クロードの朝というより昼

※最初に

思いっきり惚気話です。

12/9(物語初投稿……背景描写もそうだが、もう少し台詞とかも深くしたいなぁ……次頑張ります)
12/13(微修正?リリスかサキュバスで迷ったり。襲われてぇー(何 )
03/17(今後の話の為に微修正……)



「ん……」

 今日は朝も過ぎてそろそろ昼ご飯の準備をする頃に、この寮の主、クロード=アルネージュが目を覚ました。起きたと言ってもまだボケボケ状態でベッドに横たわっている状態だが。
 昨日も遅くまで深夜アニメを見ながら……ついでに仕事、と言ってもほぼ趣味の範囲であり、作ったものに愛着が持てば仕事用の物を私物化するぐらいである。

「ふ、ふぁぁぁぁ……せ、セレ……?いないか」

 確かに昨ば……今朝は隣で寝ていたはずなのだが、時間帯はすでに昼。朝に弱いクロードとは違い、セレナは6時には起きている。
 普段ならセレナに無理やり起こされ、ほぼ眠ったまま一緒に喫茶店の準備に行くのだが今日は定休日。


「12時か……結構寝れ……こっちか。おーぃ」

 起きようとしたら既に着替え済みのセレナがクロードが向いた方とは逆にベッドを枕にすやすやと。
 早起きではあるが昨晩は3時頃までお茶を淹れたりしてくれたのでやっぱり眠かったのか。

「ま、いっか……別に私服でもベッドで寝ればいいものを……ん……セレ……」

 ぐいっとベッドの上に持ち上げ、寝かせると、そのまま胸元に顔をうずめる。

「ん……んっ……ふぇ、ふぇっ!?く、クロード……やめなさ……」
「こんな気持ちいい事止められるか……んっ……」

 なーんて昼真っからイチャつけれたら良かったんだけど。


 夢 ↑
 現実↓


「12時か……んっ……結構寝れ……何で貴様がここにいる。寝るなっ!!」

 ベッドを枕にグーグーと鼾をかきながら眠る宗一が。いったい貴様は何をしにここに来たのかと。
 しかもご丁寧に涎まで垂れてくれる始末。涎って臭いよなぁ?一度お気に入りの抱き枕に涎を付けてしまった時は、速攻で洗ったぞ?
 これが女性のなら……まだ、しょうがないなぁ、と笑えるものの、クロードの嫌いな男の唾液。こめかみがピクピク動くと同時に拳骨。

「……っつー……痛いじゃねぇか……せっかくモーニング……違うな、イブニングコールをだなぁ」
「寝起きに男の顔を見るなんてな、一番ムカつくんだっ!!」

 殴られた部分を押さえながら這い上がってくるのは折原宗一。一応この屋敷の執事……ではあるが、執事ってほど完ぺきではなく、運転手要員兼雑用係。
 朝に弱いクロードが寝起きに男の顔を見るのはこの上ない程の嫌な事。今日はぐーたらと昼まで寝ていたおかげで体を動かすことぐらいはできる。すくっと起き上がり、庭に向けて思いっきり蹴り飛ばす。

「ぶへっ!?痛っ!?って俺は飛べ……おー……ちー…………ぐはっ!い、痛ぇ;」

 窓を割り、吹っ飛ぶ宗一。一時空中に浮き、浮上したっ!?かと思うと庭へ真っ逆さま。なんてカートゥーン。
 そんな折原を呆れながら見下ろすクロード。すると用意してたのか、セレナが普段着を持って部屋に入ってきた。

「おはようございます。やーっと起きて……また修理ですね」
「セレナが起こしてくれれば機嫌は良いままだったんだがなぁ……全く」

 部屋に入ってきたセレナは仕事着……とは違うが、クロード御手製メイド服。

「何でメイド服……今日は休みだぞ?」

 疑問に思うものの、先ほどの不機嫌さはどこへやら。
 メイド喫茶みたいな喫茶店を始めるほどのメイドスキーの彼の機嫌を直すには最高の薬と言っていいだろう。

「あら、好きでしょ?」
「大好きに決まってるだろう。君が着れば尚更だ。」
「ふふっ……って、ちょっと……ゃ……我慢……できなくなりました?」

 すこーし不気味な笑いをしたかと思うとベッドの上にセレナを押し倒していた。
 理性を抑えてたつもりだったのだが、彼の大好きなメイド服を着た彼女の前に我慢なんて出来るわけなく。

