安価『おみくじ』

紅白歌合戦も終わり、除夜の鐘が鳴り渡る。

新しい年が始まる。外を見ると多くの人が神社に向かっている。
俺は隣の家に住む一つ上の幼馴染と共に初詣に来ていた。

いつもは閑散としている近所の神社。だがこの日ばかりは勝手が違う。
多くの参拝客が訪れ、いつもの様子からは想像できないほど盛り上がっている。
深夜だというのに、露店がいくつか並び、縁日の賑わいにも似ていた。

俺達は手始めに賽銭をする。
一年の計は元旦にあり、という言葉があるように、俺はしっかりと願い事を三回心の中で繰り返す。

(彼女ができますように・・・×3)

ここで一年の計を立てるのは何か間違っているようだが、まあいいだろう。

次いでおみくじをやる。
ここで一年の運が決まるとなると、少しドキドキしてくる。

100円硬貨を巫女さんに手渡し、ゆっくりと紙を開く。

右側に「吉」の文字が見える。
とりあえず末吉以上が確定して一安心。

ほっとしていると、幼馴染がちょっかいを出してきた。

「おい、お前なんだったんだよ?」
「え、なんだっていいじゃん」
「見せろよ!」
「ふざけんな!」

おみくじを互いに引っ張り合う。
強く引っ張られれば、おみくじ程度のやわい紙がどうなるかは知っての通り。
少し経ってからビリビリと音を立て破れる。
そして運悪く強い風が吹き、俺のおみくじはどこかへ吹き飛ばされる。

「あ・・・悪いな・・・」
「・・・」

申し訳無さそうに謝る幼馴染。やっちまったな、という表情をしている。
まだ何吉か見ていない俺は、結構ショックだった。
たかがおみくじなのだが、新年一発目のおみくじだ。
俺は結構占いとか信じる性質なので、ショックが人一倍大きい。
幼馴染は俺の性格をよく知っている。だからそんな表情なのだ。
多分俺がおみくじの中身を見ていないことを察している。
だが察していても、こうなってしまった以上どうにもならない。
俺と幼馴染はただ立ち尽くすことしかできなかった。

冷たい風が、二人の体に容赦なく吹き付ける。



それから半年後、お隣の幼馴染は女体化した。

俺のおみくじを破り裂いた罰でも下ったのだろうか。
見事に可愛らしい女の子になってしまった。
その晩から、お隣さんの家からすすり泣く声が聞こえてきているのは気のせいだと思っておく。

正直なところ、ざまあみろと思っていた。
俺はまだあの時のことを根に持っている。
あの時から俺の中でモヤモヤが消えてなくならない。
吉と分かっていても、それが末なのか中なのか大なのか、かなり重要だ。

ちなみに今年の俺は、今までこれといって凶という凶は食らっていない。
ただ、吉という吉もいただいていない。

末吉・・・だったのかな・・・


そのとき、無性に初詣に行った神社を訪れたくなった。
何故だか分からない。ただ、体が妙に疼いている。

今日は学校のない日曜日。自転車を出しその神社へ向かった。


5分くらい自転車を転がし、半年振りにその場所に立つ。
懐かしい気持は一切無かったが、どこか不思議な力を感じた。

何かに引きつけられる様な・・・導かれるような・・・

自転車を境内の中に止め、俺のおみくじが破り裂かれた場所に立つ。
静かに目を閉じる。
蝉や蜩の鳴く声が入り混じる夏の季節。だが、あの時の情景が次々に思い出されていく。

俺の肩にぶつかっていく近所の人々。
露店の自家発電機のけたたましい音。
そしてざわついた真夜中の境内。

そう、ここだ・・・ここでやられたんだ・・・

やられたとは大げさな言い方。だが俺はそれくらに感じている。

俺はそのまま目を閉じ、その場に仰向けになって寝そべった。
境内にある大木が、丁度いい感じに日陰になってくれている。
時折心地よい風が吹き、体に掻いた汗を冷やしてくれる。
さわさわと木々が触れ合う音が、体を癒してくれた。


