アットウィキロゴ

安価『流星群』

「長男、ちょっと、星を見に行かないか?」
「えーいきなりなんだよ父さん?」
「まあ、付き合ってくれよ」
「んーまあ、明日休みだし、いいけどさ」
「じゃ、支度するからちょっと待っといてくれ」
「んー。先に車行っとく」
 数十分後、二人は、山の中腹にいた。
「長男、お前ももうすぐ15だろ?」
「そうだね」
「どうするつもりなんだ」
「どうって……」
「お前の姉さん、いや、兄さんにも言ったんだがな。男でいるのか、女になるのか」
「俺、そんなの考えてないよ」
「じゃあ、考えてみてくれ。お前の兄さんもそうだったが、これは考えなきゃいけないことだ」

 長男は少しだけ悩んでから……答えた。

「……今は、女になりたいと思ってる。美少女になれるってのにはあこがれてるし……」
「ははは。長男はそんな風に思ってるのか」
「だがな、男でいるのも、悪くないぞ?」
「これは昔の話なんだがな、俺も女になりたいと思ってたんだ」
「え、じゃあどうして?」
「そう言ったら、おまえの母さんにひっぱたかれたんだよ。『私と付き合ってるくせに、そんなこと』ってな」
「そ、その頃から付き合ってたんだ……」

「おいおい、引くなよ。円満な夫婦じゃないか」
「で、結婚したんだ」
「まあな。今ではあのとき女にならなくてよかった。と思ってる。お前達が生まれたしな」
「ふぅん」
「まあ、よく考えることだな」
 そのとき、チカチカと空が光り、星が降り注いだ。
「ほら、見ろ。流星群。あんな感じで、選択肢は広がってるんだ。どれも希望がある。光った未来だ」



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年12月20日 13:38
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。