85pesOZL0は、「ミレレイ」などと呼ばれることに、もう抵抗しなくなっていた。
「所詮呼び名なんて、ひとが自分を他人と区別する為の符号に過ぎない。
自我を名前で表現しようと四苦八苦するなぞ、自己表現の手段を目的と勘違いした愚者の行いよ。
私の自己表現の方法は、皆が待ち望むように早く物語を完結させること。
それが私のこのスレでの存在意義であり、究極の目標なのだから…」
「ツンデレ初心者」に突っ込みを入れて、逆に>>115に批判されたときに思い描いたコテの付け方。
何か意味のありそうなIDを誰かがもじって命名してくれるだろうという願いは実現されなかった。
「85ペソ」とも読めるIDを得たとき、彼はここぞとばかり他人に命名した。
自分から目立つことで、祈りが通ずると思ったからだ。
「このスレならきっと誰かがIDから命名をしてくれる…!」
しかし、無情にもコテは彼の望むものではなかった。
そればかりか、命名者以外にもその名のほうが浸透してしまった。
「まぁいいか」
彼は素直にそう思えるようになった。
何より皆がツンデレをこよなく愛していることに気付いたからだった。
「ツンデレ至上主義、か。 ふふっ」
彼はこのスレを初めて覗いたときの興奮を思い出していた。
「これからツンデレのとりこになる奴らのためにも、早く作品を仕上げることに集中しよう!」
だが彼は「ミレレイ」とは自分から名乗ることはしないだろう。
なぜなら、「 そ れ が ツ ン デ レ だ か ら 」
最終更新:2007年08月30日 16:59