色々あって、親友が妖刀に魅入られた。

今朝は、最近始めたという早朝ランニングに、何故か俺まで呼び出された。
「何故俺が朝練につき合わされているのか」
「僕一人だと、怪しい人扱いされるから」
妖刀は、なんての?魂が幽霊状態で現れているらしいが、俺みたいな0能力者には何も見えない。
「前に霞さん(妖刀の事)と話してたら不審者見るような目で見られてさ」
「笑顔で言うな。つか、一人だけで走れ」
「僕もそう言ったんだけど、それじゃ意味無いって霞さんが…え?何?…僕何か余計な事言った?」
妖刀に何やら言われたらしい。日本刀(一応太刀袋に入れてある)相手に会話している姿は確かに不審者そのものだ。
いつかこいつが刀片手に事件でも起こしそうな気までしてくる。
「呼び出しといて何だけど、会話は極力控えるから帰ってもらっていいって」
何故かさっきから不機嫌なんだよね~、などとのほほんとのたまう親友に、思わず拳を握りこむ。
「…今日は付き合う。何が何でも付き合う」

因みに翌朝からは、ハンズフリー携帯での会話相手に任命されました。
最終更新:2011年03月05日 23:45