527 名前:
◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 10:29:38.84 ID:haE62Uqp0
この世に悪がある限り・・魔法少女の名は廃れない。 これはとある運命に翻弄されつつも懸命にたくましく生き抜くビューティフルなお話です。
魔 法 少 女 リ リ カ ル お 芋
~ 運命の暗示?
運命の魔法少女誕生の巻 ~
現代、科学が全てであり真実でもあるこの時代は魔法などほんの御伽噺でしか出て来ない他愛のない存在・・ 現代科学を覆すその力は人々にもしもの期待と好奇心を引き立つきっかけにすらなかった。そんな時代の中で 人々の中で空想の存在とされてた魔法の力は徐々に現代へとその姿を現すこととなる。
その力はとある異次元の彼方にある外宇宙からもたらされた力で偶然にも科学を真実だと信じてやまない この現代社会を選んできた、魔法と呼ばれる力は科学を翻す力を発揮して物体に変化しながらこの現代に適応した 生命体となってこの力を授けるためにこの世界から最も魔法に適した検体を審査している。
そのターニングポイントは世界中の人々に見守られることもなくひっそりと行われていた・・
532 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 10:48:35.10 ID:haE62Uqp0
「お芋たんじゃねぇって言っているだろうゴルァ!!」
「かわいいよ。いつ見てもお芋たん・・」
「うるせぇ! そのキンタマに噛り付くぞ!!」
学校での何気ない光景・・だと思いたい、男子生徒に頭をポンポンとなでられるこのおん・・・いや一応は男の子。 その可愛らしい容姿は少しボーイディッシュなものの周りから見れば明らかに女の子・・しかし、世の中と言うのは いかにも不思議なものでこんな成りをしていてもついているものはちゃんとついているのである。 彼の名はお芋たん、一応、本名はあるらしいのだが物語の都合上割合しておく・・立派な男なのだがこの容姿のため 周りからはお芋たんと呼ばれてからかわれる日々が続いている。女装をしなくても女に見えてしまうその容姿は 男子生徒の心をわしづかみで男子ながらも本人の意思とは裏腹に名実ともに癒し系の存在を確立しつつあるようだ。
今日も男子生徒にからかられながらもつつましく生きるこの青年には何とも感情表現がし辛いものだ。
「うるさい!! それにしても本当にこの姿で損をしてばかりだなぁ・・」
とぼとぼと帰り道を歩く中でお芋たんはいつもの日常に嫌々真っ盛りの日々を送っていた。その容姿を除けば 普通の男子生徒で恋もすれば人並みに性欲も持つ、しかしこの容姿で女子はおろか同姓である男子生徒にさえ そういった男性的対象としては全く見られてはいない。
「中学生の頃からか・・もう僕も15歳になるんだなぁ」
川原に流れる水面から誕生日間近になる体を見ながらもやっぱり何にも変わらない見つめるお芋たんなのだが そんな彼に変化が起きるのはもうちょっと・・
533 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 10:58:37.42 ID:haE62Uqp0
「はぁ・・いっそのこと性別が変われば楽になれるのかな?」
しかし、そんなことは自然の摂理から外れるのは幼稚園児でも知っている・・焦っても仕方ないさと何処か 聞いたことある歌の歌詞を思い出しながら川原から後にするお芋たんであったが・・そんな時とある動物の声が どこからと発せられた。 最初は何かの悪戯や聞き間違いかなぁっと思いつつも、機械音や子供では絶対に出せない生々しい動物の 声が川原からお芋たんの耳に残っていた。
仕方ないのでついつい泣き声のするほうへと向かうと・・そこには驚くべき生物が横たわっていた。
「みぎゃ・・」
「何だこれは・・猫みたいだけど何だか弱ってるみたいだ」
お芋たんが見たのは外見そのものは猫ではあるのだが何処か違和感を感じるもので弱々しくしながら川原の隅へと ぐったりと横たわっていた。このまま見ても衰弱して死んでしまうのは目を見ても明らか・・このまま見捨てるのも 人間として後味が悪い。人間として当然の良心が働いたお芋たんは猫みたいな生物を抱きかかえると、そのまま 家へと持ち帰ることにしました・・
535 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 11:08:50.86 ID:haE62Uqp0
猫を家に持ち帰ったお芋たんはそのまま猫をふかふかの毛布に置きながらお水を与えてやるとそのまま回復を じっと待っていた。しかしこの猫にはどうも不審な点が多すぎる・・見た目からしても猫とはどこか違うものを感じるし 何よりも神々さ見たなものがひしひしと伝わってきている。飼い主がいればそれに越したことはないのだが・・
「父さんたちは当分海外だし・・暇つぶしにはいいかも」
「・・ここは?」
