- 03-440 :第1話1/3:2006/07/14(金) 07:39:55 ID:CSUiiAVr
- さて、せっかくの読書の時間を轟音で台無しにされればどんな感情が起きるのか?
今俺はその状況に直面した。音の発生源は校舎から離れた別棟の研究棟からだと思われる。
「やれやれ、毎度毎度何回変な物召還すれば気が済むのやら、魔法使いという連中は…」
仕方無く仕事と割り切りクローゼットから分厚い板金鎧と2m程の刀身に持ち手を付けただけの大剣を取り出し、装備する。
この学園は魔法使いの育成と魔法の研究を両方やっているらしいが、
俺のように魔法を使えない人間も雑用として働いている。その中で一番やってられないのが警備員、つまり俺だ。
警備員なのにやることは外の危険からでは無く、内の危険から生徒や職員を守るので訳がわからん。
しかもその危険とは、生徒の実習中の暴発事故、研究ミスの後処理(魔法生物排除)などと泣けてくる。
などとアホな事を考えながら到着したのはおなじみの研究棟の召還魔法学室だ。
「おい、大丈夫……なわけないか」
召還魔法学室からはなにかが暴れ回る音と女子生徒と思わしき悲鳴、応戦する為の詠唱が聞こえてきた。
「ちっ、生徒が混じっているのか。まぁいい、俺は殺すだけだ」
俺は軽く舌打ちをしながらドアを蹴破る
- 03-441 :2/3:2006/07/14(金) 07:41:04 ID:CSUiiAVr
- 室内で暴れていたのは馬に跨った騎士の幽霊、デュラハンだった
デュラハンとにらみ合う形で防御と反撃の魔法を紡ぐ数名の研究員、そしてデュラハンの足元で腰が抜けた女生徒
俺は即決してデュラハンに向かって走り出すと大剣を全力で騎士の頭頂に振り降ろす
デュラハンが手に持った槍で受け止めようとするが、大剣は槍を易々と切断して騎士の兜に食らいつく
直後、乱入で驚いた研究員達の狙いを外してしまった反撃魔法が纏めて板金鎧に命中するが
そのまま一気に馬ごとデュラハンを両断すると、ダメージが過剰になったデュラハンは霧となって消えていった
大剣を床に刺し、兜を外してから女生徒と研究員に声をかける
「おい、立てるか?」
「…ぁ、はい。立てます…」
俺が差し出したの装甲に包まれた手を女生徒は掴み、俺が引っ張る。生徒の顔が赤いのは気のせいだろう
金髪碧眼の少々綺麗な子だ、職務には毛程も関係ないが
それから俺は研究員に事の理由を聞いて呆れた
なんでも睡眠不足の時に書き上げた召還陣が間違っていて、それでデュラハンなんてヤバいのが出たらしい
この事は秘密にしていて欲しいと言った友人の研究員に条件として
被害にあった女生徒と俺に飯奢れと言った
- 03-442 :3/3:2006/07/14(金) 07:42:25 ID:CSUiiAVr
- 女生徒を学生寮に送り届ける途中にこんな会話があった
「…警備員さんはいつもこんな事してるんですか?」
「こんな事とは?」
女生徒に話しかけられて俺は隣のひょこひょこ動く長いストレートの金髪頭を見た
身長は普通だが動作がなにかガキっぽい
「デュラハンなんて並の魔法使いなら苦戦する中級悪霊と戦っているんですか?と聞いているんです!」
いちいち前に回り込んで兜をのぞき込もうとしないでくれ、
その怒った表情を兜の隙間から覗くとデュラハンより怖い
「まぁ仕方あるまい、仕事だ。それに耐魔法生物も稀に現れる、その時の俺だからな」
余計に全身で怒りを表現する女生徒
…ぁあそうか、こいつは魔法使いが能力の無い人間を導くとか古い考えの持ち主か、厄介すぎるorz
俺はその後は適当に女生徒を煙に巻いて待機小屋に逃げ帰って板金鎧を脱ぎ、体調が悪くなったのでそのまま寝た
