安価『一周年』

９月で一周年記念らしい。
俺がこのスレを見つけたのが１スレ目。書き始めたのは年末だった。
女体化してぇなぁ……
思いを余所に、時は過ぎてゆく。
現実を見ろとばかりに俺は歳を重ねる。

「兄ちゃん、何書いてるの？」

高校に入ったばかりの弟はかわいいけれど、なんとなくその若さが恨めしい。

「男が女になる物語」

鼻で笑われる事を覚悟して言ってみた。
普通の人ならそんな反応だろうと思う。
でも………

「そんなんなっても……誰も幸せになれないよ……」

弟は声のトーンを下げて言った。

「こんな身体になって、どう幸せになれって言うんだよ!?」

俺の手を取り、自分の胸に当てながら上げる悲痛な叫び。
俺は何が起こっているのかさえわからず、ただ柔らかい感触を楽しんだ。

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