無事退院してゆっくり休んでいると、夜中にいきなり頭を蹴りとばされた。

「ハッピィィ!バレンタイーンッ!
さっさと起きんか!
このウジ虫が!」

あの髪の長い女が枕元に仁王立ちしていた。

「歓喜に震えるがいい、ゲス野郎!
この私が慈悲を垂れてくれるわ!」

「えぇっと…チョコですか?これ?」

「貴様の脳だけでなく目も腐ってるのか?
チョコに決まっておろうが!
さぁ、獣のように浅ましく貪れ!」

無理矢理、口に押し込んでくる女。

「あ、アリガトウゴザイマス…(もぐもぐ)」

「…ククッ…まるで白痴だな…魯鈍な…ククク」

「え?今なんて言ィイイイイィィ…アァ?レェェ…?痺…」

「ハハッ!どうだ?
アフリカ象すらマヒさせるシビレ薬入りのチョコの味は!?」

「~!~!」

「ハハハハハ!
下卑な豚め!
なんて惨めなざまだ!
貴様のその絶望に満ちた表情を見るとゾクゾクするなァ!
まさに最上の見せ物だ!
ハーッハッハッハッハ!」


5日後、家賃を回収に来た大家さんが発見してくれたので衰弱死はなんとか免れました。
最終更新:2007年05月01日 03:19