ロシアンルーレット

最近、中高生の間でこんな遊びが流行っている。
 仲間内の男子で童貞検査薬の結果をチェックし、性交渉経験がないことがはっきりしている者同士のみが、
様々な制約――警察に駆け込まない等――を立てた後、同じ屋根の下で一夜を過ごす。
その「たった一夜」に、運悪く女体化を起こしてしまった者を、残った者全員で性奴隷にするというものである。

「うそ……だろ」
 洗面台にへばりついて嘔吐していた仙田忍は、顔を乱暴に洗った後、顔を上げてそう呟いた。各パーツに若干の面影を残してはいるものの、
 紛れもない少女の顔が、正面の壁に埋め込まれた鏡に映っていた。
ありえない。15歳と一か月。他の連中の生年月日と比較しても、間違いなく有利な賭けのはずだった。
単純に考えても4分の1、諸々合わせれば間違いなくそれ以下だったはずの確率が、自分に牙を剥いたのだ。
「どうしよう……」
 またしても忍は洗面台に顔を埋めた。未成年が集まった郊外の一軒家で行われた酒宴。
その深酒から来る嘔吐感のせいではく、予想される今後の展開が頭をよぎったために。
 ジャージの前を引っ張り、上半身を覗き込む。乳房が控えめに、だが確実に盛り上がっていた。股ぐらもスースーする。
手を当ててみると、あるべきはずのものは、もう跡形もなく消え去っていた。
 学校中で流行している極めて刺激的な「遊び」である。その結果と感想は、何もしなくても耳に入ってくるほどだ。
何も起きなかったケースが殆どだが、ゲームの最中に女体化を起こした人を、忍は一人だけ知っていた。そいつは確か、不登校になった。
「おい、シノブ。平気か」
 心配げな声が、廊下へ出るドア越しに聞こえ、忍は身をすくませた。この家の一人息子、木下の物だ。親戚の葬式で誰もいない家の留守番役。
 ドアノブが回る。鍵は掛けてなかった。
「平気だ、だからまだ開け――」
 哀願する忍の声は、途中で立ち消えた。
 扉を開け放った少年の顔。
友人を案じていた顔。それがこちらを見た瞬間、無表情に、そしてその後、残忍とも取れそうな笑みへと形を変えていった。
「おい! 高橋、大江、ちょっと見てみろ!」
 忍には目の前の顔もリビングからの返事も、全てが見知らぬ物のように感じられた。
 無意味なまでに力のこもった木下の手が、忍の腕を掴んだ。
「離せよ」
 怯えを隠した忍の声は何の効果も持たず、そのまま廊下の突き当たりのリビングまで引っ立てられた。
二人の男がソファとフローリングの床に腰を下ろしていた。TVゲームに興じていたらしく、野球のゲーム画面が映っていた。
ソファの前に置かれたガラステーブルの上には、いくつものビール缶とそのつまみ、そしてゲーム機が乗っている。
「え、すげえ可愛くない?」
 ソファの男――確か大江だった――がそう言い、手まねきした。忍は乱暴にそちらへと放り出される。
上等そうな真っ赤なソファに倒れこんだ所を、すかさず大江の手によって膝の上に抱きかかえられ、忍は悲鳴を上げた。
「きゃ! おい、離せ!」
 じたばたもがくが、抵抗を意に介さず、背後の男は体を撫でまわす。
「悲鳴まで可愛くなってんじゃん。……んー、すげー女の匂いがする。体柔らけ」
 首筋に荒い鼻息がかかり、背筋を中心に鳥肌が立つのが感じられた。
「どれどれこっちは」
 がっちりと腰に回されていた腕がジャージの中に侵入してくる。
「お前さ、ジャージの下に何か着るだろ、普通。今は都合いいけど」
 言い終わる頃には、片方の手が乳房に、もう片方がトランクスの中の陰部に到達していた。クリトリスを弾かれ、忍は思わず声を洩らす。
「ひぁ!」
「感度いいねぇ」
 海老反りになって快感を表す忍の尻の下で、何かが起き上がってくるのが分かる。男の生殖器だと気付き、忍は戦慄した。
乳房に伸びた男の手が、乳首をつまみ、撫でまわす。
