オイオイオイオイ、どういうことだよ。
女体化って言ったらさ、こう…な?友人がある日突然美少女になっちゃって、さぁ大変。
主人公の男がアッサリ一目惚れしちゃう一方で、にょたっ娘のほうは男の感情と女の激情の狭間とで葛藤。
でもやっぱり友人の心の中で女として『好き』が勝って、最終的に彼らは一組のラブラブカップルとなり結ばれる―――
ってなプロセスを経て然るべきだろ?それがどうだ?
周りに女体化する奴がこれっぽっちもいねぇでやんの。
吃驚するほど誰も女体化しないからね。いい加減誰か女体化してもいいはずなのに。
おかしいよね?俺、何か悪いことしたっけ?してないよなぁ?
赤い羽根募金にも貢献した。拾った財布は交番に届けた。
初詣に行ったときもしっかりお願いしてきたし、学業も疎かにすることなく励んだハズだ。
だのにこの仕打ち。ホントね、神は死んだと言わざるを得ないよ。
「…なんてな。文句言ってどうにかなるもんじゃ、ない…ね」
まるで言い聞かせるかのように、わざとらしく口にしてみる。
いやね、泣き言をこねたところで現状は変わらないんだけどね。わかっちゃいるんだけどね。
あーくそ、何かむしゃくしゃする。こんな時は祐樹をからかいに行くに限る。
祐樹は性格も見た目も上々だし、付き合いも悪くない。何より、からかった時の反応が面白い。
俺に騙されたと悟った瞬間の祐樹の赤面っぷりときたら、もう。おかしくて仕方が無いね。
さぁて、今日はどんなイタズラをかましてやろうかね。ヒヒヒ。
…んでまぁ、俺が押しかけた時に何故か祐樹が胸部にサラシを巻いてたのは、多分ありゃ最近のトレンドなんだろう。
祐樹がいつも以上に赤面してたとか、どことなくウェストのラインが前より細くなってたとか、全部気のせいだ。
別に初詣でお願いしたのが功を奏したとか、そういうのじゃないはずだ。断じて。
最終更新:2009年02月10日 10:50