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「あーもー暑すぎて眠れねぇ…」
「クーラー買えばいいじゃないの」
「我が家の食生活を見てそんな余裕があるように見えるか?」
「もっとしっかり稼ぎなさいよ」
「お前が居るから要らん金がかかるんじゃねえか」

「生き物だもの。当たり前でしょ?」
生きてねえだろ」
「もともとはちゃんと生きてましたー」
「はいはい」

幽霊ってのが飯を食ったり風呂に入ったりするとは思わなかった。
いや、そもそも存在自体信じてはいなかったが…
それでもこいつは目の前に居るし、飯を食うし、風呂にも入る。
人間には触れないくせに何で他の物は触れるんだよ畜生。

「おまえはいいよなー」
「何がよ」
「暑くないだろ?なんか体からひんやりした空気出てるし」
「幽霊だもの」
「さっきは『生き物だもの』とか言ってたくせに…」
「羨ましい?でもだからって自殺なんかしちゃだめよ?」
「んなことぐらいで死ぬ訳ねえだろ」


それから暫らくベッドで横になってみたがやはり寝付けない。
それでも明日は朝からバイトだ。無理にでも寝ておかないと…
その時、手に何か冷たい物を感じた。

「何だ…?って、お、お前何を…」
「べ、別に何って訳じゃないわよ。たまにはベッドで寝てみようかなって…
 お互い触れないんだから邪魔にもならないし別にいいでしょ?」

「…もしかして俺がさっき暑くて寝付けないって言ったから?」
「そ、それは結果的にそうなっただけで私はただベッドで寝たかっただけで…」
「いや、確かに涼しくはなったけど…」
「何よ、なんか不満でも?」
「いや…」

こんな状況じゃ余計眠れねえっつうの
最終更新:2011年03月03日 10:14