「あ、大丈――・・ね、猫がしゃべったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
衝撃としか言いようのない、この現代科学動物の心境や気持ちはある程度わかるようになったのだが言語を直接に 伝えることはいまだにできない・・いや、生命の構造からしてもそんなことは到底不可能だ。この世に言語を理解できるの は人間しかいなく、そんなことできるとしたら魔法かなんかぐらい・・
「あ、あの・・・」
「ゆ、夢だ。そうだ、これは夢なんだ・・ 僕は本来こんな姿じゃないんだ。 ハハハハハハ・・」
既に精神崩壊一歩手前にまで追い詰められてるお芋たんに猫だった生物はやれやれと見つめながらも事態が落ち着くまで 待ってみることにした。人間冷静さを失ったら見境なしに暴走してしまうのは当然のことである・・
539 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 11:21:34.17 ID:haE62Uqp0
「あは・・ハハハハハッ」
「仕方ない、この世界ではあまり魔法は行使したくないのだが・・」
そういって猫は崩壊寸前のお芋たんを何とかするため目を瞑るとなにやら呪文を唱え始めていた。すると猫の周り からは不思議な光に包まれて光を浴びたお芋たんはあり得ない状況連続なのに不思議と心が安らぎ何だか ほんわかっとした心境に馴染んでしまった。
数時間経つとようやくお芋たんも崩壊寸前の精神から脱出することができていつもとなんら変わりない心境になっていた。
「・・落ち着いてもらえたかな?」
「よくわかんないけど・・夢じゃないってことがわかった」
お芋たんは心に余裕ができたのか今度は落ち着いてゆっくりと猫から謎の生命体と化したこの生物に聞くことにした。
「・・なんで動物なのに喋れるの?」
「君たちの世界では理解してもらえないようだが・・我々の世界には君たちの世界で言う魔法が存在する。 今我々の世界では大変な状況になっているんだ」
「よくわからないけど・・一応、聞いてみるよ」
さっきのようにならないと確信した謎の生命体はほっと一息、着くと自分たちの世界について語り始めた。
546 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 12:09:06.79 ID:haE62Uqp0
「我々の世界は魔法の発展によって争いを回避しつつ皆が協力し合って仲良く暮らしていた・・ しかし、突如として魔法の力を悪用した大賢者ザックが我々の世界を征服しようとしたのだ」
「立ち向かえなかったの?」
「ザックは優秀な魔法使いだったのだ。当然我々は持てる力を全て出し尽くしたが・・ 奴は巧みに内部を混乱させるのがうまかったのだ。我が軍は壊滅状態・・だけども最後に残った 私の採集奥義の魔法を誰かが使いこなせさえすれば我々にも勝ち目がある」
まるで漫画やRPGを足して二で割ったような話なのだがお芋たんは先ほどの魔法の存在もあってかすんなりとは いかないものの魔法の存在はあらかた信じ始めたようだ。しかし、どうもその魔法の存在がいまいちピンッと来ない。 だけども生命体が話すにはその魔法にはとある秘密があるらしい・・
「だけどもこの魔法は私以外のものが扱えて初めてその成果を存分に発揮できるのだが・・この世界はどうも 魔法の存在を信じていないようで空想かその類としか思っていない。
それにこの世界の人間は私の世界とは違うのかどうも私の声が聞こえないみたいだ」
「まさか僕って・・」
だんだんと嫌な予感がしてきたお芋たん・・この後のお約束展開で自分に嫌なお鉢が回ってくるのだと思うと 本当に勘弁ならない。確かに魔法と言う存在は便利だと思うしいつなく新鮮な感じで非常に興味がわいてきてしまう ジャンルだ。 だけども、自分に厄介ごとが巻き込まれていくなら話は別・・何とかうまく断りを入れたいのだがこのときになって なかなか頭と言うのは回転しないものだ。
そんなお芋たんを謎の生物はじっと見つめながら静かにこう呟いた。
547 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 12:17:52.52 ID:haE62Uqp0
「別に無理にとは言わない。ただ、私の声が聞こえる人間はこの世界ではごく少数だ・・ 君にはその素質が十分にあると思ったのだが、私も関係ない人には出来るだけ自国の争いには巻き込みたくないな。
ミルクご馳走になった。縁があったらまた会おう・・」
「あ・・」
あまりにもの潔さにお芋たんは声を掛ける間もなく謎の生物は何処へと立ち去ってしまった。それと同時に何か喪失感 みたいなのを禁じえない。空っぽになったミルクを見つめながらお芋たんは先ほどの出来事をもう一回冷静になりながら 振り返ってみるのだが・・あまりにも現実離れした出来事だけに思い出すにも少し辛いものがある。
(一体なんだったんだろうな・・?)
