無題 2007 > 12 > 17(月) めがねのひと

16歳の誕生日に、俺は女体化した。
正直予想以上に可愛らしくて何回鏡の中の自分を見たことやら。

よく考えてみると、俺の行ってる高校は男子校だった。
共学なら問題なさそうなんだけど、男子校だと制服とか…。

悩んでいても仕方無いので学校に行くことにした。
もちろん、制服は学ランだったんだ。

学校へ行く道では変な目で見られてたのだと思う。無意味に長髪だから。
校門辺りにさしかかったとき、仲の良かった友人がいたので声をかけてみることにした。

「おーい、清水ー」
手を振って読んでみた。いつもお互い早めに登校しているので、運良く俺と清水の二人しか校門辺りにいなかった。
彼が気付いて振り返ったので、俺は駆け寄っていく。
「……? ここ男子校なんですけど…?」
「どーも、上田です。女体化しました。」

「………………………(゚Д゚)」
まだ清水は頭の中が整理できてないみたいだ。
「……………ウホッ!いい男!」
そーか、そう来るか。
これが来るとは予想していなかったのでむせる程笑ってしまった。

あらかじめ言っておくと、俺も清水も隠れオタであり、隠れだけに同類の友人が少ない中での唯一の友人だった。
男子校だけにやはりウホな人もそれなりにいた。
残念なことに、俺も。
「ということで俺で童貞卒業
や ら な い か」
「うはっ、本気にするぞ。だが断る。俺は幼女にしか興味ねぇ」
そう!清水はロリコン!というかどちらかと言うとペド!
「なんでお前幼女にならなかったんだ」
「そんなこと言われても…」
俺は黒髪ロングのきょぬー眼鏡さんだったので彼には興味がなかったのであろう。こんな人がいれば俺は性欲を持て(ry)
「俺もあと2ヵ月したら女体化するのか…」
「それまでに童貞を捨てたいならどうぞ」
そんな会話の中、校舎に入っていくのであった

いつも学校に来るのが早いので、教室の鍵を開けるのは俺たちがやっていた。
「俺教室の鍵とって来る」
「ちょっとその体で行くのは危険だろ…常考」
「おお、そうだった。じゃあ清水に頼んだ」
「おっけー」
そういって少しすると清水が戻って来た。
鍵を開けて教室に入っていく。

「明日から冬休みで良かったよ。普通に授業があればかなり大変だと思うんだ。体育とか」
「だよな…。なぁ、俺幼女になれるかな?」
「無理だろ…年齢的に考えて」
というよりも、清水はかなりガチムチだから女体化したら女子プロレスラーみたいになるだろうとか考えてた。
「やっぱり無理か…。なら俺ここで童貞捨てるよ!よ!」
「ハッ…まさか」
「性欲を、もてあます!」
「アッー!」
清水は俺を押し倒した。文字通り押し倒された。背中を思い切り床に打ちつけてしまい、激痛が走った。
「痛い!ちょっと待って心の準備が!」
「お前さっきやらないかとか言ったじゃねーか」
「本気で通報するぞ!」
やはりガチムチだけあって、力は強かった。
頭はあまり良くないみたいだけど。
清水が必死に抵抗しようとしている俺を押さえつけているとき、誰かが入ってきたようだった。
そりゃ登校時間だったら誰か来るわな。
「おい!清水なにやってんだよ!」
「俺は今童貞を卒業しようとしているんだ!」
「ちょっ…助け…」
生徒A(仮)が俺から清水を引きはがそうとする。
生徒A(仮)もなかなかな体格の持ち主である。
清水の首を締めているみたいである。
無事、引きはがすことに成功したようである。
「清水!もうやめろ!」
「HA☆NA☆SE!」

生徒A(仮)のおかげで貞操を守ることができた。
やはり登校時間なので次々と生徒が来た。
何か変な目で見られてる…

生徒A(仮)が俺の近くに来て、お姫様だっこで近くのイスに座らせた。
「大丈夫か?」
「うん…」
「で、ここ男子校なんだけど、君は? うちの学校の制服を着てるみたいだけど…」
「ああ…そうか…俺上田だよ。今朝女体化したんだ」
「女体化したのかお前…。それにしても災難だな…」
「まあ…清水も持て余していたみたいだから仕方ないと思うけど」
すると清水が深刻そうな顔でこちらに来た。「ごめん…調子に乗りすぎた…」
「これから気をつけてくれれば俺は別に構わないよ…」

するとチャイムが鳴って教師が来た。
教師が来ると皆一斉に着席する。どこの学校でも一緒だろう。

起立! 礼! 着席!

俺は一番後ろの席なので、教師はどうやら気付いていないようである。
そして出席をとっていく。
俺の名前を読み上げる時…
「上田ー」
「はい」
「……?」
そりゃあ不自然だろう。可愛らしい声で返事をしたんですもの。

「上田の席にいる人、起立」
そう言われて俺は立った。
すると教師や回りの生徒にまじまじと見られているのを感じた。
「上田です。今朝女体化しました」
教師に聞かれる前に言ってみた。
「身体は女になろうと、精神は立派な男です!」
少し、間が開いた。
「…なんだか分からんがとにかくよし!」

こうして女体化した俺の生活が始まったのだった。明日から休みだけど。


続くかも


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最終更新:2008年09月06日 23:50
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