「だからね、もう女になっちまったんだし、カンケーねーと思う訳よ。俺は」
「素直に『3倍返しなんてしたくない』って言やーイイじゃん」
「いやいや、決してそんな訳ではなくてデスヨ?」
「それにさ、別に貰った人に返さなくちゃいけないんじゃなくて、ホラ、なんつーの?日ごろの感謝の気持ちっつーかさ?」
「いーや!ホワイトデーは『男』が『女』にプレゼントするんだよ!だから俺は何もしなくていーのっ!」
「あーあ、池澤さん泣くぞ?」
「けっ!男の時ならいざ知らず、今更そんなの怖くも何ともねーよ!優しくしたって付き合える訳じゃなし」
「いやいや、女の子同士ってのもあるんじゃないか?」
「やだよ俺ー、そういう属性ねーし」
「はいはい」
「笑ってんじゃねー」
「あ、そうそう。コレ、ほら」
「んあ?何これ。………クッキー?」
「そ、だってホワイトデーだろ?」
「俺は別に何もあげてないんだが……?」
「さっきも言ったろ?日ごろの感謝の気持ちみてーなもんだよ」
「気持ち悪いな、お前」
「じゃ返せ」
「やだよ。もう俺が貰ったんだから」
一方その様子を陰から見ていた池澤さんとそのお友達。
「はあ…。女体化なんてしなければ、最高のカップリングなのに……!」
「池澤、あんたやっぱり変よ」
最終更新:2008年07月21日 05:05