安価『カオス』

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「なあ弘、カオスってどんなものだと思う?」 下校途中に祐樹が話しかけてきた。カオス……確か『混沌』とかそんな意味だっけな。 「…………何も思いつかん。」 いざ言われてみると何も思いつかない。我ながら乏しい発想力だなあ…………。 「例えばだ、男が女になる世界…………とかカオスだと思わないか?」 「何言ってんだお前……いや、確かにカオスだとは思うけどさ」 「女になるのは童貞、つまり男として失格な男だけだ!年齢は……そうだな、思春期くらいがいいな。だから年齢は15,6歳でそんでもって…………」 あ、ためだこりゃ。完全に妄想の世界に入り込んでしまっている。 カオスなのはこいつの脳内じゃないのか…………? つーか15,6歳って……俺らはまだ高校生だし全員童貞じゃないのか? 「まて、いろいろツッコミを入れたいがカオスがテーマなんだからいいとしよう。だが、15,6歳までに童貞ってのがどうも腑に落ちない。そしたら俺ら全員女になってるんじゃないのか?」 「えっ…………」 祐樹が信じられないとでも言いたそうな顔でこちらをみている。 「お前知らなかったのか?俺らのクラスの3/4は非童貞だぞ。ついでに俺も非童貞の1人だ。」 「なっ…………今なんつった!?嘘だろ!?マジかよ…………」 俺らのクラスの男子は20人。つまり童貞なのはたった5人ということだ。1人か2人は非童貞がいてもおかしくはないと思っていたが………… 「まあまだ16歳だしあと2年もチャンスがあるんだ。お前も頑張れよ。」 そういや16歳ってことはさっき祐樹が言っていた男が女になる妄想の年齢と一致する。まさか本当にそんなことになったりしないだろうな………… そんなことを思いながら帰宅し、さっさと寝ることにした。まあ祐樹の言うとおり、あと2年もあるんだ。他のみんなが何とかなったんだし、俺も何とかできるだろ。 ……………………多分。 翌朝、目が覚めると女になっていた。気がついたのは朝、目が覚めてトイレに行ったときだ。普段から座って用をたすようにしていたため、便器の外にぶちまけるという事態は避けられたが………… 「夢…………じゃないよな。」 小さいが確かに膨らんでいる自分の胸を見て呟いた。 まさか祐樹のカオスな妄想が現実になるとは。いや、もしかしたら全く関係ないのかもしれない。 一応制服や下着も見てみたが男のまま。とりあえず俺は昨日までは男だったことを再確認できただけでもよしとしよう。 とにかく、学校に行って祐樹に話をする必要がある。あいつの妄想が現実になったにせよそうでないにせよ、学校に行ってあいつの話を聞けば何かがわかるかもしれない。 どうも女になってサイズが少し小さくなったようで、パンツが緩く感じる。学生服も大きい。が、そんなことは言ってられない。最悪、祐樹に話を聞いたあとは学校をサボって家に戻ればいい。学校に行くまでの辛抱だ。 「おい!谷村!谷村祐樹はいるか!?」 「俺だけど…………どちら様?」 「うるせえ!いいから来い!」 祐樹の腕を引っ張って廊下に連れ出し、人がこなさそうな屋上まで連れ込んだ。つーか女になったとはいえ俺がわからないとは…… 「俺だよ、鈴木弘だよ!!朝起きてたら女になってたんだよ!」 「ああ、弘か。やっぱりお前も女になってたか。言っておくが他の童貞だったやつも全員女になってる。うちのクラスだけじゃなくて、全角年でな。」 やけに冷静なのは他にも女になったやつを見たからなのか。 とにかく、やっぱりこいつの妄想が現実になったってことか……信じられないがどうやら本当のようだ。現に自分が女になってるわけだし。 「お前が原因かどうなのかしらんが八つ当たりさせてもらうぞ!」 そう言って祐樹を押し倒した。…………って何嬉しそうな顔してんだこいつ。おめでたいやつだな。 そもそもこいつがそんな話をしなければ俺や他の童貞たちが女になることもなかったのかもしれない。少しくらい八つ当たりをしてもバチはあたるまい。そう思い、手錠とバイブを取り出した。 祐樹の顔が一瞬にして青ざめる。 「ま、まて!ストップ!俺は悪くないだろ!?つーか何でそんなもん持ってんだよ!?」 男だったときから使っていた、…………とはさすがに言えない。よくよく考えると祐樹も変人だが俺もかなりの変人かもしれない。…………というより変人にちがいない。 「細かいことはいい。とりあえず俺の気分が晴れるまでお仕置きだ。お前も少しは女になった辛さをあじわうべきだろ?」 「ちょっ、やめっ、アッー!」 祐樹の叫び声が響いた。 <おわり>