就寝前に板金鎧で弾いた複数の魔法について気になったが、面倒なので無視した
- 03-445 :第二話1/3:2006/07/14(金) 18:38:42 ID:CSUiiAVr
- 翌日…
毎朝、鶏の鳴き声で起きる俺は起きあがる時に違和感を感じた。しかし、面倒なのでスルーして立ち上がると
昨日までと違い若干目線が低い。おまけに肩に余計な重みを感じた
「なんだ?体が軽いぞ?……声が高い…」
寝ぼけているのだろうと思い、顔を洗いに洗面台に向かう
とりあえずおもいっきり顔を水に突っ込む、そして顔を上げて目の前の鏡を見ると…
女性の顔があった
「よし、ここで一度状況を整理しよう。俺は生まれてこの方男だ。しかし今確認した所、
元々女顔ではあったが女では無かったはずなのに現在の俺の顔は明らかに女だ。
しかも、さっきから嫌な予感がしながらも無視していた重みはやはり胸、つまり乳房である可能性が高い。
挙げ句に現在俺の息子は家出中……考えたくないが俺は女性になってしまったと仮定する」
自分のアホ思考で限りなく死にたくなった。これが友人の研究員(女性・イカレ)に知られたらなにされるか…
俺は投げやりになったがいつもの惰性で着替えて
「この胸はどうしたものか?」
とTシャツ、トランクス姿でシャツを押し上げる双丘をどうするかに悩んでいた
胸はとりあえず包帯で縛って軽装鎧とツインダガー、
- 03-446 :2/3:2006/07/14(金) 18:42:43 ID:CSUiiAVr
- 爆薬付きボウガンを昨日、板金鎧を取り出したクローゼットの隣のタンスから取り出して装着した
装着と着替えを済ますとすぐに朝食の準備に取りかかる
フライパンに卵とベーコンを入れて焼く様子はまるで女性そのものということに俺は気づき
しかし、作らなければ食事にありつけ無い現実を認識していたので心の中で泣きながら朝食を作って食べた
朝食を食べた後はいつもなら朝の鍛錬をするのだが、早々に諦めて研究棟に向かった
なぜ諦めたかというと大剣が重くて振れないのだ。庭には今、大剣が地面に刺さったまま放置してある
自分の現在の体の非力さ(といっても並の男よりは怪力)に辟易しながら、昨日の召還魔法学室に直行して、ドアを破壊する
「俺だが、この俺の体の異常は一体どうゆうことだ!今すぐ30文字以内で説明しろ!」
ちょうど良く中には昨日の面子が揃っていて、何事かを顔を青くして話合っているようだ
そんな中、俺が全身殺気まみれでドアを破壊して入って来たので一瞬の内に俺に視線が集まる
「あ、あのだね、シェルさん。これには深い理由が…」
俺はどもりながら話す友人の胸倉を掴んで可能な限り低い声で脅す
「今 す ぐ 原 因 を 話 せ」
「はい…」
- 03-447 :3/3:2006/07/14(金) 18:44:42 ID:CSUiiAVr
- 半泣きの研究員達の話によれば、あのときの反撃魔法が板金鎧に同時に弾かれた時の相乗効果でこうなったらしい
「すぐには戻らんのか?」
そこらにあったコーヒーを奪い取って飲む俺に友人が説明する
「すぐには無理かな?なんていったって性転換するなんて事例はまだ聞いた事がないの」
「もういい…しばらくはこのままで構わん、いずれは効果が切れるだろうからな」
「それが一番よ。相乗した魔法は無理に戻そうとするのは逆効果の場合があるから」
「なにが悲しくて女をせねばならんのだか」
俺がコーヒーの最後の一口を飲み干して、破壊したドアから立ち去ろうとすると、友人が声を掛けた
「そうそう、奢る夕食は私が作ってあげるから。…あとポニーテール。似合っているわよ」
クソッ、長い髪をまとめるのが面倒だから上げてくくっているだけだ。勘違いするな!
