この部屋に越してきて、やっと一週間が経った。

ある日、帰ると何やら空気がいつもと違う。
部屋を見渡してみると、隅の方に誰かがいる。項垂れ、上目遣いで恨めしそうに睨んできている。
僕は恐る恐る話し掛ける。
『あ、あの…誰ですか…?その…そんな恰好で…』

『…出て…け…って……え?恰好?はにゃっ!?』

そう、その女の子は下着姿だった。

『み、見ないでよっ!ばかぁーっ!!』

叫ぶやいなや女の子は消えてしまった。そして僕は、何かが頭に当たった所で気を失った。

翌朝、目が覚めると布団が掛けられていたが、頭の痛みが昨夜の事が現実だったと思い知らされた。
ふと見ると、台所に白のワンピースを着た女の子が立っている。

『…えっち…責任取って貰うからねっ…ずっと取り憑いててやるんだからっ!』

母さん、どうやら僕にも彼女が出来たみたいです。
最終更新:2011年03月06日 00:05