「なあ弘、カオスってどんなものだと思う?」 下校途中に祐樹が話しかけてきた。カオス……確か『混沌』とかそんな意味だっけな。 「…………何も思いつかん。」 いざ言われてみると何も思いつかない。我ながら乏しい発想力だなあ…………。 「例えばだ、男が女になる世界…………とかカオスだと思わないか?」 「何言ってんだお前……いや、確かにカオスだとは思うけどさ」 「女になるのは童貞、つまり男として失格な男だけだ!年齢は……そうだな、思春期くらいがいいな。だから年齢は15,6歳でそんでもって…………」 あ、ためだこりゃ。完全に妄想の世界に入り込んでしまっている。 カオスなのはこいつの脳内じゃないのか…………? つーか15,6歳って……俺らはまだ高校生だし全員童貞じゃないのか? 「まて、いろいろツッコミを入れたいがカオスがテーマなんだからいいとしよう。だが、15,6歳までに童貞ってのがどうも腑に落ちない。そしたら俺ら全員女になってるんじゃないのか?」 「えっ…………」 祐樹が信じられないとでも言いたそうな顔でこちらをみている。 「お前知らなかったのか?俺らのクラスの3/4は非童貞だぞ。ついでに俺も非童貞の1人だ。」 「なっ…………今なんつった!?嘘だろ!?マジかよ…………」 俺らのクラスの男子は20人。つまり童貞なのはたった5人ということだ。1人か2人は非童貞がいてもおかしくはないと思っていたが………… 「まあまだ16歳だしあと2年もチャンスがあるんだ。お前も頑張れよ。」 そういや16歳ってことはさっき祐樹が言っていた男が女になる妄想の年齢と一致する。まさか本当にそんなことになったりしないだろうな………… そんなことを思いながら帰宅し、さっさと寝ることにした。まあ祐樹の言うとおり、あと2年もあるんだ。他のみんなが何とかなったんだし、俺も何とかできるだろ。 ……………………多分。 翌朝、目が覚めると女になっていた。気がついたのは朝、目が覚めてトイレに行ったときだ。普段から座って用をたすようにしていたため、便器の外にぶちまけるという事態は避けられたが………… 「夢…………じゃないよな。」 小さいが確かに膨らんでいる自分の胸を見て呟いた。 まさか祐樹のカオスな妄想が現実になるとは。いや、もしかしたら全く関係ないのかもしれない。 一応制服や下着も見てみたが男のまま。とりあえず俺は昨日までは男だったことを再確認できただけでもよしとしよう。 とにかく、学校に行って祐樹に話をする必要がある。あいつの妄想が現実になったにせよそうでないにせよ、学校に行ってあいつの話を聞けば何かがわかるかもしれない。 どうも女になってサイズが少し小さくなったようで、パンツが緩く感じる。学生服も大きい。が、そんなことは言ってられない。最悪、祐樹に話を聞いたあとは学校をサボって家に戻ればいい。学校に行くまでの辛抱だ。 「おい!谷村!谷村祐樹はいるか!?」 「俺だけど…………どちら様?」 「うるせえ!いいから来い!」 祐樹の腕を引っ張って廊下に連れ出し、人がこなさそうな屋上まで連れ込んだ。つーか女になったとはいえ俺がわからないとは…… 「俺だよ、鈴木弘だよ!!朝起きてたら女になってたんだよ!」 「ああ、弘か。やっぱりお前も女になってたか。言っておくが他の童貞だったやつも全員女になってる。うちのクラスだけじゃなくて、全角年でな。」 やけに冷静なのは他にも女になったやつを見たからなのか。 とにかく、やっぱりこいつの妄想が現実になったってことか……信じられないがどうやら本当のようだ。現に自分が女になってるわけだし。 「お前が原因かどうなのかしらんが八つ当たりさせてもらうぞ!」 そう言って祐樹を押し倒した。…………って何嬉しそうな顔してんだこいつ。おめでたいやつだな。 そもそもこいつがそんな話をしなければ俺や他の童貞たちが女になることもなかったのかもしれない。少しくらい八つ当たりをしてもバチはあたるまい。そう思い、手錠とバイブを取り出した。 祐樹の顔が一瞬にして青ざめる。 「ま、まて!ストップ!俺は悪くないだろ!?つーか何でそんなもん持ってんだよ!?」 男だったときから使っていた、…………とはさすがに言えない。よくよく考えると祐樹も変人だが俺もかなりの変人かもしれない。…………というより変人にちがいない。 「細かいことはいい。とりあえず俺の気分が晴れるまでお仕置きだ。お前も少しは女になった辛さをあじわうべきだろ?」 「ちょっ、やめっ、アッー!」 祐樹の叫び声が響いた。 <おわり>

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