「・・・もしもし・・・?」
どこからともなく聞こえる声。
俺の意識は少し遠くにある。多分眠っていたのだろう。
目を擦りながらその人物を確認する。
紅白の巫女衣装を着ている。縛らなければ腰にまで届きそうなくらいの長い黒髪が目に付く。
恐らくこの神社の巫女さんだろう。
心配そうに俺のことを見つめている。
倒れている人にでも見えたのだろう。俺はゆっくりと起き上がり、大丈夫だということをアピールする。

「今何時ですか?」
「どう考えても・・・夜ですよ・・・」
確かに、そう言われればそうだ。
木陰から見え隠れしていた日差しも、いつの間にか見えなくなっており、代わりに真ん丸のお月様が頭上に見える。
蝉や蜩ではなく、鈴虫達の声がひっきりなしに聞こえる。
俺は相当な時間寝ていたんだなと認識する。

「えっと、何時ですか?」
「そうですねぇ・・・12時くらいですかねぇ?」
「じゅ、12時!?」
12時って、昼の12時ではない。夜の12時のことだろう。
こんな真っ暗で昼の12時ですとか言ったら、地球はどれだけ終わってるのだろうか。
巫女さんが冗談言っているようにも思えない。とっても真顔です。

「こんなに暗いんだし、今日はここに泊まっていきなよ。」
「んぁ!?」
いきなり何を言い出すのか。彼女はここに泊まらないかと問う。
今からでも全然家に帰れるし、第一ここに泊まれるような場所なんてあるのだろうか。
そんなことより、俺を全然起こしてくれなかったことに対して疑問が沸いてきた。

訳の分からぬ状況。俺はただ混乱することしかできなかった。


俺は訳も分からずに、彼女にホイホイと付いていってしまった。
彼女の家は神社の中には無く、神社から歩いて5分程度の場所のアパートに住んでいた。

中に入るとフローラルな香り。
小奇麗にまとまっており、如何にも女性の部屋という空気が漂っていた。

「いいの、ホイホイ付いてきちゃって?あたしは童貞だって構わないで食べちゃうんだよ?」
「いいんです、あなたみたいな人でしたら・・・」
「嬉しいこと言ってくれるじゃない。それじゃ、とことん喜ばせてあげるからね♪」
そう言うと彼女は帯に手を掛け、一気に解く。
しゅるりと布と擦れる音が、妙にエロくを感じる。

ぱさっと巫女衣装を脱ぎ捨てると、真っ白に透き通るような白い肌が露になる。
下着は付けていないらしく、形のよい釣鐘型の胸と、綺麗に生え揃った陰毛が白い肌に映える。

おいで、と小さな声で呟く。俺の息子は既に戦闘状態。そんな言葉を聞く前に、俺は彼女に飛びついていた。
母親の乳を吸っている子供のように、彼女の胸に一心不乱にむしゃぶりつく。
ちゅうちゅうと音を立てながら、俺の髪を撫でてくる。
豊満な彼女の胸を堪能していると、俺の息子を弄んできた。
軽く握り、ゆっくりと擦り始める。すでに先っぽからは透明な液体が溢れ出している。
何だか手馴れた手つき。だが気持いいのでそんなことどうでもよし。

俺もやったるぞ、と意気込んだはいいが、中々彼女が自分の秘部に触れさせてくれない。
仕方なく、引き続き胸にしゃぶりつく。小さく彼女が喘ぐのが分かった。
先程より乳首は硬くなっている。乳首も勃起するんだな、とちょっと勉強になる。

そうこうしていると、彼女は俺の息子を自分の秘部に宛がう。
経験豊富な彼女に身を任せ、俺はただ力を抜いているだけだった。

おみくじ大吉だったんだな、と思う瞬間であった。


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最終更新:2008年08月02日 15:41
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