安価『バンド+紅一点』

「違う違う、ここはこうだって」
「何言ってんだそれじゃおかしいだろ」
「いや、コードとしては間違ってないが...」
「でもそんなの関係ねぇ!そんn」
「黙ってろ」
とある放課後。軽音部の部室では喧々囂々侃々諤々の議論が巻き起こっていた。
「あーもうめんどくせえ!」
「何言ってんだ、お前がやりたいっていったんだろ」
その通り、ボーカルの俺が女体化してしまって声も全く変わったから今までの曲が歌えなくなってしまったのである。そこで急遽編曲というか、もう作り直しに近い形で曲を改めることになったのだ。
しかし他の3人は既に童貞を卒業していたらしい。なんでボーカルの俺だけが・・・
「いや、彼女いるし」「従姉に食われた」「俺は実姉に」
くそう!
「ほら、いじけてんな」
頭をポンポンと撫でられる。なんか子ども扱いされてるみたいだ。別段嫌というわけでなく、というかちょっと気持ち良かったりするのでそのままにしておく。
「こいつもこんなだし休憩でも入れようぜ」
「どっどこに連れ込む気だ!」
「何か飲み物でも買ってくるか。お前らは?」
完全にスルーされた。
「俺はいいや」
「じゃあ午後ティーで」
「牛乳!」
「・・・・なるほど」
「俺はそのくらいのほうが好きだぞ?」
「お前・・そんな都市伝説信じてるのか?牛乳じゃ大きくなれんぞ」
「うるさいうるさいうるさい!この犬!」


こうして今日も曲は完成せずに終わっていくのであった



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最終更新:2008年09月06日 22:07
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