『薫と崇』(3)

「そろそろ昼休み終わるよね」
相原がそう切り出す
「そうだなそろそろ教室に戻るべ」
「あ・・・ちょっと待って」
「ん?まだなんかあんのか?」
「あのさ・・・ボクが女体化した事は・・・その・・・黙っててくれないかな?」
「はっ・・何を今更・・当たり前だろ俺を誰だと思ってる」
「三浦」
「そこは普通に答えるな、い・い・な!」
「ハイ!トテモじぇんとるまんナ三浦君デス」
「まあ少々棒読みなような気がするがよろしい!
それでお前はどうするんだ?このまま一人で隠し通すのか?」
「え?」
「手伝ってやるって言ってんだよ」
「・・・いいの?」
「お節介か?」






「あ・・・いや・・別にお節介じゃ・・」
「じゃあいいだろ」
「う・・・うん」
「じゃあ教室戻るぞ」
「あの・・・杉野さんは?」
「あーアイツなら大丈夫だし多分アイツも協力してくれると思う」
「杉野さん・・・迷惑じゃないかな・・」
「相手がお前だから全然問題ないだろうな」
「後で謝らなきゃ杉野さんに」
「気にしてねーよアイツなら。ほら教室戻るぞ」
「あ!ちょっと・・・」
「まだなんかあんのか?」
「うん・・・・え~っと・・・」
「?」







まさか!ムネの事を・・・
ヤバイ・・・言い訳が・・・殺される・・・
「ありがとう」
相原は笑顔でそう言った
今までに見た事のないくらい綺麗でとても嬉しそうな笑顔
俺はそんな綺麗な笑顔にしばらく心を奪われていた
「ん?どうした?三浦」
「え?あ・・いや・・どういたしまして」
焦った・・・寿命が縮んだ・・・
しかし・・・相原・・・その笑顔は反則すぎる・・・・
俺たちは久しぶりに肩を並べて教室へと戻った
 ・・・







ふお~皆助言ありがとう(うдT)
少し調子が良くなったので投下

 ・・・・
おっといけない
杉野の事を忘れていた
相原にはあんな事を言ったがアイツは結構ガラスハートだからな
アイツには一連の流れと相原が謝りたいとの事をメールでしらせた
すぐに返信は返ってきた
『了解。私も薫ちゃんにごめんなさいって言いたい』
とのこと
よし!こっちもok
さてもうすぐ授業が始まる急いで戻ろう
「相原走るぞ!!」
そう相原につげると・・・







え?
相原がいない・・・
何故だ・・・
さっきまですぐ横を歩いていたのに・・・
ありえない・・・あってたまるか・・・こんな事が
俺は突然の事に不安で不安でたまらなくなりアイツの名前を叫んでいた
「相原!相原何処だ!」
「ここ・・・」
返事はすぐに返ってきた
すぐ近く
 相原・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・
転んでいたのか・・・・・・
視線を下にさげるとうつぶせで寝て(転んで)いるメガネがいた
「お前・・・・・」
「・・・みなまで言うな・・・」
心配して損した






59 名前:お芋 []:2006/11/06(月) 00:05:52 ID:Tc.l2j7Q
みんなありがとう
おかげでかなり調子よくなったよ

午後の授業
余り頭に入らない
ぼ~っとする
それは昼休みの出来事のせいではない
そう問題はもっと単純で明快なものだった
そう先ほどの出来事は昼休み
今日の昼休みは先ほどのごたごたで全て費やしてしまったのだ
本来お昼休みは何をするためにあるのか
昼寝?授業中にするわ!
漫画を読む?否!否!!
クラスのやつ等とだべる?論外なり!
昼休みとは!!






ご飯を食べる時間だろ!!
そう!ご飯!昼飯だ!
こんなに長々と綴って何が言いたいかと言うと
今とても空腹です・・・・
こんな事なら飯食ってから行けばよかった・・
諦めて授業が終わるまで耐えるか・・・
そういえば相原も飯食ってなかったよな?
確かアイツ空腹だと頭も回らないし力も出ないって言ってたな
アイツ大丈夫か?
気になってアイツの席に目を向ける
アイツの席は俺から右斜め前の席
そこからアイツの様子を伺うと・・・
ん?何やってんだ?アイツ・・・・
 ・・・・食っとる・・・・







相原はお菓子をパリポリ食べていた
授業中だろ・・・食うなよ
しばらく様子を伺っていると
視線に気付いたのか相原が仏頂面でこちらを見ている
何食ってんだよと口パクとジェスチャーで相原に訴える
相原は不満げな顔でこちらをじっと見ている
何を思ったのか教師の隙をついてお菓子を渡してきた
「これで文句ないだろ」
と小声で呟いた
いや俺にもよこせと言う意味じゃなくてだな
なんで授業中に・・・・
まあいいやもらったんだから
折角だしありがたく頂こう
そして俺は空腹の危機を逃れる事ができた
「相原・・・お前授業中に何食っとる」
「・・・パリポリ・・・・」
アイツ・・・教師に見つかってるし・・・
堂々と食うからだアホ・・・







