『カウンセラー中村の調査簿』NO01

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:30:58.60 ID:iBBTd8Th0
カウンセラー中村の調査簿
NO01熊田 将之 17歳 柔道部主将 男→女 転換二日目

21世紀初め、日本を中心に先進国全体に奇病が流行した
それは「急性性転換症」、15、16歳の男子を中心に男性が女性に変化するという
古今東西聞いたことがない奇病が流行した。
後々、判明したが女性が男性に変化するという 症例も発生した。
この報告を受け、厚生労働省及び日本政府は珍しく即座に対応した
翌年には「急性性転換症」対策委員会が発足され 医学的に研究、解明された。
共通されていたのは童貞及び処女であるということが判明した。
これについては性同一性障害者以外の全ての人間に予防接種を受けさせることで
収まったかのように見えたが、遺伝的に耐性を持った人間が全体の1%ほどいることが
この五年後に判明した。そこで、国は性転換症発生者の精神的な悩み、肉体的な原因を
解明および研究するために性転換症カウンセラーを全国の中、高等学校に置く事となった



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:31:57.74 ID:iBBTd8Th0

私立中立花高等学校入学式 男女新1年生と父母の方々が集う中、
厳粛な雰囲気で包まれている状態が瞬時に崩れ、驚きへと変わった。
新教師の紹介の際にあからさまに教師に見えない、教師・・・。
どうよく見ても、少女・・・。いや、少年にしか見えない教師?がいた
どう見ても、小学生の高学年位にしか見ることができない よくても、中学一年生位である。
しかも、変な眼鏡をかけている、マジックミラーみたいになっていて
目そのものが外からは見えないようになっている、実に不思議な眼鏡である。
その少年が中央のマイクに立ち、自分の紹介を始めた。
「どうも、はじめまして政治経済及び性転換症カウンセラーの中村と申します」
続けて、「ちなみに実年齢は、ちゃんと28歳ですのでご心配なくお願いいたします」
「後、自分の外見上 よく性別が不明といわれますが男性なので先に断わっておきます」
そう、淡々とした説明が終わると少年は自分の椅子にちょこんと座った。
彼の周りが大人ばかりである中 唯一少年、少女にも見える彼がそこに座るのは異様に見えた
言い方がおかしい事はわかっているが 彼はそれだけ異常な存在なのだった。



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:35:14.44 ID:iBBTd8Th0

入学式が終わり、新入生及びその父母は葉桜に変わりつつある桜の下で写真を撮ったり
早速、友達が出来たのか分らないが一緒に帰る生徒がいるのを窓から見ながら 
中村は校舎の三階、体育会系の部室が連なっている中のその奥にある
急ごしらえのカウンセリング室へと入った。
カウンセリング室には中途半端な大きさのソファアが二つと教師用の机が一つと椅子
それに本棚が二つだけの小さな部屋である、それでも中村には十分広く見えた。
中村は部屋に着くなり、机の上に置かれた段ボール箱を開け
頼んだ教材が全部届いているかを確認した、教材はしっかり全部届いていた
「さて、やるか」 男のものとは思えない、高い声で小さく発声すると
彼は、独りで黙々と部屋の整理及び城造りを始めた
この小さな部屋が彼の戦場なのである しかも、いつくるか分からない戦場である
彼が教材やらなんやらを本棚に詰め終わると気付けば、もう夕方であった。
実年齢は28と言えども、肉体は小学生程度である。何をしても、時間がかかるのが
ネックであった。ただ、彼にはそうなった理由があった 
まあ、それに関しては追々説明する事になるだろう。



38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:36:01.87 ID:iBBTd8Th0

明日の下準備が完全に終わった時には、もう外は陽がほとんど沈み
時計も短針が6時を指している、中村は帰るために部屋の閉所作業をしようとした瞬間
その時 コンコンッ と、ドアをノックする音がした。
「どうぞ、お入りください」と中村が声を出すとドアが開き、眼の前には美女が立ち
「押忍っ!失礼しますっ!」と、端正な顔をした彼女には実に似つかない言葉を発声した。
「ええっと、君は男から女に性転換したと考えればいいのかな?」
中村は姿と言葉のギャップに一瞬戸惑ったが、すぐ冷静に状態を確認した
「押忍っ!三年熊田 将之!柔道部 部長でありますっ!」
馬鹿みたいに大きな声で言うものだから、部屋中に女性の甲高い声が響き
備え付けの黒板が共鳴したかのように揺れて見えた。
「熊田君、そんな大声で言う必要はないから とりあえず、そこのソファア
座って 何が君の身に起きたのか話してほしい」
何が起きたのかがわからないとカウンセリングはできない 当然である



