男子禁制。
女子禁制。
にょたっこだけに許される世界がある。
どちらにも属さない。どちらにも属せない。女になりきれない。女になりたい。
そんな彼?彼女?達は日々どうしているのだろうか?
「おはよー」
「あ、おはよう」
「おはよーっす」
教室の中には男子グループ、女子グループと複数のグループに分かれて仲の良い者同士がそれぞれ集って朝の憩いのひと時を過ごしている。
その中には元男子である女子グループが存在した。所謂にょたグループだ。
類は友を呼ぶ。一人、また一人。同志である彼女らは自ずと集まってくるのだ。
当然ながら、彼女らにも以前までの付き合いもある。
幼馴染の男女関係。友人関係。お互いの立場が一変し、付き合いにくくなったもの達も居る。
異性だったものは同性なり、同性だったものは異性ととなる。
前者については、淡い思いを打ち砕かれる結果となり、後者については複雑な思いとなる。l
他のグループと比べ、少々特殊な境遇である彼ら、もとい彼女らは、お互いに同じ悩みを抱えた者同士である。
だからこそ、息が合うのだろう。それは、至極当然の結果なのかもしれない。
「みんなー、おっぱいよー!」
一際元気の良い声でにょたっこ3人グループに挨拶をする女子生徒が一人現れた。ただ、思春期真っ只中の女の子が放つような挨拶ではなかったが。
「ちょっと、なにそれ!」
「ひゃはは!それ、もらい!!」
「朝から元気すぎ・・・」
3人ともそれぞれ個性的な反応を見せる。
一人は嫌悪感を抱き、一人はその行為を増長させ、一人は呆れた表情をしている。
個性と言えば個性だが、その発言には明らかな違いがある。
皆の反応と発言は女暦を物語っていた。
嫌悪感を抱いたにょたは、女暦1年以上である。
下ネタに反応したにょたは、女暦2週間未満である。
呆れた表情の低いにょたは、女暦3ヶ月である。
ただし、一部例外がいる。乙女にあるまじき発言をしたにょたは、これでも女暦半年以上である。
そんな彼女は胸元を大きく開放させて、豊満な胸の谷間を見せ付けている。
ある意味彼女は上手く女に適用しつつ、男心を忘れていないのである。
最終更新:2010年09月04日 22:26