135 名前: ひよこ(東京都)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:50:33.64 ID:TWZhm1LE0
んじゃ投下。
お題:『昔の作者』~お芋と孔明編~
~プロローグ~
…ここはインターネットの海。
様々な記憶が混じり、交錯し、広がっていく所。
私はこの海の管理人にして全てを統べる者。
私を創った者は私を”ウィル”と呼んでいた。
しかし、そう呼ぶ者も今はもういない。
今回は貴方と出逢えた記念に、媒介を通じてこの海を覗く二人の男の話をしよう。
おっと、その前に一つ注意しようじゃないか。
ここで語られるのは、『全ての事象の中の一つ』ということだ。
貴方が生きる一つの世界…その世界とは別に存在する世界の話。
あるはずの無い出来事、そして出逢いや別れ。
しかし、この世界ではそう思えることでも、これは実際に”あった”出来事だということだ。
…まぁ、一つの物語のように聞いてくれれば、それでいい。
136 名前: ひよこ(東京都)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:51:08.53 ID:TWZhm1LE0
「おっし、行って来る!」
元気に家を飛び出した少年『孔明』は、元気に家を飛び出した。
とは言え、送り出してくれる者は居らず、暗い室内に言葉は吸い込まれた。
彼は今年、中学を卒業する。しかし彼は外国にいる家族の元へは帰らなかった。
自分の道は自分で決める。それが彼の信条。
そんな彼の進学先は、今いるアパートから通える情報高校だった。
「うぅ~…さっびぃ…」
まだ朝の五時で、今は二月。彼は新聞を配りながら、自転車を漕ぐ。
とある細い路地に入ったところだった。
目の前には軽トラ、そしてその運転手と話す少女。
「(こんな時間になんだ…?)」
少女を横目に、脇を通る。彼女は目をこちらに向ける。
交差する視線。彼女が、ふと笑った気がした。
孔明が新聞をポストに入れると、彼女はもういなかった。
軽トラだけが止まっているその場所を見て、彼は一つ、ため息をついた。
137 名前: ひよこ(東京都)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:51:43.75 ID:TWZhm1LE0
孔明は家で学校の準備をしながら、頭の片隅であの少女の事を考えていた。
だらしなく口から落ちるパン屑は、太股の上で溜まっている。
学校についても尚、それは続いていた。
友達の言葉に生返事をしながら、机に伏せる。
しかしそんな状態は、先生が教室に入ってくるまでだった。
「えー、静かに!今日は転校生を紹介する。さ、挨拶をしてくれ」
「お芋です。よろしくです。」
そういって髪をかき上げた彼女は、紛れも無く朝のあの子だった。
突然の転校生にも、クール…というか受験への追い込みで静まり返っている教室内。
そんな中、孔明は目を離さない。
彼女の先生に指定された席は、孔明の後ろの席。
孔明に気付いたらしい彼女は、
「ここの生徒だったのね。よろしく」
そう耳打ちをし、甘い香りを残して横を通り過ぎた。
20 名前: 名無し募集中。。。(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:28:30.19 ID:UnHD5tnNO
じゃあ投下。今回は3つか4つ。安価【昔の作者~孔明とお芋~】です。
21 名前: くれくれ厨(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:29:29.98 ID:UnHD5tnNO
昼休み、孔明が学校の中で一番楽しみにしている時間だ。
彼は購買で買ったパンを片手に、屋上への階段を上っていく。
鍵がかかっているはずのドアは、音を立てて開いた。鍵が壊れているのだ。
このことを知っているのは孔明だけだった。
教師たちは鍵がある安心感で見回りに来ず、生徒達は鍵のせいで入れない場所には来ない。
青空がひろがっていた。冬の冷たい空気も忘れさせてくれるような暖かい光。
孔明は、メモ帳を取り出した。―――自分の小説のネタ帳だ。
『15,16歳位までに童貞を捨てなければ女体化する世界だったら』
某巨大掲示板で見かけたそのタイトルに惹かれた孔明は、そこで物語を書き進めていた。
ざわざわと樹が騒ぐ声を聞きながら、孔明はペンを走らせる。
「何書いてんだ?」
孔明はメモ帳を閉じ、振り向いた。
心臓が早鐘を打つかのように脈打つのが感じられた。
そこにいたのは―――お芋だった。
22 名前: 名無し募集中。。。(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:30:05.60 ID:UnHD5tnNO
お芋は、不思議な顔をしながら飛びのいた孔明を見ていた。
二人の間には食べ掛けのパンが落ちている。
「何を書いているんだ?と聞いている」
ネタ帳を抱えている孔明は、さらに懐奥へとそれを移す。
「何だって良いだろ?…お前にゃ関係ねーよ」
「そうか。それもそうかもしれないな」
「わかったんn」
「が。お前はウチと出逢った。それもあんな時間に。今日この町に着たばかりなのにな」
なんなんだこいつは…
孔明は何か違和感を感じ始めていた。自己紹介の時と今のお芋。
急変した態度は、いったい何なんだろうか。
「お前は何なんだ!?なんで俺にかまうんだよ…」
「うーん…信用出来ると思ったからだ。あ、それと今から大事なことを言うぞ。」
「何だよその理由…で?なんだ?」
「ウチは、以前男だった」
孔明は自分の耳を疑った。
――以前――男――だった?
