ある日、俺が便所から出てくると彼女は目の前にいた…
正直な感想を言おう、見た瞬間に俺は、気付いたね
彼女が、こちら側の世界の住人ではないことにね
気が動転していた俺は、とりあえず声をかけようと思ったんだ
「あっあの…」
言った瞬間だったね
もしかしたら口が開いた瞬間かもね
彼女の拳が飛んで来て、それが頭にクリーンヒット
気がついたら朝になってしまってたよ
その日からと言うもの、夜になると耳元で
「出ていけ」「出ていけ」
って言う彼女の声が聞こえるようになったんだ
そりゃ、最初は恐くて眠れなかったさ
でもな、ある日気付いたんだよ
彼女はもろに俺の好みのタイプだという事にね
その日から彼女の声がこもりうたに聞こえるようになったんだ
ある日彼女に聞かれたんだ
「なんで、そんな気持ち良さそうに眠れるの?」ってね
答えてやったさ
「あんたの顔可愛いしよく聞くと、声も可愛いからさ」
「んな……うぅ」
もうね、それはそれは顔を真っ赤にして恥ずかしそうに俯いてたね
んで、その後こういってきたのよ
「知らない!」
正直抱きしめたかったね
その日から彼女の態度が徐々に柔らかくなって来た気がした
いつもの「出ていけ」もなんかリズムに乗ってたし
気付くと晩御飯が用意されてたりと
もう、その態度一つ一つが可愛くてしょうがなく
幸せな日々が続いたんだ
最終更新:2011年03月04日 18:23