「う~さむさむ…」
両親の旅行中一人残された俺はようやく雪かきを終え、冷えた体を温めるべく一風呂浴びることにした
前もって浴槽に熱いお湯は張ってある 一刻も早く暖をとりたい俺は行儀悪くも雪で濡れた衣服を脱ぎ
捨てると浴室の戸を勢いよく開いた
ガラガラッ
俺「…」 女「…」 カポーン
戸をあけた俺の目に飛び込んできたのは湯浴み中の女の姿 よくよくみると隣家の一人娘、A子ではないか
A子はしばしポカンと闖入者を眺めていたがふと我に返ると「キャーーーー!!!!」とあらん限りの悲鳴を上げた
ああそういえば隣の風呂釜が壊れたんで今日からうちの風呂を貸すことになってるって出かける前にお袋言ってたな
A子に合鍵も渡してたんだっけ…心の隅で妙に冷静にそんなことを思い出してたり
「…エ」「エ?」「エッチ!スケベ!!ヘンタイ!!!ゴーカンマ!!!!」「ま、待て!おちつけ!!」
ありったけの罵詈雑言を叫び続けるA子と必死で制する俺
騒ぎを聞きつけた近所の人が集まったらどんな誤解を受けるか…下手すりゃ警察呼ばれるかも…
「これはわざとじゃない!偶然だ!不幸な事故なんだ!!」「いいから早く戸を閉めてよ!!」
「あ、ああ、そうか…」ガラガラッバ゙タン!!「よし!」「あんたが中に入ったまま閉めてどうすんのよ!!」もうなにがなにやら
さらにパニクる俺と騒ぐA子だったが「ぶえっっっつくしょぉぉぉい!!!!」俺の大くしゃみでいったん空気が鎮まる
「な、なによ…よくみたらあんた全身真っ青じゃないの?」
そういえば雪かきを終えたばかりで風呂に直行したんだった俺 思い出すと同時に体もガタガタ震えだして止まらない
「ちょ、ちょっとヤバいんじゃないの?大丈夫?」
問われるまでも無く大丈夫ではない 生命の危機を感じた俺は本能的に目の前の熱いお湯に飛び込んだ
ハフウ…生き返る…体の芯まで温まる、という言葉を体感しながら人心地ついた俺
背中、お尻とまあ体の裏っかわに感じるムニュムニュって感触も大変心地よいです
程よい柔らかさとスベスベ感、うちの浴槽の壁ってこんなんでしたっけ?
毎日入ってるつもりだけど意外と気付かないもんですね
特に背中の上のほうに妙に大きな出っ張り二つありますね 違和感はありますが不愉快ではないです
グイグイッと背中を押し付けると程よい弾力で押し返されます こんな感覚初めてです テンピュール枕なんぞ敵じゃなし
お尻から脚にかけての感覚もまた… 特にお尻のところなんかちょっとザリザリした窪みがあって体を動かすと
ちょっとこそばゆかったりしててなんともいえません
ああもしかしたら浴槽内設置型のマッサージ用具みたいなもんですか?
温泉旅行から一人置いてかれた息子へのせめてもの心づくし 父さん母さんありがとう
マッサージ設備を一目見ようと感謝の気持ちと共に振り返った僕の後ろには、浴槽に飛び込んだ際乗っかってた、
いわば人間座椅子の状態のA子さんの顔があって、いったん凍えた体は温まっても思うようには動いてくれなくて、
僕はまた生命の危機を感じるわけです
私とコイツは生まれたときからお隣さんでいわゆる幼馴染だ とはいえ仲は良好ではない
幼いころは仲も良く一緒に風呂に入ったりもしてたんだけど、小学校の後半位から
なぜだかお互いに敬遠するようになってしまった…
いや、原因は分かっている 私のせいだ ある日急にコイツの顔をみててドキッとなって、それから次第に
ドキドキする場面は増えて、妙に気恥ずかしくなった私はコイツにわざとツンケンした態度で接するようになった
最初はコイツもつっかかってきてたんだけど、いつの間にか本気の喧嘩みたいになって、そのまま二人は疎遠になったんだ
そうなったことに気付いてから私はとても後悔して、なんとかまたコイツと仲良くなりたかったんだけど、
今更前のように接することもできないし、謝るのもなんか妙だし、ヤキモキしてるうちにまた冷たく接しちゃう
そんな悪循環に陥ってた
だから今回お隣のお風呂を借りる話が出たときチャンスかも、って思った
「A子ちゃんはお年頃だし 銭湯の方がいいかしら」とおばさん達は気を使ってくれてたけど私はブンブン首を振った
何とかよりを戻したい、コイツと接するきっかけがほしいと、思えば私も必死だった
「まあおしめしてた頃からの仲だしねえ」と要望はあっさり通り、待望の初日
緊張と期待で待ちきれなくなった私は日の昇ってるうちからお隣を訪ねてしまった
確かに家にコイツがいなくてかなりガッカリきたけど、ちょっとHなハプニングも期待してなかったといえば嘘になるけど、
まさかいきなりこんなことになるなんて…
でもこんなに体が、しかも裸で密着するなんて小学二年の頃の水遊び以来だ
コイツの背中大きくなったな なんだかゴツゴツしてる 脚とか腕も直接触れると筋肉がついてるのが良く分かる
