『おっぱい』

道行く人は皆俺をちらっと見て通り過ぎる。正確には俺のこの豊満なバストを。
慣れてない俺はつい胸を押さえてかがみがちになってしまう。
「どう? 憧れの巨乳になった気分は?」
「うぅ……なる方に憧れてたんじゃねえよ! 俺は巨乳の女の子をだな……。」
「悪かったわね、巨乳じゃなくて。」
「なんでそこでそうなるんだよ。はぁ……、お前のおっぱい羨ましいぜ、小ぶりで綺麗でさ。」
「……馬鹿。」
「え?」
「なんでもない。……ふーん、やっぱり見事ねえ。これなら赤ちゃんも吸いごたえありそう。」
「赤っ……!」
その一言で体も思考も停止した。俺が赤ちゃんを……、いつかそんな時が来るのだろうか。
風が一筋、通り過ぎた。


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最終更新:2008年09月06日 23:20
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