「検証も5フェイズ目に入ったな」
「そろそろ成果を見せてはくれんかね、各務君」
「現在、霊体験の蒐集、ツンデレという概念の一般化に努めております」
「……まだその段階かね」
「テストケースを題材に議論しようにも、萌え~萌え~で会議が進まないのです、議長」
「君がツンデ霊を理解できないというから、ツンデ霊への反応を判りやすくしたつもりだが」
「とりあえず、一般人に伝わるようにお願いしたいですね」
「そうか。では、食事にしようか」
「話聞けやジジイ」
「まあまあ。弁当が余ってしまってな。君もどうかね?べ、べつに各務君のために作ってきた
わけじゃないんだからっ!つ、作りすぎただけなんだからね!」
「そうですか。ではありがたくいただきます」
「……という演技を、来週の会議では各務君にやってもらう」
「議題との関連は?」
「大アリだ。というより、来週はそれがすべてだ」
「ずっと疑問だったのですが、私、なにか騙されてませんか?」
「君は研究に専念したまえ。なにも心配する事はない」
「……正直、結果が出せるとは思えないのですが?」
「私達には、過程が重要なのだよ。若い君には判らんかもしれんがね……」
最終更新:2011年03月02日 21:02