窓を見てみると夕陽が闇に融けて空はすっかり青を帯びた黒色・・まるで今の自分の心を表しているかのよう。あの猫の形をした 謎の生命体は今頃どこで何をしているのだろう・・? もしかしたらまた何処かで衰弱してはたまた怪我をしているのだろうか? 全くの他人事なのにそれどころか興味が湧いてしまっている自分がいる・・
矛盾した心を抱えながら、お芋たんの嘆きは一晩中続いた。
551 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 12:31:24.30 ID:haE62Uqp0
翌日、天気はどんよりと曇り空・・まるで晴れない自分の心のようで見ているのがどことなく辛かった。 でも、これでまたいつもと変わらぬ日常が自分を待っている・・そう思考を無理やり切り替えるが昨日の出来事が どうも頭の中に居座りついてなかなか離れてくれない。
どんよりした心を抱えたお芋たんは久々に授業をサボってみることにした。
「屋上の風邪が気持ちいい・・」
授業をサボって屋上でくつろぐお芋たん・・雲が太陽を塞いで風通しをよくしてくれる。まさに自然のクーラーであろう・・ 涼しさが火照った体を程よく冷やす中でお芋たんは複雑な表情をしながら呆然としながら一点をただひたすらと見つめていた。 昨日は余りにもいろいろなことがありすぎた、猫が喋るわそこから光を発せられて不思議と落ち着いたら現実離れした 話しを聞かされる・・
そういったのゲームか漫画の主人公で十分だ。自分はちょっと容姿が女の子に似ているただの男の子・・そんなハチャメチャなものは 体験してみたい夢なんて子供のときに当に捨ててしまった。今はただゆっくりと大人になる自分を見守っていこう・・
そんなセンチメタル真っ最中なお芋たんに・・突然として教室から誰かの悲鳴が響き渡る!!
552 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 12:43:13.94 ID:haE62Uqp0
お芋たんが悲鳴の方向へと向かうとそこには漫画にしかあり得ないぐらいのデザインと妖怪化している化け物が 学校中をめちゃくちゃにしていた。その化け物はどうも意思を持っているようでお芋たんに話しかけてきた・・
「ザック様の命を受けてこの世界の征服と反乱軍の希望を潰しに来た。お前・・昨日、あいつに会っただろ?」
「え? あいつって・・」
「とぼけるな!! 猫の姿したこぎたいない生命体だ!」
十中八九・・それは昨日介護していたあの生命体のことで間違いなかろう。響き渡る悲鳴の中でお芋たんは どうしようかと悩みに悩んでいたのだが、敵の姿はとての強そうで人間1人が太刀打ちできるほどのものじゃないのは 容易に考えることが出来た。お芋たんは手当たり次第、そこらへんにあった椅子やいろいろなものを投げてみるが・・ 人間じゃ大ダメージの椅子や鉄くずはビスケットのように粉々に粉砕された。
「どうした!! もうほかにすることがないんならさっさと死ねッ!!」
「ど、どうしよう――ッ!!」
お芋たん絶体絶命のピンチ・・黒板さえ楽に切り裂く化け物のかぎづめが容赦なくお芋たんを襲うとしてた!!!
