安価『家出』

「なんだよ、朝っぱらから…」
「お前…【俺】か?」
はぁ?何言ってんだコイツ…俺に決まってんだろ。
「お前、頭でも打ったのか?どっからどうみても、【俺】に決まってんだろ」
きっとアレだな。脳に行くはずの栄養を、全部股間から放出してんだな。
かわいそうになぁ…。
「……お前、ちょっと洗面所行って来い」
「は?なんで?」
変な奴だなぁ…いったい何なんだよ。
「いいから」
「ったく、わかったわかった。行ってくるよ」

突然、見慣れない顔が見えた。
あれ、なんで洗面所に女がいるんだ?
あいつ、女居るなんて一言も行ってないよな…。
それに、女が居るなら、洗面所に行かせるわけもねーし…。
「……。」
そいつは、さっきから何も喋らない。
「…鏡?」
右手をサッとあげれば、そいつは左手をサッとあげる。
左手をサッとあげれば、そいつは右手をサッとあげる。
と、いうことは…。
「なぁ、昨日の約束…覚えてるか?」
鏡に映ってる女の後ろに、ニヤついた顔の…奴がいた。
「あー、えーっと…なんでしたっけぇ~」
俺が言い終える前に、奴は後ろから抱き付いてきた。
「お、おいっ…何すんだよっ!」
「約束を果たしてるだけだ」
「こ、こらっ…」
こいつ…こんなに力強かったっけ…。


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最終更新:2008年08月02日 03:50
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