24 名前: 名無し募集中。。。(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:30:50.26 ID:UnHD5tnNO
孔明の腕の中、彼の妄想を書き綴ったネタ帳。
そして彼の憩いの巨大掲示板のスレッド。
その中の出来事である『女体化』が実際起こったというのか?
「…ありえねぇだろ。俺がそんなん信じると思うか?」
「自分がそうなる運命だったとしても、か?」
自分が女体化する?ありえない。そんな事はありえないのだ。
もし誰かが、そうなる事を望んではいても。
「俺が?女体化する?馬鹿馬鹿しい。じゃあ俺、もう行くから。」
「…信じては、くれないのか?」
孔明の制服のすそを掴みながら、お芋は懇願するように言った。
「信じてくれるのなら―――…」
「信じるなら?」
「…この体、好きにさせてやる」
据え膳食わぬは―――という言葉が孔明の頭の中をよぎる。
しかし、彼の自尊心はそれを許さなかった。
「信じるも何も、ねーよ、そんな事。あ、それとここの事は誰にも言うなよ」
孔明はそう伝えると、さっさと屋上を出て行ってしまった。
取り残されたお芋は、ため息を一つついて、屋上を後にした。
25 名前: 名無し募集中。。。(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:31:23.61 ID:UnHD5tnNO
お芋は自分のアパートの一室にいた。
パイプベッドと小さなテーブルが置いてあるだけの狭くて広い空間だ。
テーブルの上の写真たてに写る集合写真。
お芋の姿はそこには無かった。
―――正しくは、今の姿、は無かった。
「馬鹿馬鹿しい、か…」
お芋は写真を手に取った。
懐かしそうに写真を見つめながらも、どこか物悲しさが在る。
彼女は写真を置いてベッドに腰掛け、天を仰ぐように仰向けに寝そべった。
「嘘なら、どれだけ良かったか…」
お芋の声が、消え入るように細くなっていく。
その小さな泣き声は、誰にも聞こえることは無く、虚空に吸い込まれる。
「…ぅぅっ…おとう…さま…グスッ…」
白いブラウスの袖が、色を変える。
卒業までもう、時間が無かった。
26 名前: くれくれ厨(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/25(日) 23:32:31.62 ID:UnHD5tnNO
今回はここで終わりです!
あぁ、またお芋さんのお説教か…orz
126 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:10:04.82 ID:SJpqZZSVO
では行きます
※お芋さん、孔明さんファンの方々の気を悪くする恐れがあります。
脳内変換でなんとか切り抜けて下さい
127 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:12:12.37 ID:SJpqZZSVO
「ふぁあぁぁぁ…」
孔明は、眠い目を擦りながら学校へ向かっていた。
昨日のお芋の言葉が頭から離れなかった。
お芋があそこまで必死だったのはなぜだろう。
そう考える度、脳裏にお芋の縋るような視線がチラつく。
「『この体、好きにさせてやる』…か…」
そう呟いてはため息をまた一つついて、目を伏せた。
教室への階段を昇っていると、女子トイレから出てくるお芋と合った。
周りをクラスメートが行き来する中、お芋は孔明に気付くとすれ違い様に笑顔を見せた。
「おはよう、孔明くん」
その違和感に気付いたのは、孔明だけだった。
笑顔を作ってはいても、その雰囲気はどこか暗く、力無い。
孔明は悶々と授業をこなした。
後ろの席のお芋の事で頭が一杯だった。
孔明が一人陰欝としている時、お芋は何かを決意したように唇を噛んだ。
握り締められた手は、微かに震えていた。
128 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:12:50.86 ID:SJpqZZSVO
屋上へ向かう階段、最後の踊り場。お芋は空気を大きく吸い込み、ゆっくり吐き出す。
しつこい程激しく脈打つ心臓を無理矢理落ち着かせると、赤い目で屋上への扉を見つめる。
目には、決意の光。
―――今から3ヶ月前―――
お芋の父はTSの研究者だった。
発症例の少なかったTS症候群(通称:女体化)の研究は困難を極めた。
極秘扱いだった研究発症例の少なさで、世間にTSがと広まることは無かった。
何故15・16歳の男子にのみ発症するのか。
何故性交の経験の無い男子にのみ発症するのか。
父は少ない結果の中から、女体化の可能性のある男子を特定する機械を造ることに成功した。
しかし、非情にも身近な対象の中で最も近く女体化するのは、息子であるお芋だった。
父は苦悩した。実の息子が、TSの研究者である自分の息子が女体化を迎えてしまう。