39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:36:40.93 ID:iBBTd8Th0

「押忍、実は部員に強姦されかけたのでありまして…。
といっても、全員人間魚雷のようにブン投げたんで
未遂で終わったのでありますが、今まで面倒見てきた部員達が
まさか性別が変化した自分に対して あのような愚行をするとは思っておりませんでした」
まあ、よくあることである 性別が転換した、友達、後輩先輩を襲う
これは性転換症が発覚してから、何十例、何百例と発生した事件だ
実際、事件化していないことも含めれば何百、何千という生徒が泣き寝入りしているだろうか
「うん、いいよつづけて」
「押忍、明日から自分は部員達にどう接していけばよいのでありましょうか?」
答えは簡単だ、そいつらを警察に引き渡してしまうのが早い 
しっかり社会的に反省させるのが一番良い手段である。
「警さ…。」「押忍!申し訳ありませんが、後輩や同輩を縄付にさせたくありません!」
縄付って…、どれだけ古い言い方だよ 「なぜ?警察はいやなの?」
「押忍 実は二週間後に春季の大会がありまして 出場させたいのであります」


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/01(火) 00:39:33.07 ID:iBBTd8Th0
「そのため、事件化するのは勘弁していただきたいのであります」
真顔で俺を見つめている 彼 彼女は本気でそう思っているらしい
本気でそう思っているなら、こちらとしては何といいようがない
俺がどう判断すべきか、悩んでいると彼女は何気なく俺の眼鏡を指摘した。
「押忍 先生失礼ですが、その変った眼鏡はなぜ付けているのでありますか?」
ああ、この眼鏡は…。そうだ、いい事思いついた
「この眼鏡を付けている理由があるんだけど、知りたい?」
俺は意味深に言うと「押忍、知りたいであります」と熊田は真面目な顔で言った。
「本当に知りたい?君の身に何が起ころうとしても俺は知らないけどいいかい?」
「押忍、大丈夫であります この部屋に入った時から覚悟しております!」
「よし、わかった 外すよ」 俺は眼鏡を外して、ソファアの横に置いた

俺が眼鏡を外すと熊田は俺の目を見つめている
どうでもいい話だが、俺は俺の顔が嫌いだ 男の癖に二重で大きい瞳
女のように整った鼻、唇、顎で髪はセミロング、ただの不精ともいえる
所謂、ショタ 28にもなるおっさんがである 実に情けない話だ
「で、眼鏡をとったんだが…。熊田君?どうした、顔を真っ赤にして?」
熊田は顔を赤くしながら、妙に色っぽく
「おっ、押忍…。なぜか、股の辺りがじくじくするであります…。」
俺がこんな特殊な眼鏡をかけているのは理由があって
俺の目を見つめた急性性転換症者は異常な程の性的欲求を感じるらしく
元男女関係なく、強烈な催淫効果があるらしい ただ理由は分かっていない。


180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/02(水) 00:21:23.66 ID:2mGEdtLT0
昔はそれを悪用したことがあったが、今は理由があって使ってはいない
ただ、彼の場合のように断りを入れて使う場合は問題がないと考えている。
「で、熊田君には悪いんだが数点聞かねばならないことがあるから
もし、眼鏡をかけていないのが問題あるなら 着けて欲しいと言ってほしいのだが?」
そう、聞くと熊田は下を向いて首を横に力強くブンブンとふった
でも… 彼の両手はさっきから、股の付け根を抑えて何かを隠そうとしているのだが
穿いているジャージからは、彼の意志を反して 湿っていくのが光の反射で見えた
「着けないで問題ないんだね?そう解釈するけどいいね、それでは聞くけど
君は性転換して何日目かい?」熊田は顔を下に向いたまま、ピースした
「え~と、二日目だね 転換症の予防接種のワクチンを受けたのは何歳の時?」
ずっと下を向いたまま、手で1と4を指した
「14歳の時でいいだね! 悪いんだけど、下を向いて指で指しても分らないんだ
ちゃんと先生の方を向いて、回答してほしいのだけど…。」



