元ネタ>>65の上げた絵
その朝は快晴だった。
いつも通り私は朝食を作り、入念に縦ロールをセットした後、愛する息子の元へと向かう。
毎朝私が起こしてあげるのだ。それは幼い頃から変わらない習慣。
「ほら、起きなさい。遅刻するわよ?」
もぞもぞと動く盛り上がった布団に、私は触れることなくとりあえず声を掛けた。
しかしこんなことで起きる息子ではない。
ので、布団の中に横から手をつっこみ、寝ていても起きている方の息子を……。
「あれ?」
と、いくら手でまさぐってみても、本来あるはずのものが無い。
入念に、入念に脚の方から手を這わせ、足の付け根、その間にあるはずのものに触れようとするが……。
「ない……?」
私は呟いてみる、しかしその言葉は虚空に消え、どこかへ行ってしまった。
私は慌てて、布団の端を掴み、いっきに捲り上げる。まるで息子の小さかったときの起こし方のような、近年まれに見る手段を取った結果。
「あー?」
そこには、昨夜まで息子が纏っていたパジャマを着た、見ず知らずの少女。サイズが合わないのか肩出しになっており、その肩を覆うように長髪がくせもなくストンとおりていた。
……そして少女ということは……。
「息子の息子が……!?」
そこで私の意識は遠くなった。ただ、その瞬間、驚いたように少女が私を「ママ」と呼んだことで、息子は娘になったのだと気づかされたのだった。
<終>
下品だー、悪い。ただ後悔はしてない
最終更新:2009年03月01日 15:59