しかしもう一人の、研究者としての自分が甘く囁き続ける。
『この機械さえあれば、君も世界から認められる』
父は、勝てなかった。
TSの研究の苦しさに、後ろ指を指されることに、己の欲望に―――。
娘となった息子が、それでも笑って日々を過ごす娘が、重く、幾重にも重なっていった。
後悔は、自らの命を絶つという選択肢を選ばなければならない程だった。
そして皮肉にも、研究の成果である機械の完成によって、全ては起こってしまったのだ。
129 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:13:26.30 ID:SJpqZZSVO
首を括った父の遺体は、娘によって発見された。
冷たくなった父は、もう息子の―――娘の言葉には反応を示さなかった。
同時に発見された遺書、そしてそこに書かれた無数の謝罪の言葉。
「…バカ…ばかぁ!…お父…さま…」
遺書には、次に女体化するであろう人の名前が書かれていた。
『孔明』
お芋は、孔明という名前の少年を探し続けた。
転校に次ぐ転校。そして彼女はなるべく人と関わらない事を覚えた。
お芋を動かしていたのは、父への償いだった。
例えどんな理由があったとしても、彼女が原因の一つであることには変わりない。
心半ばにして逝ってしまった父の研究が、誰かの為になる事を確かめたかった。
―――お芋は、やっとのことで孔明を見つけた。
研究所に残された僅かなデータ、そして統計とコンピュータによる推測。
孔明の女体化まで…誕生日まで…2週間を切っていた。
鍵の壊れた扉。
ゆっくりと開いていく扉。
学校で一番空に近い場所に、孔明はいた。
130 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:14:04.64 ID:SJpqZZSVO
お芋が屋上に現れると、孔明はめんどくさそうに頭だけ向けて、ため息を吐いた。
またこいつかよ…そう言わんばかりの雰囲気が感じて取れた。
「なぁ、ウチを抱いてくれないのか?」
背中越しにも解る冷たい空気。
孔明は、肩を落としながらお芋に聞こえるようにため息を吐いた。
「お前は何がしt『…ヒグッ…どう…しても…グスッ…だめか…?』…!!??」
孔明が振り返ると、そこにはお芋の下着姿があった。
大粒の涙を目に浮かべながら、両手を硬く握り締めている。
孔明は立ち上がり、学生服を脱いだ。
お芋の肩に触れる手、ビクッと体を震わせるお芋。
孔明は学生服の埃を払うと、お芋に羽織らせた。
「何があったのか知らねーけど、あって間もない奴にそういう事言うのは止めた方が良いぞ」
それだけ言って横をすり抜けようとした孔明は、お芋に足を掛けられて倒れた。
頭を押さえながら体を起こそうとする孔明だが、お芋に乗られて体を起こせなかった。
131 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:14:43.32 ID:SJpqZZSVO
「…いっ…んっ!?」
孔明が文句を言うより早く、お芋が彼の口を塞いだ。
「んっ…んっ…」
幾度と無く触れ合う唇と唇。
自分が今まで感じたことの無い、温かく、柔らかい感触。
不思議と孔明は抵抗できずにいた。
突き飛ばそうと思えば、いつでもそうできる距離だった。
それでも、彼の両手に力はなかった。
「…んっ…ぷあっ…ん…」
離れたの口元を、唾液が糸となって伝う。
孔明の目に、もう抵抗の意思は感じられなかった。
お芋は、膨れ上がった孔明の股間を見てクスッと笑った。
「今…出してあげるね」
そう言うとお芋は、孔明のジッパーを下げた。
トランクスのボタンを外すと、孔明のモノは痛々しいくらいに天を仰いでいた。
「こんなに…なってる…」
お芋は、その見慣れたはずのモノを両手で包み込んだ。
ビクッと孔明がその身を震わせる。
そしてお芋は、熱くたぎったモノを口に含んだ。
132 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:15:22.50 ID:SJpqZZSVO
「…っはっあ…」
孔明の口から、思わず声が漏れる。
お芋が頭を上下させる度、彼の背筋を電流が走ったような快感が昇ってくる。
ジュルッ…ジュポッ…
「んっんっ…」
お芋は激しく音を立てながら、孔明のモノを弄んだ。
彼は早くも達してしまいそうだった。しかし、その快感は途切れた。
お芋は荒げた呼吸を整えると下着を脱ぎ、自らの股間に孔明のモノをあてがった。
モノは冷たく柔らかい太股を伝い、熱く濡れそぼった秘部の元へと導かれる。
一瞬…ほんの一瞬だった。
お芋の小さな呻き声と共に、孔明のモノは熱くヌメヌメとした肉壷に吸い込まれていった。
強い締め付けと包み込まれる感覚に、彼は融けてしまいそうだった。知らずの内に、自ら腰を振ってしまうほど。
孔明が果てる瞬間、彼のワイシャツにポタリと何かが落ちた。
快感の余韻に浸りながら、彼はソレが何だかをマジマジと見た。
―――血!?
