突然だが質問だ。

『格安のボロアパートに引越したら深夜金縛りになりましたどうしますか?』
抽象的すぎる?じゃあもっと詳しく設定を加えよう。
『目の前には顔半分が破裂した女が立っていて睨みつけています。ラップ音&ポルターガイストもバッチリでベッドも棚も揺れまくり、皿なんか飛びまくりです』
ま、ぶっちゃけ今の俺の状況そのままなんですがね。

でる、とは聞いていたんだ。あまりに賃料が安いからね。
でも現実ってのは甘くない、「べ、別にあんたの為じゃ(ry」みたいなかわいい女の子の幽霊を期待してたのに目の前にはザクロ女が。
つーかマジ怖いんですけど。殺気もいい感じにたちこめてます。
視線だけで(出ていかなきゃ死なす、いや殺す)つー熱い気持ちがビンビンに伝わってくるね。
これは無理、やっぱりツンで霊なんて絶滅してるんだ。実際たまねぎがいくら頑張ったってスレは過疎ってるし!

「そこまでよっ!」
金縛りに苦しみながらツン霊スレの行く末を憂いる俺の耳に甲高い、妙に子供っぽい声が飛び込んできた。
と同時に金縛りが解ける


「これ以上あんたの勝手にはさせないわ!」
ザクロにビシィ!を指を突き付けたのは薄桃色の着物を着たオカッパの少女だった…って何この よ ぅ じ ょ ?
「引導を渡してあげるわ…この左美がね!」
カッコ良くいい放つとバッ!と背後に身を翻し「さあ、ヤッちゃって左美!」…多分オカッパの後ろに立っていたのだろう、そこには深緑色の着物の少女がモジモジと落ち着かない様子で佇んでいた。

「ふぇぇ…恐いよぅヤダよ右美ちゃん」
ザクロと俺の視線が集中すると緑よぅじょはチワワのように全身をプルプルと震わせた。
(イジメてぇぇぇ!!)その瞬間、俺とザクロの心のシンクロ率は200を超えたに違いない。
メンチをきりながら近づくザクロ、妙にうれしそうだな。
「だ、大丈夫あんたはやれば出来る子よ!勇気を出して!」クローゼットに潜り込みながら緑ようじょに声援を送るオカッパ。うわぁカッコヨクナイ。

「や、やあぁ、来ないでぇ…ひゃうっ!はなひてー、やひゃー」
あ、ほっぺをつねられてる。おぉダブルプニプニだ。
最終更新:2011年03月05日 23:06