558 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:01:59.14 ID:haE62Uqp0
目を瞑って静かな心にまま・・ようやく何か心地よさを得たような感覚になった気がした。 やはり戦場で散ってゆく兵士たちもこんな気持ちなのだろうと1人ごちるお芋たんであったが・・妙に体に血の気が 感じられるし鼓動が聞こえる。しかも徐々に耳からは音声が拾われて日常の感覚も徐々に戻っていく感じだ。
恐る恐る目を変えるお芋たんであったが・・そこには衝撃の光景が目に飛び込んだ。
「あ、あなたは――ッ!!」
「――・・ッ! ぶ、無事だね」
宙を浮いている光る球に包まれた1人と一匹・・お芋たんの目に飛び込んだのは昨日一生懸命介護してあげた あの生命体が目に浮かんだ。しかも、表情は強張るように苦しそうにしながら体は傷だらけで所々には血が出てきた。 持っていたハンカチでパニック状態になりながらも体からでてる血を拭いてあげるお芋たんだが・・生命体は苦しそうな 表情をしながら苦しげにしながらも言葉を絞りながら懸命にお芋たんに語りかけていた。
559 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:06:51.86 ID:haE62Uqp0
「み、ミルクの例が返せて嬉しいよ・・ この魔法も持って数時間だな・・ こ・・この状況を打破するには君が・・私の最終魔法を使うんだ」
「――・・えっ?」
「は、早くするんだ・・でないと君の世界までザックの手に及んでしまう! じゅ、呪文は・・マジカルスタロンドパワーと唱えれば 私と同化してかなりの力を扱えるように・・なる」
「で、でも・・」
「早くしろ!! で、でないと・・君の世界までが――ッ!! ・・ウグッ!!」
力尽きそうな謎の生命体・・本当にこの魔法を持続させるために無理をしているようだ。お芋たんはしばらく目を瞑って考える・・ 今の自分必要なのは皆を救う力だ、自分をからかっていた男子生徒に好きな女の子・・今動けるのは自分しかいない。
――・・そして、お芋たんは決意する。皆を救うために!!
「やってみせる。皆を救うために!! ・・マジカルスタロンドパワー!!」
お芋たんが天に手を掲げたとき、謎の生命体は光となってお芋たんへと入り込む・・するとお芋たんの体は徐々に男性から 女性の体へと変化していき生えていたものは一気に引っ込んで出てなかったところはちょろっと出てきてコスチュームの魔法少女のそれとなる。 そして武器であるステッキを抱えると・・
「リリカル・・マジカル・・ 魔法少女、お芋参上!!! ウチが退治するから覚悟しておけ!!!!」
こうして普通のあどけない青年は科学を超越した力で魔法少女へと変貌した。反撃開始となるか・・
562 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:17:15.68 ID:haE62Uqp0
「いくよ!!」
「ふん・・・ガキに負けるかぁぁぁ!!」
お芋たんは一気に妖怪に近づくが・・例のかぎづめ攻撃で容易には近づけない。一応魔法で浮遊能力は手にしつつも 肝心の攻撃魔法については全くの知識不足。そんなお芋たんにどこからともなく声が聞こえてくる、その声は光となって お芋たんと同化した例の生命体だった。
「フフフ・・所詮は戦いに関しては素人か!! この俺に容易に近づけまい」
「あの爪があって容易に近づけない――ッ!!」
“そのステッキで攻撃するんだ。君のイメージで攻撃できるようになってる!!”
