15 :
紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:17:40.10 ID:zyQwo+Rv0
俺の名前は桜井玲治。
16歳まで童貞だと女体化するというのはもはや常識と化してるっていってもいい今日この頃。
かくいう俺も女体化したわけなんだが、しかも今日、さっき起きた時には。
残念ながら彼女もなく、誕生日の今日に女体化するのはわかりきっていたので心構えは出来ていたはずなんだが、
実際になってみると…なんだか泣きなくたった。
母の姿見を見ると一目で見てもはっきりわかる程に身長が縮んでいる、もうギャグかと。
顔はまぁ悪くはないか、たぶんかわいい部類。髪も肩の下まで伸びていたので美容室で揃えてもらうかな。
さてメジャーはどれだけ俺を失望させてくれるのかと思い身長を測ってみる…
152センチ…うへぇ、20センチも縮んでる。
先日クラスメイトが女体化した時はあんまり身長減ってなかったんだがなぁ…元々150センチ台だったせいか?
胸は…トップアンダー差が11、Aカップか。日本人だしまだ高1だしそんなものだろうという事にしておこう。
半裸の状態で姿見に向かってメジャーと格闘していたのだけど大体測り終わったので、
自室に戻りハーフパンツとTシャツに着替える、パジャマはだぼたぼだったしな!
1階へ下り今更ながらに顔を洗い寝癖を適当に直した後、ダイニングで朝食を取ってる両親に声を掛ける。
「背、すごい縮んだんだけど!」
「あら、あたしとおなじくらいじゃない」
Oh! Shit!マジやるせない。
「えらい縮んだね、気分はどうだい?」
ぽてくりまわしたろかこの親父!
ちなみに前々から女体化するって報告はしてるので両親の驚きは少ない、
というかもうちょっと驚いてくれてもバチは当たらないと思うんだが…
そんな俺の気持ちに気付いたのか気付いてないのか親父様が、
「若い頃の母さんそっくりでかわいいよ」
それは喜べばいいのかどうなのか。母さん自体20歳で言っても通りそうな容貌だけども。
「やだわぁ、博史さんってば」
母上様も照れなくてよかとです。
「そうそう、玲治…おまえは今日から玲子って事でよろしく」
まぁいいけど、改名に関する発言にしてはやけに軽い気がするのは気のせいか?
「朝ご飯食べるよね?」
17 :紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:19:39.38 ID:zyQwo+Rv0
「あー食べる」
朝食はやっぱり摂らないとだね。母がいつもよりご飯を少なめに盛ったので不満を言うと、
足りなかったらおかわりしなさいと言うので仕方無しに食べてたら、おかわりの必要もなかった。
小さくなって食も細くなってるようだ。
朝食も終わり父は仕事へ、俺は学校へ欠席の連絡もいれた。
商店街が開店するまでは暇なのでぼんやりテレビを眺めていた。
母は主婦なので炊事を済ませてから今日のチラシチェックをしている。そしてふとこちらを見て、
「それにしても…ほんとにかわいくなったわねぇ」
そうしみじみと言われなさった。
「母さん…俺はもっと背が高いモデル体型希望だったんだけど」
そこで俺は希望を述べてみたのだけど、
「それはあたしの子だから無理」
軽く一蹴されてしまった。
いつのまにか商店街の開店時間も過ぎたので母と二人で女性衣料などを買いに向かう。
ひとりでいいって言ったんだけど、
「玲ちゃん、女の子になったばかりで何もわからないでしょ?」
と言われてたら反論しようもないわけで。
下着店。ちょっとブラを見栄張ってBカップにしようとしたらカップが少し大きくて断念したのは秘密だ。
「あらあら、見栄張っちゃって~Aカップでもいいじゃない。あたしもだし」
はい、母に見切られてました。しかもそれはもうすでに成長しねーぜって宣告ですか?
洋服店ではもカジュアルなのを何点か購入。ほぼ母の趣味で決められたが、俺もいまいちわかってないので何も言えず。
「さてと…大体買うものは買ったわね…」
「だねぇ、母さんに振り回されて疲れたよ」
「あとひとつ行きたいところがあるんだけど」
不敵な笑みを浮かべた母が案内した場所は…
「じゃーん!こちらです!」
えーと…これはいわゆるロリータファッション店というやつですか?
俺が絶句して立ち尽くしてると…
18 :紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:20:19.03 ID:zyQwo+Rv0
「実はさぁ、母さんもこういうの着てみたかったんだけどひとりじゃ恥ずかしいし」
だから俺も道連れというわけですか、ギャフン!
「玲ちゃんが女の子になる予定だってわかった時からすっごい楽しみだったの。いいでしょ?」
母さん…あんたいくつなんだよ…20歳と言っても通るようような外見してるけど実際はさんじゅ…げふんげふん。
「さあさあ入ろう入ろう」
そういいつつ、脱力してる俺を店内に押し込むのでした。
「わたしはピンクのフリフリのがいいかなぁ…玲ちゃんはこの黒いのどう?」
それにしてもこの母ノリノリである。俺は母の示した黒のゴスロリ服?を手に取り、仕方なく試着。
「母さん、着替えたよ」
「あらいいかんじじゃない。かわいい~」
「…まぁ母さんも似たようなものだと思うよ……」
母さんはピンクのフリルのドレスに着替えてたのだった。
「ね~ね~玲ちゃん、ポーズ決めて何か言ってみてよ」
メイド服で何のポーズを決めて何を言えばいいんだ…?
