安価『クリスマスに想いを馳せる』

安価『クリスマスに想いを馳せる』

―ふふふ、ニブチンのあの男をどうやって驚かせてやろうか…。

クリスマスまであと数日と迫った日、私は入念に準備をしていた。
キワどいミニスカサンタのヘソ出しコスチューム。
白字に赤いリボンをかけられた、プレゼントをモチーフにした張り切りすぎなドレス。
プレゼントも奮発したし、私自身の覚悟もバッチリ。
当日の約束も、2週間以上前に取り付けた。
全ては完璧なハズだったのだ…。私の目の前に"あの結果"が現れるまでは。

冬休み直前、学校の終業式の日に…あの男…いや、あのコはセーラー服で現れたのだ。

「―というコトもあるから気をつけなさい?」
「それを俺に話してどうしろと言うんだ。」

冬休みを前に話しておくコトがあるから、
と珍しく真面目な顔の姉貴に部屋に呼ばれたのだが、素直に応じた俺が馬鹿だった。
そんなモン、迂闊な姉貴が悪かっただけだろうに…。

その後、たまたま初詣の時に会った振袖姿の彼女の苦笑いは、憎憎しい程だったとか、
狙っていたつもりの男が女体化してしまった話を、延々と聞かされるハメになったのは、また別のお話…。

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最終更新:2009年02月10日 11:00
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