「おい、いい加減にしろよ!」
 刺激に耐えて声を荒げるが、忍の反応が先ほどより鈍いことに男は苛立ったようだった。
「乳首はそんなに敏感でもないのか。つまんねえの」
 男の人差し指と親指に力がこもる。
「痛ぇって おい!」
男は耳を貸さず、それどころかますます無慈悲に、最後にはねじり切らんばかりの勢いで忍の乳頭を捻り上げた。
「痛い! 痛いぃ!」
 完全に裏返った忍の声に、男はようやく手を離す。
「おい! 高橋、大江、ちょっと見てみろ!」
 忍には目の前の顔もリビングからの返事も、全てが見知らぬ物のように感じられた。
 無意味なまでに力のこもった木下の手が、忍の腕を掴んだ。
「離せよ」
 怯えを隠した忍の声は何の効果も持たず、そのまま廊下の突き当たりのリビングまで引っ立てられた。
二人の男がソファとフローリングの床に腰を下ろしていた。TVゲームに興じていたらしく、野球のゲーム画面が映っていた。
ソファの前に置かれたガラステーブルの上には、いくつものビール缶とそのつまみ、そしてゲーム機が乗っている。
「え、すげえ可愛くない?」
 ソファの男――確か大江だった――がそう言い、手まねきした。忍は乱暴にそちらへと放り出される。
上等そうな真っ赤なソファに倒れこんだ所を、すかさず大江の手によって膝の上に抱きかかえられ、忍は悲鳴を上げた。
「きゃ! おい、離せ!」
 じたばたもがくが、抵抗を意に介さず、背後の男は体を撫でまわす。
「悲鳴まで可愛くなってんじゃん。……んー、すげー女の匂いがする。体柔らけ」
 首筋に荒い鼻息がかかり、背筋を中心に鳥肌が立つのが感じられた。
「どれどれこっちは」
 がっちりと腰に回されていた腕がジャージの中に侵入してくる。
「お前さ、ジャージの下に何か着るだろ、普通。今は都合いいけど」
 言い終わる頃には、片方の手が乳房に、もう片方がトランクスの中の陰部に到達していた。クリトリスを弾かれ、忍は思わず声を洩らす。
「ひぁ!」
「感度いいねぇ」
 海老反りになって快感を表す忍の尻の下で、何かが起き上がってくるのが分かる。男の生殖器だと気付き、忍は戦慄した。
乳房に伸びた男の手が、乳首をつまみ、撫でまわす。
「おい、いい加減にしろよ!」
 刺激に耐えて声を荒げるが、忍の反応が先ほどより鈍いことに男は苛立ったようだった。
「乳首はそんなに敏感でもないのか。つまんねえの」
 男の人差し指と親指に力がこもる。
「痛ぇって おい!」
男は耳を貸さず、それどころかますます無慈悲に、最後にはねじり切らんばかりの勢いで忍の乳頭を捻り上げた。
「痛い! 痛いぃ!」
 完全に裏返った忍の声に、男はようやく手を離す。
「は~い、うんち出しましょうね~」
 カメラの起動音が、忍の欲求を抑え込んだ。こんなものを撮影された日には、一生奴隷にされてしまう。
「誰が――」
 皆まで言う前に、忍の鳩尾に、カメラを持っていない男の足がくっついてきた。
「ほれ、応援するから、ちゃんと力め」
 足に押す力がかかり、腹を圧迫される。
「う、ぁああ……」
 とても固形物とは思えないような物体が、肛門から押し出されてくる感触が伝わってくる。そして後ろの排泄が済んでから、尿が放出された。
二人は悪臭など感じていないように動き続ける。
「ちゃんと撮れてますよ~」
「手が使えないから、俺が拭いてやるな」
 必要以上に穴を掻きまわす男の手つきと、それに合わせてよがる忍を、カメラは正確に捉え続ける。
「よし、こんなもんか」
「そんじゃお風呂入りましょうね~」
再び洗面所に担ぎ出され、今度は浴室への扉をくぐる。
「お前カメラ置いてこい。会場の持ち主である俺が最初でいいだろ」
「ちぇ。無理してでも俺の家でやればよかったな」
 自分と一緒にこの部屋に残ったのは、この家の人間らしい。記憶も理性も途切れがちになっていた。
