安価『白昼夢』

「おじさん、一緒に遊ばない?んで、できればちょこっとお小遣いくれたらうれしいな」
 繁華街からちょっと外れた路地で、40歳前後くらいのビジネスマンの男に声をかけた。
 いきなり声をかけられた男は、ちょっとビックリした顔つきでこちらを見ると、すぐに鼻の下が伸びるのが分かった。
「遊ぶって、なにするの?」
「カラオケでもなんでもいいよ。退屈なんだぁ」
 ちょっと媚びを売るように上目遣いで誘いをかける。
「カラオケだけ?そのほかはないの?」
 男が、スケベなことを考えていることを分かってて、わざと『なんでも』と言ってカマをかけたのだ。
「ん~…それはおじさん次第かな。どう?」
「じゃ、お小遣いはキミ次第だよ?まあとにかく、どっか行くか」
 商談成立だ。男の腕にしがみつくように腕を組み、歩いていく先は…ホテル街。

(省略されました…。わっふるわっふるしても中身は表示されません)

「ありがと。よかったらまた遊んでね。これアドね」
 男にケータイのアドを書いたメモを渡し、かわりに数枚の紙幣を受け取る。
 ホテルを出て男と別れ、有名ブランド店で欲しかったバッグを買う。

──なんてなぁ。女になれたら、援交とか風俗とか、稼げるのになぁ…
 白昼夢のようにむなしい妄想を終え、ティッシュをくずかごに放り込むのだった。

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最終更新:2008年07月21日 03:23
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