「イメージか・・よくわからないけどウチの思い通りになるってことだね!! ・・なら、魔弾発射!!」
お芋たんは愛らしくステッキを振るとステッキからは隕石をちっこくしたような球が連出された。妖怪は突然現れた弾に 混乱してしまい全弾喰らってしまった。さらに調子に乗ったお芋たんはステッキを振りまくって妖怪に雨のように魔弾を ぶつけて一気に殲滅を図った。
「これでお終いだよ!」
周りに砂塵が立ちこめる中でお芋たんは勝利を確信した。
563 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:28:16.64 ID:haE62Uqp0
砂塵が払われる中・・自慢のかぎづめがボロボロになりながらも直もしぶとく立ち上がる妖怪がそこに立っていた。 これにはお芋たんも少しばかりの苛立ちと不安感が立ち込めてきた。
「丈夫さだけは負けないぜ!!」
「あの魔弾に耐え抜くなんて・・ ど、どうしようッ!!」
何か威力のある必殺技を思い浮かべてみるが、人間というのは危機感になってしまったときどうも役に立たないものである。 お芋たんも必死に威力のありそうなものをイメージしてみるが・・頭があやふやしてイメージどころではない。
そんな中で再び謎の生命体がお芋たんに話しかけてきた。
“必殺技はマジック・クラッシュを使うんだ。威力がありすぎて魔力の消費が半端ないがあの程度の妖怪なら倒せるだろう・・”
「わ、わかった。やってみる!! 全ての自然の力よ 我に集いたまえ そして混沌と破壊をもたらせ・・
マ ジ ッ ク ク ラ ッ シ ュ ! ! ! ! ! 」
「ぬぁっ!! なんだとぉぉぉぉぉ!!!!!」
お芋たんは呪文を唱えるとステッキからは魔弾とは比べ物にならないほどの隕石の塊が射出されると、それをまともに食らった 妖怪は塵一つ残さずにこの世のものとは思えない断末魔をあげながらこの世から消失した。
マジッククラッシュを放った後、お芋たんは体にどっしりとした疲れを溜め込みながらへなへなとしつつも学校の屋上に辿り着き お芋たんが地に着くと元の2人へと分離してしまい、お芋たんも魔法少女からもとの青年へと戻っていた。
565 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:37:28.26 ID:haE62Uqp0
「どうなったんだ?」
「私の魔力がなくなって時間切れみたいだ。この最終魔法 『憑依』は私が決まった相手に憑依することによって 私の変わりに戦闘能力が変化して絶大な魔法を使えると言う大技だ。ただ、憑依する相手によってまちまちなのだが・・ 君とは相性がよかったみたいだ」
「つまり、君の魔法が切れると時間切れってわけだね・・ はッ!! ぼ、僕・・女の子になっちゃったの!!!!」
そう、一時的とはいえ魔法少女に変身したときお芋たんは女の子になってしまったのだ。いくら短い時間でもショックは ショックだ、そう簡単に割り切れるものではない・・
「ど、どうしよう・・」
「憑依をしている間は魔法が働いて皆は記憶を消されるようになっている。多分、君の事を忘れていると思うぞ」
「なんて言っていいのかわからないなぁ・・」
だんだんとご都合主義なってゆくこの話にお芋たんは複雑な心境のまま魔法少女に変身したときのことを思い出していた。 なり崩して気ではあるがお芋たんが学校の皆を救ったのは代わりのない事実・・しかし、自然の摂理を変えてしまったのも また事実である。
複雑な気分のまま謎の生物はしみじみと先ほどの妖怪について語っていた。
566 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/03(日) 13:46:27.61 ID:haE62Uqp0
「あのザックが我々の世界からこの世界を支配しようとしているのこの件からしてもはや明らか・・ どうする、このままだと多分あの妖怪みたいにザックの配下のものがこの世界を破滅にもたらすだろう」
「・・よくわからないけど、僕がやらなきゃいけないってのはわかってきた。そのザックって奴を止めるなら・・協力する」
お芋たんも今ので自分の世界がどういった状況にさらされてるのかが少なからずともわかってきた気がする。 それに魔法の存在については先ほどの件で既に身をもって体験しているので否定しようもない・・だから謎の 生命体に協力してザックと名乗る大賢者を倒さなければならない。
「魔法についてはまだよくわからないけど・・これからよろしくね」
「よく言ってくれた。・・お芋たん?」
「だから、お芋たんって言うなっと言ってるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
猫の姿に戻った謎の生命体を吹っ飛ばすお芋たん・・しかしザックの野望はこれからだ。頑張れ魔法少女お芋たん!! 地球の危機は君にかかっている・・このご都合主義の話も何とかなるのだろうか?
魔法少女お芋たん 続く・・なわけねぇだろwwww
最終更新:2008年09月17日 20:40