 男の手が、忍の秘部に伸びる。
「うわ、ぬるぬるじゃん。もう挿れても平気か」
 手際よく裸になった男の一物は、鉄のように固まって膨張している。
「おい、もうやめようよ」
 タイル張りの床に転がされた忍は、目に涙を浮かべながら訴える。
「今はまだ、心の準備ができてないんだ。だから今日はもういいだろ」
「何言ってるんだよ。他の奴が女体化したら、忍だってしゃぶりついてたんだろ。――こんな風に」
 後半の台詞と共に、男のペニスが忍の割れ目に突き刺さった。
「ぁ、ああ!」
「やべ、気持ちいい」
 男の腰が大きく前後するたびに、ごつごつと体の中心を叩かれる。
「ぁ! は、あ! うぁあ!」
「声もエロいけど、体もエロいね! う! そっちで、マンコ使って搾ってきてんじゃん!」
 正常位で腰を振っていた男が、横たわった忍の体に全身を密着させる。
「中でいいよね! もう出る、けど!」
「あ、いやぁ! やめ! てぇ!」
 顔を胸に埋めた男に、乳首を噛まれながら上げた悲鳴が、浴室に虚しく反響する。
「ふあぁああ!」
 最後の悲鳴が終わった時、既に忍の体の内部には熱いものが流れ込んでいた。
「ふぅ」
 一転、呑気な声でペニスを抜く男。白い粕がそこかしこに付着しており、亀頭の先端には白い液体がまとわりついている。
「カメラ見てこよっと」
 それとは入れ替わりに、もう一人の男が裸で入ってきた。
「カメラは?」
「いやリビングに。テーブルの上にあったこのローション、借りるぞ」
「どうぞどうぞ」
 カメラ男が出ていくのを見届け、男が扉を閉める。
「やっと俺か。あ~、やっぱ前はダメか」
 シャワーの栓を捻り、男は身動き一つできずにいる忍の体を、仰向けからうつ伏せの姿勢にする。
「どれどれ」
 ひんやりする粘性の強い液体が、忍の尻、とりわけ肛門に塗りたくられる。
「何……するの……」
 弱りきった忍の声に、男は手を動かしながら返す。
「ケツのほう使おうかなって。後で前も使うけど、洗ってる間暇じゃん」
「もう嫌……」
「わがまま言うなよ。お、湯加減いいな」
 そう言いながら忍の体を起こし、男は再び背後に回って膝の上に忍を乗せる。
ただし今度は、肛門の穴で結合しながら。
「ひぐぅ!」
「あー、早く洗わないと」
ペニスで忍の肛門をかき回しながら、男はシャワーを片手に、べとべとになった忍の膣をいじり始める。
「なんだ。後ろもいいな。前とあんま変わんねえのかな」
男はクリトリスを転がし、つねりと、執拗に責め続ける。
「あ、あ、あぁ、ぅあ! はあぁ!」
「お前感度良すぎだって」
 場に沿わない苦笑を背後で聞きながら、忍は猛烈な尿意――としか形容しようがないもの――を感じていた。
「ねぇ! トイ、ぁ! トイ! トイレ!」
 背中の後ろで固定された手で、必死に男の体に触れるが、男の動きは止まらない。
「トイレ? 問題ねえ、って! そのために風呂でヤッてん、だ!」
 言葉を吐き、腰を動かしながら、男は忍のクリトリスをシャワー手で引っかき回す。
「あ、出る、出ちゃう、ダメなの! あ! ぁあああ!」
 男の反応は敏感だった。忍の陰部が一際強く痙攣し始めたことに気づき、シャワーを別の方向に向ける。
「見ないでえ!」
 忍の陰部がぱくぱくと開閉を繰り返し、白い液体が勢いよく噴き出した。
「すげ、潮吹きまくってんじゃん」
肩越しにその様子を観察する声に、耐えきれないほどの羞恥心が込み上げてくる。
 しかし体は収まろうとしない。何度も発射を繰り返す。
「嘘……もう、止まってよ……」
 顔を覆うことすらできず、忍は呟く。
そんな時。
「お前、ケツの穴まで一緒に動かすのか、よ!」
 背後の声と共に、尻に熱をもった液体が注入される。
「あ! あっ!」
 別方向からの刺激に、一際激しく膣も反応する。
