マモルが新居に移ってから1週間が経った。
どうやらやっと新しい生活にも慣れ始めたようで、風呂場からは鼻歌が聞こえる。
マ「フン~ンン~♪」
湯煙立つ風呂場には彼女の肢体が露になっている。
ほんのりと赤みを帯びた白い肌。どうやら十二分に温まったようだ。
彼女は浴槽からあがり、軽くシャワーを浴びて風呂場から出る。
少し伸びた髪は、彼女のうなじに艶かしく纏わりついている。
マ「よ・・・っと・・・ワシャワシャ・・・プルプル・・・ふぃ~♪」
頭を拭き、身体を拭っている最中だった。ガチャ・・・と脱衣場の戸は開かれる。
頭を覗かせたのは兄の友人である>>90。どうやら罰ゲームか何かで、顔中カレールーまみれだ。
目も開けられないほどらしく、鼻の穴にはジャガイモの欠片が入っている。
慌ててタオルで身体を隠すマモルだったが、非常に際どいものである。
顔を洗い始めた>>90の横の方から、タオルをこっそり取り、今度こそ余裕を持って身体を隠す。
90「なぁ、タオルどこ~?」
兄「その辺の使っていいよ~!」
マモルが辺りを見回しても、どうみてもタオルは自分の使っている2枚しかない。
他は彼の向こう側の戸棚の中である。着替えも、彼の向こうだ。
もう一度風呂場に入ろうにも彼がうろついていてどうしようもない。
90「バシャバシャバシャ・・・タオルタオル・・・」
マモルは最大級のピンチに陥っていた。
90はメガネメガネ・・・と言わんばかりにびしょ濡れの顔で手探りでタオルを探している。
彼はこちらに手を伸ばすと、避け切れないマモルのタオルに指先が触れた。
マ「・・・・・・ぁっ!」
ばっと口を覆う。わずかながら声が出てしまった。>>90も不思議そうな顔で目を手で拭っている。
目を開かれたら、そこで試合終了ですよ・・・
そんな先生の声が聞こえてきた。目を・・・開かせなければいいんだ・・・!
~10分後~
兄はあまりにも遅い友人を探しに脱衣場に向かった。そこで発見されたのは血まみれの>>90(主に鼻血)。
顔には痣と掌型の痕が残っている。
兄「誰にこんなひどいことを・・・っ!」
犯人など当に解りきった兄であった。
しかし、廊下にいる風呂上りの妹は、凍てついた瞳でこちらを見ている。
兄「>>90・・・>>90ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~!!!!!」
兄の悲しい叫びと悲鳴が広大な台地に響き渡った。
―――――――――fin――――――――
※>>90は安価を取った人
最終更新:2008年07月21日 22:18