「お前らのやった事は全部すべてまるっとお見通しだ!」
母に指を突きつけて言ってみた。うん、これは違うな、でも他に何も浮かばなかったんだ。
「…それはいいからさっさと買って帰ろうよ。恥ずかしいし」
「えーもっと色々着てみたいのにぃ」
「また今度来たらいいから」
「そうね、また一緒に来てくれるみたいだし今日は帰りましょ」
「え!?」
「だってそういう事でしょ?」
「…ハイ、ソウデスネ。かしこまりましたお母様…」
結局試着した服は買いましたとも。
その後、俺は美容室へ。髪はせっかく肩の下まで伸びたのでそれを揃えてもらう程度にしてもらった。
母は市役所に女体化の届け出とそれに伴う名前変更に向かった。
そして帰宅。
「ただいま」
19 :紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:21:02.45 ID:zyQwo+Rv0
「おかえり~」
母は帰ってたようだ。
「母さん、俺が女になったのは嬉しかったのかもしれないけど、ちょっと浮かれ過ぎだと思うよ」
とりあえず朝から暴走気味な母をたしなめるも、
「ううん、そんなことない。これは母の愛なの!それと、これからは『俺』は禁止ね。
もし破ったら玲ちゃんはあたしの着せ替え人形にするからね!」
「さっきも十分着せ替え人形状態だった気がするんだけど…」
「それはそれとして、よ」
この母のバイタリティはどこからくるのか知りたい。
「服貸し合いっこしようね」
「って、お…あたしにもピンクのアレまで着せる気?」
「もっちろんっ。サイズもぴったり合うんだし、これは貸し合うべきだと思うの」
誰か母を交換してください。見た目も若いがそれ以上に精神年齢が若すぎる気がするんです。
「…もう諦めて着るのはいいとしても、外では絶対着ないからね!」
「これで好きな男を誘惑すればいいのに」
「こんなのに釣られる男なんていらないから…」
「博史さんならイ・チ・コ・ロ」
このラブラブ夫婦め…というか父はこういうのが好きなのか!?ありえねぇ…
夜、おれ…あたしはゴスロリ、母は甘ロリなドレスに身を包んでる。
昼間言ってた父をイチコロをやるらしい…
冗談で言っただけだと思ったのに、試してみたくなったそうだ。
しかもなぜかあたしまで巻き込まれてる。
恥ずかししいから断ったら、
「おねがいだからやってよぅ」
って…こんなの娘に頼むのって母としてどうなのか…
ふたりで打ち合わせ、そして帰ってくる父。
「ただいまー」
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「お帰りなさいませ、お父様」
20 :紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:21:54.88 ID:zyQwo+Rv0
と言って両脇からふたりで腕に抱きついてみる。ここで上目遣いに父の顔を見るのがポイントらしいと母が言ってたのでしてみる。
「ちょ、ちょっとおまえら…」
困ったような、でも嬉しそうな顔をしている父。うん、この人ロリコンだな。今までもそんな気はしてたが今確信した。
「お父様、早く夕ご飯になさいません?」
「あ、あぁ、そだね」
この狼狽ぶり、なんだか面白い。
「ご主人様、お食事の用意はできてますわ」
「そろそろやめてくれー、こっちが恥ずかしい」
「あらあら、博史さんかわいい」
「って真理、君のせいだろっ」
「そりゃもちろん」
「……ま、まぁあれだ。ふたりがかりは反則だ」
「やっぱりこういうの好きだっんだ?」
「えっ!?あぁ…まぁ……」
慌てすぎで自分の好みを暴露してるわけですがこの父は。ともかく母は強しとでもいうのか。
そして、夕食。
今日は俺、もといあたしの誕生日&女体化でいつもより豪華だった。
「今日は手によりかけて作りました、玲ちゃん誕生日おめでと~」
「誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「それにしても…」
と父があらためてこちらを見てしみじみと、
「ほんとうに真理に似てかわいくなったね。父さんびっくりしたよ」
あんたのさっきのリアクションの方が内心びっくりしたけどな。
「でももうちょっと活発な方があたしに似てていいと思うよ」
と、母さん。あんたははっちゃけすぎてる気もしますが。
22 :紫蘇 ◆OJMjCiynlc :2007/09/12(水) 23:22:41.06 ID:zyQwo+Rv0
夕食はご馳走だった事もあって少し食べ過ぎ、風呂などをすました後、寝るまで明日の授業の予習をした。
そしてそろそろ寝ようかという時間になりトイレに。
途中両親の寝室を通ったら、中から何かが軋む音と母の喘いでる声が…ま、夫婦なんだしいいけど。
でもあんまり聞こえるようにしなくても…部屋に戻った後、切なくてひとりでしちゃったじゃないか…
次の朝。
今日からまた学校だと思い、慣れない女子制服に着替えて母の作った朝食を食べてると、
「玲ちゃん。昨日買ったゴスロリ今日借りてもいいかな?」
「いいけど…」
「博史さん、やっぱりああいうのがお気に入りぽくてね~」
今夜使う気ですか、母さん…
「ちょ、ちょっと真理…朝っぱらから何言ってるんだ!?」
びっくりして答える父さん。…また自爆してる気がします。
おしまい
最終更新:2008年08月02日 11:45