明るい栗色のテールを揺らして歩く姿はまたしても女性そのもので、自己嫌悪に陥りながらも、俺は昼まで仕事をしていた
今日はここまでです。スレ汚しスイマセンorz
当分続きそうです。
- 03-449 :第3話1/3:2006/07/15(土) 17:40:22 ID:Za1CjNJT
- 俺は大抵昼食を学生食堂で済ますが、この時に限っては女性になって良かったと心底思う
俺がいつもここで兜を付けたまま食事をするのが気に入らないらしい緑髪の女生徒が毎度毎度説教を垂れるのだ
例えば…
「低学年の生徒が怖がっているでしょ!板金鎧なんて物騒な物を着てくるな!!」とか
「暑苦しいからいい加減にそれ脱ぎなさいよ!」ならば近くで食うなと言いたいが
「ここはあたしの指定席なんだからあんたが退けばいいんでしょ!」
ならばなぜ、次の日別の場所に座っても俺の隣に座るのだ。嫌がらせか?
ともかく当分はうるさい奴に会わないで済むので、俺は上機嫌でカレーうどん(突っ込みは無しでorz)を食べていた
すると、例の緑髪の奴が学食に入ってきてなにかを探しているようだ
一、二分見回した後なぜかしょげた様子で食堂に入り、あろう事か俺の隣に座った
「………」「………」
お互いがうどんを啜る音だけしか無いのが気まずい……数分後に俺が食べ終わる頃、急に声を掛けられた
「あのぅ、いつもここ辺りに座っている、板金鎧の男の人って知ってますか?」
なんだその聞いたことの無い丁寧口調は。いつもの俺とは大違いではないか……隠す必要は無いが面倒だ
- 03-450 :2/3:2006/07/15(土) 17:41:35 ID:Za1CjNJT
- しかし、誤解されるのはもっと面倒だ
よって俺は質問に正直に答える
「悪かったな、無骨な板金鎧男で。あれが一番安心できるんだから仕様がないだろう」
案の定ポカーンとした顔を見せて、俺は頭に?マークを幻視した。
「……え?あんたがあの板金鎧?あんた女だったの?」
的外れな事を言い出す緑髪に俺は要点だけをつなげて、分かりやすく説明してやり、緑髪が理解をする前に立ち去っる
奴の驚いた顔でもうお腹一杯だ
その後、午後の仕事予定の実技試験の立ち会いに向かい。俺は周りに木が点在する広場の中央の噴水の縁に腰掛けた
集合時刻十分前なので集まっている生徒の数はまばらだったが、そんな中憂鬱になりそうな奴を見つけた
昨日助けた金髪碧眼の女生徒だ
奴は<俺>を探したらしく、わざわざ立ち会いのほかの警備員(なぜかこの学園の人口の80%は女性なので警備員も女性が多い)
にまで聞いているようだ。最後に噴水の縁に腰掛けている俺にまで聞きにきた、勘弁してくれ
「すいませんが、いつも板金鎧を着ている方をごぞんじですか?」
今日は良く質問される日だ、と鬱になりながら聞き返してみる
「ほかの奴はなんて言っていた?」
- 03-451 :3/3:2006/07/15(土) 17:44:59 ID:Za1CjNJT
- 「無骨な板金鎧のシェルなら見てないと仰ってました。貴方も見てないのですね、…なにしてるんだろ私…」
確かに実用性一本のガチガチの板金鎧だが、どいつもこいつも俺を板金鎧のおまけ見たいに言いやがって…!
俺が密かに怒りを燃やしていると、実技試験の時刻になった様で、教師が生徒達を集めていた
教師の話を真面目に聞く生徒達、やはり女生徒の方が多いのは幻覚では無い、カエッテイイカ?
