安価『初めてのスカート』

運がいいのか悪いのかわからんが、うちは高校初の夏休み初日に女体化した。
まぁ服を買ったり、お母さんに生き方を伝授してもらってる間に宿題は片づけておいた。
言葉遣いや、礼儀などを仕込まれてもうちは現実をひたすら受け止めていたつもりだった。
 ・・・ただ、どうしても"スカート"にだけは抵抗していた。

女体化してから一ヶ月。
うちは今、友達に誘われて行ったボーリングの帰りだ。
「ねぇ、美月はなんでスカートはかないの?かわいいと思うのになぁ・・・」
声をかけてきたのは怜。中学からの仲だったが、
怜は高校に入って早々と女体化して、もう女の生活に慣れている。
今の怜の読みは"れい"だが、男の時は"さとし"だった。
「なんかねー・・・。どうしても抵抗があるんだよね。」
「どうせ学校始まったらスカートなんだよ?」
「だよねー・・・」
「あっ、美月これから暇?」
「うん」
「じゃあ決まりだね。」
 ・・・・まさか!
「もしかして・・・この道って・・・」
さっきから変な道にずれてるなーとは思った。
しかし、もうすでに目の前にはデパートが。
「一緒に居てあげるから。ね?」
うちは仕方なく、デパートへ入っていく怜について行くしかなかった。
すたすたと怜は歩いていき、あっという間に洋服売り場まで来てしまった。
洋服売り場に着くなり、いきなりスカートを色々と見始める。
「試しにこれはいてみな。」
手渡されたのは・・・なんとも女の子らしいふりふりのついたスカート。
 ・・・おまけに結構短め。
「こっ・・・こんなのはくの?」
「うん。」
「やっぱ・・・恥ずかしいよ・・・」
「勇気出して!ほら!」
どんっ!っと突き飛ばされると、試着室に無理矢理いれさせられた。
「スカートはくまで出させないぞぉ~」
「出してよ~!」
「スカートになったらね~♪」
 ・・・うちは言われるがままにスカートにはきかえた。
(うわ・・・なんか不思議な感じ・・・・なんか頼りないっていうか・・・)
「・・・・はきかえた。」
即座に怜は試着室のドアを思いっきり開けてくる。
「どれどれ・・・?結構かわいいじゃん」
「・・・そうかなぁ」
うちは軽く顔が赤くなった。

その後、はじめてはいたスカートを購入し、そのままはいて帰った。
なんだか進歩した訳じゃないけど、大きな達成感を感じた。

─fin─

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最終更新:2008年06月11日 23:00
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