「あー暑っち~。コーラコーラっと…」
ガチャ
「あれ?無い…またアイツか!」

「オイこらババア!てめえまた人のモン勝手に飲みやがったな!」
誰も居ない空間に向かって怒鳴る俺。
すると何も無い空間から 見 た 目 は中学生ぐらいの女がすうっと現れる。
「わしゃババアじゃないっつってんじゃろがドアホ!
 大体なんじゃハタチにもなってコーラって!餓鬼臭いにも程があるわ!」
「その餓鬼臭いモンを勝手に全部飲んだのは何処の年寄りだよ!」
「年寄り言うなボケ!見よ!この若々しい体を!」
「てめえがガキなのは見てくれだけじゃねえか!何年その状態で生きてんだよ!」
「死んでるから0年じゃ!文句あるか糞餓鬼!」
「屁理屈ぬかすなババア!その年季の入った喋り方からしてアウトなんだよ!
 つーかハタチの俺に餓鬼ってお前それ墓穴だろ!」
「ムキイイイィィィ!じゃったらわしが今風の言葉使いを覚えりゃ文句無いんじゃな!?」
「やれるもんならやってみろ!」

…と言う訳で、あいつは家を飛び出した。
恐らくはそこいらへんを飛び回って若い女性の言葉使いを真似ているのだろう。


二日後
「ただいま…」
「何だ、もう帰ってきたのか?あー短い平和だった…」
「う…うるさいわね!これでもわし…じゃなくて私、頑張ったんだからね!」
「良くやった良くやった」
「どう?これで私が若いって認める気になった?」
「俺以外の奴は騙されるかもな。俺は前のお前を知ってるから何とも思わんけど」
「なっ…だったら、どうすればいいんじゃ!」
「どうすればいい…って、なに?何か不満な訳?」
「皆まで言わねば判らんかこの馬鹿たれ!やっぱり貴様は糞餓鬼で充分じゃ!」
「何なんだよ!?何で半泣きなんだよ!?」
「うわあああぁぁぁぁん!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ああぁぁぁ!」

…俺が悪いのか?
最終更新:2011年03月03日 20:33