アットウィキロゴ

もう、一人は嫌だから



新しい家を探していた時、築30年の二階建て一軒家が月7万円で貸しに出してあるのを見てすぐに申し込んだ

安いのは立地条件が不便で片田舎だからだろう、そう思って僅かな不安をぬぐい去った

最初の3ヶ月は快適だった
初めての一人暮らしのこともあり、友達を呼んでは毎晩飲んでいた

そして3ヶ月経った頃、仕事が忙しくなったこともあり家では寝るだけのことが多くなっていった

そんなある日、いつものように帰宅し飯を食べ床に着いた時だ
とっとっとっとっと…
二階から規則的な足音が聞こえてくる

「古い家だからネズミでもいるのか?」

そう思い大して気にもしていなかった




それから毎晩、床に着くたび足音が聞こえてくるようになる
さすがに不信に思い二階に行ってみるが、もちろん誰もおらず足音もしない
しかしまた布団に入ると
とっとっとっとっと…
足音が聞こえてくるのだ

その週の休み、ネズミの駆除をしようと思い屋根裏に上がってみることにした
相変わらず昼間は足音が聞こえない
そもそもネズミの足音かさえも怪しいが、出来るだけ怖いことは考えたくなかった




二階に上がると、やはり静まりかえっている
押し入の戸を外し、屋根裏へ続く蓋を外そうと手を伸ばした瞬間
ドンドンッ!ドンドンッ!
けたたましい音に静寂はかき消される……
「…!!」

なんの音だ?いや、そんなレベルじゃない…
明らかに人が殴りつけているようだ
普段なら確実に逃げるはずが、何かに吸い込まれるように蓋を外す

カビのにおいと埃でむせかえる
一面の闇が広がるだけだ
「…誰もいないよな」
自ら確認するように呟く
暗闇に目が慣れてくると、うずくまる影を見つけた

「だっ誰だ?」
震えた声で問いかけると、影が顔をあげた…
そこには、まだ幼さの残るあどけない少女がいた




「誰だ?」
再度問いかけるが、少女はこちらを睨みつけたまま答えない
「誰なんだ?」
また問いかけるが、返事はない…
そんなことを繰り返していると少女が口を開いた

「うっさいわね!聞こえてるわよ!」
相変わらず睨みつけたまま少女は怒鳴る
「誰なんだよ?」
「あっ、あんたに関係ないでしょ!」
「……いや、ここは俺の家だ、関係ないことはないだろ」
「うっ、うるさいうるさいうるさ~い!」
少女は再び怒鳴った



なぜか私に恐怖心は無かった
彼女はこちらを睨みつけてはいるが、殺気は感じられなかったからか
「そこにいても始まらないから、ちょっとこっち来い」
「フンッ、どうせそうやって追い出すつもりなんでしょ!そんな手には乗りませんよ~だ!」
舌を出しあっかんべ~をする少女
「そんなことしないって」
「誰があんたなんか信用するのよ!さっさと下に戻りなさいよ!」
「いや、だから…」
「うるさいわね!呪い殺すわよ!」
相変わらず殺気じみたものは皆無だが、諦めて下に撤退することにした

彼女が気になったが、せっかく休みを無駄にしたくなかったので、久しぶりに友達を呼んで飲むことにした
友達も帰り寝ようとした時、二階から足音がする
「またあいつか…」
渋々二階に上がってみると彼女は二階の部屋を回っていた




「何してんだよ?」
「っ!なっ、何か用?」
「足音が五月蝿いんだ」
「……あんただって、さっきまで下で騒いでたじゃん…」
突然見せたしょげた顔に、寂しさが漂う
「…怒ってんのか?」
「別に……怒ってなんかない…わよ……」
「ここはあんたの家だし、私はたまたまここにいるだけの浮遊霊だもん…」
彼女は、寂しげに呟いた



「ずっと一人だったのか?」
「……うん」
「なんでこんなところに?」
「昔いたところは追い出された…
前にここに住んでた人は……私が怖いって………」
「…………」
「あんたも迷惑だよね!こんな辛気くさい幽霊がいたらさ!」
無理に笑顔をつくって、明るく振る舞う彼女が悲しかった

「あんたは怖がらないで話してくれたから、と・く・べ・つに出てってあげる!」
「…………」
「べっ、別にそれが嬉しかったとかじゃないからね!勘違いしないでよ!」
「…………」
「何あんたまで辛気くさい顔してんのよ!私がいなくなれば寝れるんでしょ!」

「それじゃあ、私行くね?」
「………」
「………話してくれて、ちょっと嬉しかったよ……バイバイ」
「……待てよ!」
とっさに声が出ていた
「…っ!なっ何よいきなり!ビックリするでしょ!」
「行くあてなんて無いんだろ!?だったらここにいろよ!」
「っ!…そんなこと出来るわけ……無い…じゃない……」
「どうして?」

「…初めてあんたを見た時、嬉しかった……
一人じゃない、もう一人じゃないんだって…」
「けど、私に気付いたら、きっと……また…一人になっちゃう…」
「だから静かにしてた…もう……一人は嫌だから………」




「けど、あなたとお話したくなった……バカだよね…幽霊なんて怖がられる…だけなのに……」
「だから毎晩…」
「そうよ!悪い?どうせ私はバカよ!!」

彼女は泣いていた
自らへの後悔か、別れが辛いのかはわからなかった
「……もう、ここにはいれないよ…
…これ以上、迷惑かけれないよね……」
「だから………だからサヨナラ…」
気が付くと、俺は彼女を抱きしめていた




「なっ、何すんのよ!エッチ!変態!」
「行くな!ここにいろ!」
「…!はっ、離しなさいよ!…離し……な…さい…よぉ」

「嫌だ!お前の家はここだ!」
彼女はうつむき、泣いていた
「どうして…?どうして優しくするの?
…私、幽霊だよ?……おばけなんだよ?」
「そんなことは関係ない!」
「…っ!バカ!バカバカバカバカバカバカっ!」
「馬鹿でもいいよ。ここにいてくれ…」

「…私のせいで寝れなくなるよ?」
「もう足音ならなれたよ」
「…怒ったらあんたなんて呪い殺すわよ?」
「出来もしないこと言うな」
「…私は……幽霊だよ?」
「そんなもん知るか。ここにいろ」

「………」
「もう一人にはさせないから」
「……本当に?」
「本当だ、だから…だからここにいろ」
「…うん!」
彼女が俺の体に身をゆだね、顔をあげる
そこには彼女が初めて見せる、満面の笑みが広がっていた

謝罪
駄文長文、読みづらい、国語力が無い文をお読みくださり
ただただ頭が下がる気持ちでいっぱいです

……なんて言うわけないじゃない!www
別にあんたに読んでもらっても、嬉しくもなんともないわ!
…けど、一応言っておくわ
あ……ありがとぅ………

ぅう~!こんな恥かかせて!化けてでてやる!フンッ!
最終更新:2010年04月08日 20:55