今回の実技訓練は低級悪魔のゴブリンとのタイマンらしい。正直この程度勝てなければここを辞めたほうが良い
ゴブリンは量で押してこそ真価を発揮する、タイマンなんぞ話にならん
それでも、生徒にとっては真面目にやらなければ怪我をする危ない相手なのだ
だからこそ真面目に話を聞いている生徒しかいない、いざとなったら我々が乱入するがな
試験は実際順調に進んだ。ところが例の生徒が放った光の矢がゴブリンを閉じこめる檻に命中すると
檻の鍵が外れてゴブリンが残っていた15匹程飛び出してきた
「さぁて俺の出番の様だな、悪いが八つ当たりさせてもらうぞ」
俺はボウガンを構えてゴブリンの集団に突っ込んだ
ひとまずこれまで、エロ皆無でごめんなさい。('A`)
- 03-453 :第4話1/3:2006/07/16(日) 19:26:09 ID:6DdevDie
- すかさず他の警備員も攻撃を開始する
俺はちょうど檻の隣に移動して観戦していた為、なだれ込もうとするゴブリンの内10匹がこちらに来た
「…今の体を慣らすにはちょうどいいか…」
呟きを背後に残して疾走、ボウガンを先頭の3匹に狙いをつけて発射。ゴブリンは命中箇所を炸裂させて地に沈む
俺は使ったボウガンを投げ捨て、腰に差したツインダガーを抜き放ち、抜刀の勢いに乗せて二匹の首を斬首。
ダガー(モンハンのハンターナイフの大きさ)を振り抜いた動作のまま前進しつつ横回転し、さらに二匹を解体する
瞬時に7匹を血祭りにあげた様子に残った三匹の動きが止まるが
回転斬りが終わるタイミングに併せて雄叫びをあげ、棍棒で殴りかかってきた
「…よっと」
しかし、三つの棍棒は横にステップを踏んだ俺には当たらず、地面を抉るだけに留まる
棍棒を振り抜いた硬直で動けないゴブリンは次の瞬間首がズレ落ち、やや遅れて体も倒れた
血糊を払いつつ周りを見渡すと残りのゴブリンは最後の一匹が仕止められた所のようだ
それは良いが、なぜこっちに来る金髪。愚痴だけは勘弁してくれよな
そんな事を考えている間に鍵を壊した金髪が俺の目の前まで接近していた
- 03-454 :2/3:2006/07/16(日) 19:27:57 ID:6DdevDie
- 「その……ご、ご迷惑かけてすいません!!」
「?……気にするな。仕事だ」
まさか謝られるとは思っていなかったので、一瞬面食らってしまった
「でも、やっぱり美人さんにただ助けてもらうのは気が引けますので、一応お礼をと重いまして」
「礼などいらん、昨日も言ったがこれは仕事だ」
元々正体を隠す気などさらさら無い俺は、あきらかに疑問に思われる事を言った
「昨日?……昨日警備員さんにそれを言われましたが、貴方は自分の事のように…おかしいです」
俺は説明が面倒なので奴等に任せることにする
「俺は面倒が嫌いなんだ。昨日の研究員にでも聞け」
そう言い残すとさらなる追撃を回避する為に戦略的撤退をした
研究棟・召還魔法学室
「~で、彼はああなっちゃったわけよ、運無いわよね~。」
「運が無かったじゃ済みませんよ!なんとかならないんですか?」
研究室で彼が金髪と定義した少女。緑髪とあだ名を付けられた長い髪で15歳ほどの女子生徒二人は
研究員の話を聞いて、それぞれの反応を見せていた
金髪の方はどうにかならないかと問い詰め、緑髪の方はイスに座ってしょんぼりしている
そんな二人を見かねた彼の友人の研究員はとある提案をした
- 03-455 :3/3:2006/07/16(日) 19:30:20 ID:6DdevDie
- 「今ごろ慣れない女の体に四苦八苦しているだろうから、手伝ってきてあげなさい。
シェルは疎いからアレのせいで困っているはずよ。…後、これを飲ませてゆっくり休ませてあげなさい」
研究員が二人に渡したのはやや古い睡眠薬のようだ
二人はアレについてすぐに思い当たったようで、連れだって待機小屋に向かった
その頃待機小屋では…
「……お腹が重い…気分悪い……吐きそう…」
朝から微妙にあった倦怠感が戦闘後に全身に広がり、装備を外したあとはベットで横になっている
女性用の服、下着など有るはずもなく、ぶかぶかになったYシャツとTシャツだけを着ていた
数分後…
鍵をかけていない扉がノックの音を立てた
「うぅ……頼むから帰れ……体が重い…喋るのすらダルイ…」
