『まなとかな』

「ねぇ、真奈美?」
「なぁに、香奈ちゃん?」
「あんたさぁ、女の子になってから一週間よね?」
隣を歩く幼なじみが首を傾げ、問いかけてくる。
「うん、そうだよ?香奈ちゃんだって知ってるでしょう?」
「知ってるわよ!」
自分から質問してきたくせに、何怒ってるんだろ。
「あたしが言いたいのは…」
香奈ちゃんは歩みを止めると
「何で男だったあんたが、たった一週間で完璧に女の子してるかって事よ!」
人差し指をボクの鼻っ柱に突きつけ叫ぶ。
「ん~と…多分、それはね香奈ちゃん。ボクが男の子だったからだよ」
「はぁ?分けワカンナイ」
「男の子ってね、女の子以上に女の子の可愛い所とか綺麗な所とか見てるんだよ?」
「それで?」




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「だからね、ボクはボクのなりたい可愛くて綺麗な女の子を演じてるの。いつかホントの女の子に成るために…ね♪」
「ふ~ん」
香奈ちゃんがボクの頭を撫でる。
「どうかした?」
「いやさ、普通は女体化したら落ち込むって聞いてたから」
「あ~、香奈ちゃん?」
「何よ?」
「心配してくれてたんだ」
ボクは嬉しくて思わず香奈ちゃんに抱きつく。
「べ、別にそんなんじゃないんだからね!」
「はいはい♪」
「ちょ、苦しい!窒息する」
胸の谷間に挟まっている香奈ちゃんを解放する。
「ごめん、香奈ちゃん。ボク嬉しくて…」
「…はぁ…はぁ…死ぬかと思ったわ」
「ホントにごめん!」
「…帰りにアイス」
「は~い」

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最終更新:2008年07月21日 03:46
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