181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/02(水) 00:21:57.30 ID:2mGEdtLT0

そう彼に言うと彼は静かに顔を上げた
彼の顔は完全に紅潮して、眼は軽く潤んでいて 戸惑った表情をしていた
申し訳ないが、実に艶っぽい 一昨日まで、柔道部の部長とは正直思えない
彼の風貌は長い黒髪に整った顔、長身、それにモデルのような体型である
正直、彼がガタイのいい柔道部の連中をブン投げて逃げてきたとは思えない
日本人形がこのまま出てきたとしか思えないほどであった
それほど華奢であり、日本美人とは彼の事をいうのだとしみじみ思った
「辛いのなら、眼鏡を掛け直すけど 後、三点聞くだけだから!
三点聞けば終わりだから ね! 三点聞いたら、今日は帰っていいからね!」
「わかりました…、あと何でありますか…」
最初の頃とは違い、弱弱しく俺に返答した 危険状態であると判断した
「一つは現年齢、二つは親戚に転換症者がいるか?
最後の一つは、転換してしまって 今の現状をどう考えているかの三つ」
そう俺が言うやいなや、彼は俺の目を見て
「押忍!17で、親戚にはいません! 先生!ごめんなさい!」



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/02(水) 00:22:20.28 ID:2mGEdtLT0

そう、叫ぶやいなや 彼は俺の頭を両手で掴むと彼の股の部分に
俺の頭を強く押し付けた 当然、俺の口は彼の一番湿った部分に当たっていて
鼻には独特の臭いが立ち込め、その手の趣味を持っていない俺には
非常に不快な臭いが充満していた。
辛うじて、眼だけは熊田の顔をギリギリ見ることができたのだが
上目づかいで彼の目を見ると、股の湿り気がどんどん強くなっていった
「せんせい、そんな目で見られると自分 じぶん………」
振りほどこうにも、どこにそんな力があるのか分らないほど
洒落にならない強い力で俺の頭を彼の股の部分に押さえつけている
「ふはばふん、ふぁななふいふぇふえ(熊田君、放してくれぇ)」
と、頭を動かしたりして振り切ろうとするが火に油を注ぐもんだった
「せんせい…………、ひゃんっ!」と、叫ぶと体をビクッ、ビクッと痙攣すると
そのまま、熊田は静かにソファアへと倒れこみ 失神した



183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/02(水) 00:22:45.37 ID:2mGEdtLT0

ふぅ~ 俺への力が解けると顔を洗い場で何度も洗い直しては臭いが
とれたことを何度も確認してから、熊田君が倒れている状態で
書くべき書類に記載してから 熊田を起こして帰ることにした
ああっと、その前に肉体的資料として 熊田の髪を一本ぬき
小さなパッケージの袋にカチッと入れて、熊田と書いて机の上に置いた
ふと気付けば、時計の針は8時前を指している
さて、この書類を書いたらさっさと帰らねば…。
四月三日 私立中立花高等学校 入学式
三年 熊田 将之君 17歳 男→女 柔道部部長 転換 二日目
ワクチンの接種は14歳 親戚に転換者なし
所見 諸事情により、本人は失神
後日、詳しく聞くことにする


185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/02(水) 00:24:45.79 ID:2mGEdtLT0

ほんの少しの文章ではあるが、書くのに非常に長く感じた
これが初日である、中村はこの先の事を考えると不安と鬱々しさで
溜息を吐いた
「さて・・・。熊田をどう起こして、どう帰らせようか・・・。
はぁ…。参ったなぁ」 中村は眼鏡を掛け直し、失神している熊田を見ながら
また、溜息を吐いた。

後日談ではあるが…。
熊田君は女子として、大会に出場して見事全国1位に輝き 
また、その美貌でマスコミに取り上げられる存在となった
その時、マスコミの記者に「今の喜びを誰に一番伝えたいか?」
と、尋ねられた際「押忍!中村先生に一番最初に伝えたいであります!」
と、風貌に似つかない事を語ったとのことらしい

またいづれ彼のことは出します


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最終更新:2008年09月17日 20:46
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