「随分お預けされてたからなぁ……くくっ……まぁ、常日頃一緒に寝るよりかはこうして、たまに、触れ合うのが、いいんだろ?」

 正妻になっていないから。でもあるが、常に一緒だとマンネリになってつまらない夫婦生活……ってのが嫌で別々の部屋で寝る事にしている。
 そのせいか、お互い我慢比べになってるが、大抵クロードが負けるのだが。

「んっ……ぁ……っ……わ、私だって……待っていましたけど……まだ、昼間……」
「問題あるまい。天気も良いし外でってのも良いかもなぁ。どうだ?人に見られて……くくっ、興奮するかな?」
「誰が……ひゃぁっ!?っ……く、クロードは、そんな私を他の人に見せるの、好き? 好きな、んっ――」

 自分から聞いてるにも関わらず、後の言葉を聞きたくないのか口付けで言葉を遮る。
 口付けされた際に、セレナが微妙に笑っていたところを見ると、してやったり、な感じなのだろうか。

「っ……好きなものか。君は、僕だけのものだ。恥ずかしがる姿は可愛いが、他の奴に見せたくない」
「……はい。貴方が何をしようとも、私は……貴方だけのものですから。貴方が望むように……貴方の好きなように……」

 その言葉に思わずギュッと抱きしめる。何故にここまで優しいのか。
 近寄ってくる女性を退ける事もなく、他の女性と遊ぼうとしても止めることなく。
 ……少しだけ嫉妬してクロードをフルボッコにして病院で2、3日休養する事もあるが。
 なんだかんだ言ってもこうして愛してくれる。

「すまない」
「今更謝られても……」

 謝りながら少しだけ強く抱きしめ。クロードの唇が首元へ。

「すまない……」
「んっ……ふふっ、なら、そのまま行動でお願いします」
「……まだ昼間だぞ?」

 昼までぐーたら寝ていた奴の言うセリフでは無いのだが。
 その問いに答える姿はサキュバス、あるいはリリスと言ったところか。幸い今は夢ではなく現実だし、夜でもない。
 が、男をその気にさせる魅力は十二分に持っていた。

「最初に誘ったのは……御主人様ですよ?我慢してたのは貴方だけじゃないんですし。それに……起きたばっかだしね?」
「くくっ……そうだったな。じゃぁ先に……どうした?」
「……残念」

 エプロンを下におろし、胸元のワンピースのボタンをはずしてる際に、セレナの気分を害したのは足音。
 一応防音対策してる筈なのだがどれだけ五月蠅く走るのやら。……しかも二人分。
 いや、この場合セレナの聴覚の凄さか。部屋前となると流石にクロードでも気がつくが。

「クゥーロォードゥオーッ!! 痛ぇじゃねぇっ、っと危ねぇっ!?廊下を走るんなっつーのっ!!」
「クロたーんっ!!デートに連れてっ痛ぇっ!?ま、前見て走れ馬鹿ーっ!!てめぇ、人の事言えるかーっ!!」

 部屋の前でぶつかり。ギャーギャーと口喧嘩。似た者同士仲がいいのか。

「はぁ……」
「ふふっ……御主人様、お昼御飯準備しますので着替えてくださいね」
「あぁ、そうだな。……セレナ」

 乱れた服を整えながら尋ね、答えながら近づいてきた彼の囁きに――

「続きは夜までお預けだ」
「……はい」

 ――彼女は顔を赤くして答えた。


 Are you happy now?



  • 登場人物と一言
    • クロード=アルネージュ「なるべく控え目にしてみたが……襲っても良かったのか?」
    • セレナ=アルネージュ「え、あの後?よ、夜中ですかっ!?……ひ、秘密、です」
    • 折原 宗一「2階から落ちたぐらいじゃ平気だぜ?クロードも照れ屋だよなぁ?……殺気っ!?じょ、冗談だってぶry」
    • クレア=アージェント「出番あれだけかよっ!?もっと増やせーっ!!この後のデート場面をーっ!!……え、それもないのっ!?」


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最終更新:2008年03月17日 01:52
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