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ある日、帰宅途中に一人の女に呼び止められた。
真夏だというのにコートを着込んでいる。変態か?

「ワタシ綺麗?」
人が急いでいるというのに。だから変態は嫌いなんだ。
「誰が変態よ! ほら、他になんか言うことあるでしょ」
そんなデカいマスクして綺麗も糞もあるか。俺は急いでるんだ。
「これはほら、その、お約束っていうか……じゃなくて!
 ワタシ、目元が色っぽいねとか言われるんだけど」
俺はどちらかというと目元よりも口元に色気を感じるんだが……。
「ああ、そうなの……じゃあ、これならどう?」
そう言うと女はコートの前を開いた。

「ワタシ、スタイルには結構自信あるのよ」
……なんと醜悪な肉の塊が二つ……。
「ちょ、いい加減にしないと本気で怒るよ」
もういいだろ。早く帰らないとアニメが始まってしまう。
「なによ、あんたアニメオタクってやつ?」
失礼なやつだな。頭にきた、もう帰る。
「ちょっと待ってよ! 一言綺麗って言ってくれるだけでいいんだから、ね?」
絶対イヤだ。
「ゴメン、ワタシが悪かったから。だから、ね?」
そもそもお前みたいな年増は好みじゃないんだよな。
「なっ、なんてこと言うのよ! ワタシはまだ18よ!」
18といえば立派なオバサンだ。
「う、うう……もういい! お前なんか死んじゃえ、このロリコン野郎!」
魂の叫びを残して女は去っていった。
最終更新:2011年03月03日 21:46