濡れた雑巾を叩きつけるような音と共に、大量の液体が忍の膣から飛び出した。
 体を持ち上げられ、様々な体液の匂いがするタイルの上に戻される。
「ふう」
 シャワーを止めて、男が一人呟く。
「カメラ待ってれば良かったかな。すごいいいシーンだったのに」
「カメラが何だって?」
 家主が帰ってきた。
「いや、すごい体してんだよ、こいつ。もう一回できんの?」
 問われた忍は、何も応えない。
「まあいいでしょ。今は楽しもうよ」
「二本差しやろうぜ。次は俺が前でお前後ろね」
「おっけー」
 そのまま男二人に挟み込まれた。下に家主、上に今、忍の後ろを突いたばかりの男。
「後ろどうだった?」
「いいよ。めちゃくちゃ動く。体質そのものがエロいよこいつ」
「前もそんな感じ。って、なんか動かないけど大丈夫?」
「問題ないぜ。ここいじれば」
 上に乗った男の手が忍のクリトリスを刺激する。
「ふぁ、あ……!」
「すげ、腰動かすんだ」
「じゃあ俺から」
 上に乗っている男が、忍のクリトリスを愛撫しながら挿入する。
「ずぶずぶ入ってくぞ。そっちも入れろよ」
 それを合図に、尻にも熱をもった棒状の物体が差し込まれる。
「じゃあ、俺はおっぱいもらうわ」
後ろから回ってきた家主の手が、忍の乳房を好き勝手に這いまわる。
「こっちのほうがこいつのお気に入りっぽいぜ」
「あ、ぁぁ」
 上下の性感帯を同時に責められ、忍は訳も分からず腰を動かす。前後の棒を自分の体内で擦りつける。
「こいつおかしいんじゃねえか? ダブルでヤられて腰振りってAV女優でもほとんどやらねえぞ」
「ケツのほうがよく動く、この子?」
 男二人のそんなやりとりも、忍には他人事のように感じていた。
「そろそろ出すか?」
「うん。もうこっちも限界」
『せーの!』
「ふぁ! あ! はぁあああ!」
 ひんやりしたタイルの感触で、忍は目を覚ました。
 気絶していたようだった。浴槽が視界に入る。次に天井。手錠は外れていない。室内には誰もいなかった。
 先ほどの二人とは違う男が入ってきた。もちろん裸で。
 あと一人――これで終わる。
 これで終わる。終わる? 何が? 何も終わらない。これからはカメラに記録された映像をネタに、飽きるまで食い尽くされる。
朦朧とした意識は、悲観的にも楽観的でもない、極めて現実的な予想をはじき出した。
「体、洗うよ」
 男は無暗に優しかった。シャンプー、リンス、体も洗ってもらい、清められたタイルの上で馬乗りになるまで、一貫して紳士的だった。
「ありがとう……」
 これから自分をレイプする相手に、忍はそう言った。
「気にしないで」
正常位の姿勢で、男のペニスは差し込まれる。
「あ……ん!」
 そして男は豹変した。ペニスが膣の外に出かねないほど、暴力的なまでの勢いで腰を前後させる。
「痛い! あ! う!」
 男の手が、忍の首にかかった。
「運が悪かった、んだ! 俺は、昔から、女、を! 殺しながら犯す、ことしか、考えてなか、ったんだ!」
 前後左右、縦横無尽に膣をかき回しながら、男の全身から殺意が漲る。
「どんどん、締め付けがきつくなって、くるね! 最後は、どうなるのかな!」
 ぎりぎりと喉を締めあげられながら、忍は全身の力すべてをかき集めて叫ぶ。
「嫌ぁ! 誰か! 助けてえええ!」
「二人とももう寝てる! 君が、あんまり気持ちいいから、ぐっすり、眠れるってさ!」
 涙で視界がかすみ、徐々に暗闇が下りてくる。
「なん、で……」
 最後の痙攣と共に、男の体液が膣を満たすのを、忍は確かに感じ取っていた。

終わり

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最終更新:2008年10月25日 13:05
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