背中で何度もおっぱいが押される ちょっと強く押された 痛くは無い 無いけど、何か、変だ
あっ、お尻そんなに動かすな 変なところに触ってるって…
変なところといえば…コイツのナニもなんか、た、逞しくなってた気がする 前はピョコンとラッキョみたいなのだったのに
ちょっと手を前に回せば、コイツのナニに、手が届くんだ…
なんだかドキドキしてきた 小学校のとき感じたものとも、今日コイツの家に入るとき感じたのとも違う初めてのドキドキ
体が芯のほうから温かく、熱くなる お風呂の熱気と体の中の熱気で、コイツとの間の壁が融けていく気がする
硬く降りたつららが太陽を浴びて次第に融けていくように
ふとふりむかれて二人の目があった 私は言った
「あんたばっかりズルいじゃない わ、私にも触らせなさいよ」
ふりむいたぼくの目にとびこんだA子ちゃんのかおはおこったようなこまったようなかんじで
たこのようにまっかで、うるうるしたような目でぼくをにらんでいました 僕はなんだかもうそこでかくごをきめました
A子ちゃんは赤ちゃんのころからぼくのおとなりさんです おねしょのふとんも見せあったなかです
いつもいっしょにあそんでいました 小がっこうにあがってからもいっしょでした ずっといっしょだと思っていました
でもある日、きゅうにA子ちゃんがプンプンしだしました いつものように手をつなごうとするとおこったりします
口げんかも良くするようになりました でもやっぱりぼくとA子ちゃんはなんだかいっしょにいました
ある日また口げんかをしていてA子ちゃんがあんまりわからずやなのでぼくは「おまえなんか大キライだ!どっかいけ!」
といってしまいました ぼくはA子ちゃんのことを大スキだったのでそんなこというのははじめてでした
A子ちゃんはそれをきいてしばらくじっと下をむいていたけどパッとかおを上げるとぼくのほおをたたいていってしまいました
それからぼくたちはいっしょでなくなりました
ふりむいたときにみたA子ちゃんのかおはあのときのパッと上げたかおと同じようでした
あついおふろできゅうにあったまってきゅうにおどろいたりしたのでぼくはもうなんだかクラクラしてたけど
それだけはなんだかハッキリわかったのでぼくはもうかんねんしたのです
だからA子ちゃんが何かいったときよくきこえなかったけど「う、うん」とだけいって目をつむりました
「じゃ、じゃあいくわよ」
A子ちゃんが後ろでモゾモゾ背中にまわしていたうでを自由になるように動かすのが分かる
僕は少しだけハッキリしてきた頭でじきに来るだろう痛みに備えた
だが俺の予想に反してA子の腕は俺の腰に回され細い指が俺のモノに触れた
「お、お前、なに、急に!!?」 「いいから!いいから、ジッとしてて…」
A子の請うような小さいけど必死の声ガ聞こえて、僕はなぜだか逆らえなくなって、またボオっとなったぼくは
A子の細いうでとゆびにみをまかせました
・・・
気がつくと俺は浴室のタイルの上で仰向けになって寝ていた
体は熱くほてり頭はクラクラしてうまく立てない どうやら湯あたりでもしたらしい
ようやく体を起こした俺はなぜ自分がこんなところにいるのか懸命に記憶を探った
ふと下半身に強く快感と開放感の余韻が残っているのに気付く…まるでナニしたあとのような…
…そうだA子が!!A子!?
ハッと浴槽を見るがA子の姿なぞ影も形も無い 家の中にも自分以外の誰かが出入りしたような気配も無い
まるでA子が湯船の中に解けて消えてしまったような錯覚すら覚える
唯一気付いた異変は湯船に中にプカプカ漂う白濁の…(´・ω・`)
どうやら湯にのぼせた俺の夢精です 本当にありがとうごz(ry
情けなさ全開で風呂掃除を終えた俺 気分転換にと家を出たが何故か足は隣家の前で止まってしまう
タイミング悪く家から出てきたA子とバッタリ出くわす うわぁ気まずいなオイ
A子は俺を認めるや顔をバッと赤らめる おや?まさかこれは…
「ひ、人の家の前でなにうろついてんのよ!?」
出会い頭、仮にもお隣さんに開口一番これです こいつはいっつもこうなんだ
一瞬でも(あの夢は現実?)と頭をかすめた自分が情けない 小学校卒業時には犬猿の仲と化していた二人
コイツが俺を、俺がコイツを慕ったり異性を感じたりなどあろうハズが無いのだ
それにしてもこんなに顔を真っ赤にして吠え立てることも無いだろうに そんなに俺が嫌いか?
「何でもねーよ」とそそくさと退散することにする
「あ、今夜またあんたんちの風呂もらいに行くから。ちゃんと掃除しときなさいよ!」
はいはいご心配なく掃除はきっちり終えておりますよ…大体そんなに嫌いな奴の家の風呂借りるなよ…ん?『また』?
「こ、今度は最後まで気絶しちゃだめなんだからね!?」
最終更新:2011年03月04日 17:57