彼が上を見ると、お芋は唇に歯が食い込む程歯を食いしばっていた。
彼女は、ゆっくりと目を閉じるとそのまま孔明の腕の中で気を失った。
133 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:15:54.65 ID:SJpqZZSVO
お芋は階段の踊り場で目を覚ました。
『下校の時間です―――』という放送が流れ、階下からは学生たちの笑い声が聞こえている。
孔明は、いなくなっていた。
「ウチは…つっ…」
少し切れた唇の痛みが、ボーッとする頭を次第に鮮明にしていく。
「そっか…(ウチは、やっと…)」
ふと、階段を上がってくる足音が聞こえる。
お芋は慌てて屋上に逃げ込もうとしたが、どう考えても間に合わない。
「おい、動いて大丈夫か?」
階段を昇ってきたのは、孔明だった。
手には水の入ったコップと、ジャージ。
お芋は自分の格好を見て急に恥ずかしさが湧き上がってきた。
適当に着せられた制服と、ベトベトの下半身…
今思うと、自分はなんていうことをしたんだろう。
お芋は、孔明の顔をまともに見ることが出来なかった。
隣に腰掛けた孔明に背を向ける。
「あ、ありがと…」
「あぁ、ちょっといいか?」
134 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:16:25.97 ID:SJpqZZSVO
「あの…さ、無理させちゃったみたいで…」
「い、いや、ウチがしたことだから…」
「うん、それで…女体化って、本当だったんだな」
「…え…?」
「昔からの親友がさ…さっき電話してきて、『俺、女になった』って…
喋り方も、電話番号も全部あいつでさ…あぁ、現実にあるんだなぁって」
「そっか…」
「…謝りたいんだ…」
「え…」
「信じられなくて、ごめん。何回も何回も、罵って、ごめん。
それと…俺なんかのために、頑張ってくれてありがとう。それが伝えたかった」
二人は、それから間も無く家路へと着いた。
翌日から笑顔で会う約束をして。
そして翌日。お芋は学校へとは来なかった。
先生は家庭の事情という連絡を受けたらしいが、孔明の中で何かが引っかかっていた。
学校が終わって、孔明は走った。
誰も電話番号も知らない、来たばかりの転校生。
でも自分に、大切なモノをくれた人。
あの日初めて会ったアパートに着くと、全部の表札を見て回った。
―――しかし、お芋の表札は無かった。
135 名前: パティシエ(コネチカット州)[] 投稿日:2007/03/29(木) 03:19:17.12 ID:SJpqZZSVO
孔明が途方に暮れてアパートを出ると、近くのクリーニング屋から老人が歩いてきた。
「孔明君…かい?君に、預かり物だよ」
「え…?」
老人から封筒を預かると、孔明は封筒を開いた。
お芋からの―――手紙だった。
『孔明様へ
昨日はこちらこそごめんなさい。せめて事情を話しておくべきでした。
君と仲良くなっている時間がありませんでした。
でも、形はどうであれ、解ってくれたようなので良かったです。
それと、もう一つ。
守れない約束をしてしまって、ごめんなさい。
あの時、背中から感じた君の優しさが温か過ぎて、言えませんでした。
君のその優しさが、ウチには眩しかった。
君には”さよなら”は言いません。また、会えるよね?
会って、くれるといいなぁ…じゃ、ウチは行くよ。またね
お芋』
孔明は、手紙を読み終わると老人に礼を言って家に帰った。
空は霞んでいたけれど、孔明の気持ちは冬の空気よりも澄んでいた。
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最終更新:2008年07月21日 21:19