557 名前:1 []:2006/09/02(土) 22:39:42.23 ID:xC4dGhGX0 ?
「百足姫」
むかーし、むかしある所に百足姫と呼ばれる妖怪が住んでおった。
この妖怪顔は人間、体は百足とたいそう不気味な妖怪であった。
ある時、豊作という旅の青年が一人大和への道をいそいでおった。
豊作「おそーなってもーた」
老婆「こりゃこりゃお若いの、この山には百足姫がおるでよ。この時間に峠を越えるのは危険じゃ」
豊作「だどもオラ、はよう大和にかえらにゃならんのだー」
老婆「悪いことはいわねー今日はやめとけ。なんなら家さと待っていくか?」
豊作「オラとて侍のはしくれじゃーそんな妖怪など怖くもねー」
そういう豊作はえっさ、えっさと山道に入っていってしもうた。
563 名前:1 []:2006/09/02(土) 22:53:56.45 ID:xC4dGhGX0 ?
しばらく行くと豊作はたいそう寂しくなった。
豊作「やっぱりひきかえそうかのー」
???「まって・・・・」
しげみの中から年端もいかぬ女の声が聞こえた。豊作は怖くなってしまい飛ぶようにその場からにげだした。
豊作「ひゃ~おっかね、おかねーだ」
われも忘れて走った。そこはちょうど峠のてっぺんであった。
豊作「ここまでにげりゃおってこねーべ」
???「にははーそれで逃げたつもりなのかにゃ?」
最終更新:2008年06月11日 01:14