恋人の真純が死んでもう二ヵ月になる。
いまだに俺は立ち直れず、毎日ぼんやり過ごしていた。
そんなある日、携帯に着信が入る。
―馬鹿な!こんな事が…
着信表示は真純の番号だった。
俺は慌てて通話ボタンを押した。
「何よヘタレ!いつまでもウジウジウジして!
しつこいのよ!しつこいの!
あんまりしつこいと自慢のアンデス空手でプチころしてやるんだから!
だってもダンテもないのよこのデビル野郎!
あんたの靴の裏で叩き潰したゴキブリみたいな顔なんか見たくないし
靴の裏でゴキブリを叩き潰した音みたいなあんたの声も聞きたくないの!
黙って!黙ってよこのフニャチン!
私の言いたい事はただ一つ、あんたみたいなケツの穴ファシストは大ッ嫌いってことよ!
変わった?そうよ私は変わったの!
未知の宇宙エネルギー、マグネトライトロンの聖光を浴びて超越浄土世界への扉をくぐる資格を得たのが二回前の仏滅のことよ!
そら変わるっちゅーねん!
そうよ私はさそり座の女になったの!いい、わかった?
わかったならいつまでもウジウジしてないでしゃきっとしなさい!
さもないとあんたの自慢のケツの穴に炭酸浣腸ぶちこんでやるんだから!
ふぁっきゅーめーん!」

強く生きようと思った。
最終更新:2011年03月04日 10:43