放課後久しぶりに相原と帰る事になった
だが相原は機嫌が悪かった
教師にお菓子を食べてるのがばれたのが気に入らないらしい
本人曰く「ばれない自身はあった」との事
隠す気はどうやらあったようだ
「いい加減機嫌なおせよ」
「ん?」
口をへの字にして相原は短く返事した
「大体ボクがばれて三浦がばれないのはおかしい」
「俺はお前と違ってプロなの」
「プロなの?」
「ああ教師の行動パターンを把握し
何時どの辺で隙を見せるか
全てを理解して初めて成功できる業(わざ)なのだよ相原君」
「むぅ・・・・・」







あ~あすねてるこの負けず嫌いが
そして校門まで差し掛かった時
俺はそこに人がいる事に気がついた
杉野だ
相原も杉野に気が付いたらしい
相原と杉野は共に歩みよる
互いとの間は1mもない
そして
相「ごめんなさい」杉「ごめんなさい」
相「ふぇ?」   杉「ふぇ?」
相「な・・なんで杉野さんが謝るの?」杉「な・・なんで薫ちゃんが謝るの?」
相「あれ?なんで同じ事言ってるの?」杉「あれ?なんで同じ事言ってるの?」
寸分の狂いなくユニゾンしたそして動揺しすぎだ2人とも






68 名前:お芋 []:2006/11/09(木) 02:16:39 ID:A31l.jf6
何やらVIPに何かあったようだね書き込めないの?

相「だってボク怖くなって逃げちゃったし・・」杉「だって私薫ちゃんが嫌がって
たのに・・・」
相「え~そんなの気にしてないよ」杉「え~そんなの気にしてないよ」
ん~このステキなユニゾンもいい加減止めねば話が進まない
「はいはいステキなユニゾンご馳走様」
「ん?あ~崇いたの?」
杉野は悪びれた様子は微塵もなくそう言った
「お前・・・酷い・・・」
「いつもの事じゃんw」
「お前今日は相原を連れてきたじゃねーか少しは感謝しろよな」
「ハイアリガト」
「そこ!感情こもってない!」
「な~に?もううるさいな~ぐにゃぐにゃと」
「ぐにゃぐにゃ?何だそれ!」
どうやらコイツとは決着をつけなければならない
杉「シャーーーー!!」俺「キーーキーーー!!」






71 名前:お芋 []:2006/11/10(金) 00:50:46 ID:bp5o4Kb6
よ~しこんな時こそ投下だべさ~( ノ゜∀゜)ノ

この殺意・・・久しぶりだ・・・ゾクゾクする(びびってなんかないぞ)・・・
飛び交う殺意震える空気今正にこの空間は殺しあうためのものになった
俺「さあ!殺しあおうか!!」杉「殺す?キミにできるの?」
 ゴゴゴゴゴゴゴゴ
 ドドドドドド
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・
「あの~・・・2人とも・・・・」
俺達のやりとりに置いていかれた相原が割って入った
「皆が見てるから止めようよ・・・・恥ずかしい・・」
そう言われて見れば周りの視線がイタイ・・・
「いかん総員退却~」
杉野の言葉と共に俺達はこの場から走り去った
いつの間にか俺達3人は一緒に帰る事になってしまった







帰り道相原は自分は何時女体化したか何故その事を隠していたか
を杉野に話した
杉野は全てを冷静に受け止めそして今日自分のした事を素直に謝った
俺は2人のやりとりを見守った
いやこの2人は俺抜きでもちゃんと仲直りできるから
「薫ちゃんスリーサイズは計った?」
仲直りしたかと思ったら杉野は早速それか・・・
「え?え~っとまだ計ってないけど」
「じゃあ今度計ったら教えてね」
「う・・うん」
相原よ・・・そう安易に教えてはいかんぞ
特に杉野には教えてはならんなぜなら・・・
「ん~薫ちゃんは何が似合うかな?
ゴスロリなんてのはどうかな~?」
「ごすろり?なにそれ?」
こう言う事だからだ・・・
しかも相原・・ゴスロリの意味も解らないのは致命的だ・・・






74 名前:お芋 []:2006/11/11(土) 00:47:13 ID:matNIKPY
一つ言わせてくれ・・・
ウチは・・・・・
ゴスロリが好きだ

「こんど着せてあげるからね♪」
「う?うぅん」
あ~あ俺知らねご愁傷様相原
「下着はどうしてるの?」
「さらし」
「ふ~ん・・・ちょっと胸触っていい?」
あ~・・・こうなったコイツはもう止まらない・・
「だ・・だめ」
「ん~残念♪」
ダメに決まってるだろ・・・
「薫ちゃんはいつも学校終わったら何してるの?」
「絵描いてる」
「うわ~凄いね~見たいな~」
「うん今度見せてあげる」
「楽しみにしてるね♪」
他にいくつか質問をしているが・・・
セクハラだろ・・・・
あ~ぁ相原涙目になってるよ







「たすけて・・・」
相原は小声でこちらに助けを求めてきた
「すまん相原俺には・・・・・無理だ」
「うらぎりもの~~~~~」
そう言って相原は杉野の質問攻めに捕まった
「ご愁傷様・・・・」
杉「なんかいった?」
「いいえ何も、相原とごゆっくりどうぞ」
杉「そう?ならいいわ」
すまん相原・・・・この杉野は敵に回したくないんだ・・・
わかってくれ我が友よ・・・・・
相原はこちらを恨めしそうに見ている
そんな目で見つめるな子犬よ・・・・

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最終更新:2008年07月21日 03:37
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