『人類女体化計画』第一部

「おはよー!」
俺は何事もなかったかのように、居間へ降りて行った。
「おはよー。龍渡、、って一体どうしたの?」
「ははは、女体化しちゃった」
「でも、あなたには渡子ちゃんがいたじゃない、、」
「あー。渡子は潔癖症で、そんな汚い物、自分の体に入れたくないんだってさ、、、」
渡子のことを思い出す、、
どうなってしまうんだろう、、

「とりあえず、学校に電話したから。準備のために今週は休んでいいそうよ。
早速、準備のために買い物に行く?、、いや、行きたいわけないわよね、、」
「ぉん。行きたくない、、、」

俺は絶望に打ちひしがれていた、、
ピーンポーン!チャイムの音、、、

「あのー。龍渡君いますでしょうか?」いいんちょだ。




「龍渡ー!あなたのクラスの委員長さんが来たわよ!」
ったく、なんなんだ、、こんな時に

「龍渡君、こんにちは。とっても可愛いですね。」
「何?からかってんの?」
「違いますよー!本当に龍は可愛いですよ!」
「龍って、、、」「私とお買い物に行きませんか?」
「えっ?」「服とか買わなくちゃならないものもいっぱいあるでしょう?だ、か、ら、お買い物」
「なんでお前となんだよ、、恥ずかしいだろ、、」「自分のお母さんとの方が恥ずかしくないですかー?私達はまだあって数週間なわけですからね!」
オイオイ、そんなことないだろう、、と思ったが、
自分は流行なんか知らないし、女体化して、始めに親切にしてくれたのはいいんちょだし、、、
ということで俺はいいんちょと一緒に買い物に行くことになった




いいんちょとの買い物、、それは楽しい買い物になるはずだったが、、、

なにしろ、いいんちょはふりふりしたスカートだの、胸パッドだの、ウサギのリボン、、、
といった可愛いらしい!服ばっかり勧めるもんだから、こっちとしてはたまったもんじゃない。
俺はもっと、男でも女でも着るようなのが欲しかったんだから、、、
最後は喧嘩別れ?っぽくなってしまった。
女の子を泣かせるなんて始めてだ、、、
男は女を泣かせてはいけない、なんて良く言うけど、俺の場合はどうなんだろう? 男?女?

そして数日が経ち、いよいよ学校デビューの日だ、、、




「おっはよー!」俺は明るく教室に飛び込んだ。
しかし、そこにいたのはミサトさんだけだった、、

「あ、あれー!ミサトさん!他の皆は?」
「今日は三十分遅れて授業が始まるのよ、」
「なんで?」「そうね。あなたの女体化と関係がある、とでも言っときましょうか。」
「それより、早く、ここから脱出するのよ。」「は、はぁ?何を?」
「あなたの女体化はモルモット実験なのよ。このままじゃ、あいつらの思う壷だわ。」
「いや、別にそこまで嫌だ、って云うわけでも、、、」
「まあ、そうね。いきなり、こんなことを言ったって、私でも理解できないわ。」

「死にたくなったら、グラウンドの隅にあるボロ小屋までおいで。待ってるから。」

なんか性格がかなり変わってたような、、、汗

「あっれー!まさか、龍渡?」「おー!黒田か?」
「いやー!お前も変わったな、でも。お前が童貞だったなんてなぁ。
胸のサイズはどうなの?」「ペチャパイw」
「、、、、、、、、、、まあ、喰えない奴には用はないさ、、、」
そういうと、黒田はどこかに行ってしまった。




遠くからの目線に気づく。
渡子だ、、、

「渡子ー。俺の愛は今も変わってないぜ!」
「、、、私レズじゃないし」そう一言だけ言うと、どこかに去って行った。
俺は、人生の支えを失った気がした、、いや、実際に失ってしまった、、、
渡子と愛し合えない人生なんて、死んだ方がまだましだ、、
周りを見る。クラスメート達が俺を指差し、あざけ笑っているように見える。
俺の居場所はどこにもないのだ、、、

死のうとした時に、ふと、思い出した。
そうだ、ミサトさんが呼んでたな。
良い自殺の方法でも教えてくれるのかな?

俺はグラウンドの隅のボロ小屋に向かい始めた、、、




「こんにちわ。」「あら、やけに暗いわね、龍渡君。」
「いろいろとあり、、」
「まあ、いいわ。あなたも感じたでしょう。女体化に対する差別を。
そもそも、女体化の原因はウイルスなのよ。個人個人にしか効かない、、」
「それを国際的?いや、NGO形式ね、、、がある目的を持って感染させているのよ、、、
とても恐ろしいことだわ、、
そして社会では、女体化した人を、女として生きるように指導するのよ、、
あなたも女子用の制服を着るように言われなかった?」「言われました、、」
「馬鹿らしいと思わない?だって、つい昨日までは男だったのよ。
アソコがなくなり、髪長くなったり、胸が出たり、、などなどだけじゃない!
それなのに、スカートだの、ブラジャーだの、パンティーだの履けって言うのよ!
おかしいじゃない!全然男なのにね、、、」

ミサトさんの話が長くなってきたので、俺は眠っていたような気がする、、

ミサトさんの「さあ、いくわよ!」という声で俺は起きた、、。




「行くってどこにですか?」「私の話聞いてなかったの?」
「は、はい、、、」「女体化してしまった人が避難する避難所よ。」
「なるほどー。でも、そこで何をやっているんですか?」
「その話は後で詳しく。今じゃ敵に聞かれる可能性高いわ。」

そして、俺達は歩き出した、、
ミサトさんが向かったのは、あの大手コンビニの
「セブンイレルン」だった。
「なんでここに、、?」「ここに基地があるからよ。」
「でも、ここコンビニじゃないですか、、」「そうよ、ここの方が見つかりづらくていいわ」

ミサトさんはレジに行き、店員に何か言った。
すると、店員は自分が立っている床を取り外した、、、
すると、地下へと続く階段が見えてきた。

ミサトさんは先に進む。俺もそれに倣うことにした。

「龍渡!いよいよ、出口よ、、!!」
俺は光の方へ一歩足を踏み出した。
そして、光を越えて、、、

そこは洒落ててクールな感じの空間だった。
若い人からお年寄りまで様々な年代の女の人がいた。

その全員が大きく発声した。
「ようこそ!女体化フレンドリー本部へ!」


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最終更新:2008年08月09日 23:03
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