初めての倦怠感でほとんど身動きが取れないまでに弱った俺は、ノックの事はどうでもよく、ただ寝ていたかった
しかし、俺の淡い期待は続くドアを開ける音と二種類の声にかき消される
キィ…
「…こんばんわ~。ほどよく潰れてますか?」
「このバカ!よくも昼は騙してくれたわね!アタシのお姉様青春を返せ!」
ドアを開けて小屋に入ってきたのは金髪と緑髪のテレ・ツンコンビだ
帰れ。
- 03-463 :第5話1/3:2006/07/17(月) 20:04:17 ID:m/APo3K/
- 俺の現状は限りなく誰かに仕組まれたと思われる、その誰かが今ごろ腹を抱えて爆笑しているのも想像が付く……殺す
今の俺がどうなっているかというと、ベットに寝かされて安静、
そして変な気配の濃いお粥を食べさせられている。誰か助けてくれ
「なんにも食べる気がしないと思うけどアレの日でもしっかり食べるべきです!」
その言い分は解る、しかしその頑張りが見事に空回りしたお粥だけは勘弁してくれ
なんだその異界の匂いのするゲル状の物体は、俺はドーピングはしない派だぞ
「失礼ね!わざわざあんたの為に作ってやったんだからありがたく食べなさいよ!」
おい、なにをする、無理矢理口をこじ開けるな。ぐあぁぁ!嫌すぎて涙目になっている。誰か助けt……
結論を言おう。
酷いバットトリップで死ぬかと思った。
意識を取り戻したのが約2分後の事で、お粥でほとんど削られた気力をかき集めてなにを入れたのかを問いただした
「一体なにを入れればこんな劇薬を作れるのだ!殺す気か!!」
二人を正座させながら、ひたすら俺はなにを入れたのかと激怒する
「え~と……とりあえず栄養ドリンク数本と授業で使った事のあるありったけの薬草…」
- 03-464 :2/3:2006/07/17(月) 20:07:38 ID:m/APo3K/
- 金髪の説明に緑髪が補足する
「最後にマンドラゴラとさっきの睡眠薬。これで全部のはずよ」
「睡眠薬?ちょっとばかりその睡眠薬を出してみろ」
あえてマンドラゴラについては触れずに、気になった睡眠薬を渡すように言う
「ふーん。確かに瓶はそうだが、中身は……まぁいい(後で調べるか…)返すぞ」
やっと俺の怒りが収まったのに安心したのか、ほっとする二人
「たまたま失敗しただけじゃない、そんなに怒らなくても…」
「ぁ~せっかくのお礼が台無しになってしまいました……でも次こそは…!」
小声でボソボソ言っても丸聞こえだ
その後、自力で風呂に入れないので無理矢理脱がされ、惚けた顔のまま全身泡まみれにされて泡怪人になったり
なぜか入浴後二人してOTLしながら
「昨日まで男だった人に負けた……もうだめ…」と金髪が貧乳に落ち込み
「BKBだ…完璧なBKB(ボン、キュ、ry)…まさか板金鎧男に負けるとは…」緑髪がさらなる上の存在に鬱になる
肉体的優劣の現実に打ちのめされる二人にどう声をかけて良いのかわからず。俺は結局放置して眠った
深夜…
唐突に目が覚めた俺は、両脇から抱きつかれる感覚に戸惑う
はて?俺は一人で寝たはずだが?
- 03-465 :3/3:2006/07/17(月) 20:09:36 ID:m/APo3K/
- おそるおそる両脇を見ると右に金髪、左に緑髪と仲良く俺にしがみついて寝ていた
……こいつらは長い学生寮生活で寂しいのかもな…
精神的に大人になった俺にはもはや無縁の感情だが、心身共に幼い子供には辛いのかもしれん
そう勝手に納得すると、二人の頭を撫でながら再び眠った
翌朝…
いつも余裕を持って起きていた俺は、昨日の睡眠薬の中身を調べ終わった所で、二人を起こす
「おい起きろ、遅刻しても知らんぞ」
「「ふぃ~あと5分…」」
返事をするとまた布団を被りなおして惰眠をむさぼる二人に俺は瞬間沸騰する
「起きろガキども!!」
布団をひっぺがして叩き起こす
召還魔法学室
二人に"まとも"な朝食を作ってやった後、俺はすぐにここに来た
「俺だ!貴様、なんて物を飲ませやがった!生きては帰さんぞ!!」
数秒後、友人の研究員がアイアンクローの刑に処される悲鳴が研究棟に響きわたった
待機小屋のテーブルに置かれた魔法薬の本の開かれたページには
[身体に発生した魔法効果を長期間持続させる薬]の説明が書かれている
最終更新:2012年01月24日 09:22