11 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:07:40.80 ID:GSj4mjFqO まずは、俺の今までの状況をはなそう。
俺は女体化してすぐに巫女萌え同好会なんていう、わけのわからないものに入会させられた
そこの会長に俺の裸のデータをとられて、強迫されたのだ。
それで毎日放課後にはある教室で巫女装束を着るはめになってしまった。
しかも、その会長が毎日嫌がらせをしてくるのである。
「嫌がらせなどしていない」
「あー・・・わかるんだったな」
この会長、人の動作等の情報で人の思ってることを読み取る能力があるのだ。おかげで、俺の思ってることは会長に筒抜けである。
13 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:08:11.47 ID:GSj4mjFqO 「いいから、茶をもってきてくれ」
「はいはい、いまやるよ」
俺は渋々茶をいれる。いつもここで、雑巾の絞り汁やら、からしを入れてやるのだが、会長はあっさり見抜いてしまう。そして、「急にいらなくなった。代わりに飲んでくれ」と言い、俺に返してくるのである。
それにより、何度となく俺は苦汁を飲まされたのだ。(←まさにだね)
「くだらんダシャレはいいから早くしてくれるかな。」
「もう、終わるよ。待ってろ」
今回は考えがある。奴にだけダメージがあり、俺には無いものを入れる。
それは唾液だ。まぁ、俺も多少は抵抗があるが飲めなくはない。
会長が気付かずに飲んだら、ネタばらしをしてやる寸法だ。
「はい、お茶だ。」会長の前にお茶を置く。
14 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:09:10.17 ID:GSj4mjFqO 「ありがとう」会長がお茶を手にとった。
飲むか?気付かないかな?
そんな心配をよそに会長がお茶を飲んだ。
よっしゃ!かかったな馬鹿め!
「あなたにこんな趣味があったとはね」
「は?急になんだよ?それより、そのお茶「気付いていないと思ったか?」」
「へ?」
「いやぁ、あなたが他人に唾液を飲ませて喜ぶような性癖の持ち主だとはな。
まぁ、私は構わないよ、とことんつきあってあげよう。」
そう言ってさらにお茶を飲みはじめた。あらためて自分のやった事を考えてみる。会長に自分の唾液を・・・なにやってんだ俺は!?「あ、まて!飲むな、やめてくれ!」必死で会長をとめる。「おいしかったよ。また頂きたいね」会長はもう飲みほしていた。
15 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:09:39.42 ID:GSj4mjFqO あ、ああ、なんて事をしてしまったんだ。これじゃあ変態じゃないか。
「もういいだろ、君の性癖をとやかく言うつもりはない」
「違う、そんなつもりじゃ・・・」
俺は落ち込んだ。やってることがズバリ会長の言う通り変態だと思ったからだ。「わかってるよ。すこし意地悪すぎたか。
お詫びと言ったら何だが縁日にでも行こうか。」
こいつの卑怯なところは、とことん俺をいじめた後に優しくしてくる所だ。
「・・・縁日って、あの神社のだろ」
あの神社とは、俺と同学年の学生であり神社の娘(実は元男)で巫女をやっている。神崎真咲(かんざきまさき)のいる神社だ。その神社には、オタクの群れができており、極度のオタク嫌いの俺は一回そこで倒れたのだ。
16 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:10:29.96 ID:GSj4mjFqO 「嫌だよ、行きたくない。俺が苦手なのしってるだろ。」
「大丈夫だ、私が君を守る」
「・・・は?」
なにをいってるんだコイツは。
「私が君を守ると言ったんだ。君を恐い目にはあわせない、そういうつもりだ。」「・・・うるせぇ」何故だ?凄く嬉しく感じる。
あ、駄目だ。会長にわかってしまう。
「・・・嫌なのか?」会長は悲しそうな顔をしていた。俺の思っている事はわかるはずなのに、なぜそんな表情なんだ?「嫌じゃない」そんなんだから、俺が本心を口にださなければならない。正直恥ずかしい。
これが狙いなのか?それなら悪趣味だな。「そうか、それはよかった。それじゃあ早速行こうか。」
17 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:10:52.36 ID:GSj4mjFqO 会長はかなり嬉しそうだった。俺の恥ずかしがる様子をみてか?悪趣味だな。
そんなことを考えながら外に出ようとすると会長によびとめられた。
「まて、その格好で行くつもりか?」
俺の格好は巫女装束のままだった。
前に、会長の命令でそのままで外に出るように言われたので今回もそうだと思ったからだ。
「会長が前に巫女装束のまま外に出ろっていったんでしょ?」俺は思ったことをそのまま言った。
「それは、そうなんだが・・・今回は流石に危ないだろ。」
18 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:11:55.16 ID:GSj4mjFqO 会長は俺のことを心配しているのだろう。かなり困ったという感じだった。
「会長が守ってくれるんでしょ」会長が困っているところなんて滅多に見れない。俺はいつもの仕返とばかりに会長を困らせることにした。
「それは、その、うん、なんだ・・・」
そんな会長を無視して外に出た。
47 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:36:06.29 ID:GSj4mjFqO 神社についた。
そこには沢山の人がいた。
「うわぁ、暑苦しそう」しかも、そのほとんどがオタクだ。
「大丈夫か?」
会長が手を差し出してきた。俺はそれを掴んだ。
俺達はそのまま中に入っていく。人混みは酷いが意外と普通の露店が並んでいた。
「何か食べたいものはないか?」「いや、特にない」
「そうか、じゃあ何かやりたいものはあるか?」「いや、無い」
なんだか会長の様子が変だ。妙に優しい。
「会長、気持悪い」
「どうした、大丈夫か?」
いや、会長が気持悪いのだが・・・
49 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:37:09.35 ID:GSj4mjFqO まぁ、いいか、優しくしてくれるぶんには困らないし。
そんな事を考えていると「うひゃ」変な感触があった。
「どうしたんだ?」会長が心配している。
「尻触られた・・・」
周りは人混み。犯人はわからない。しかも周りにいるのは・・・
体が震えだした。
こわい・・・「ここを離れよう」会長が手を引く。だが人混みで身動きがとれない。
「うっ、また」また触られた、今度は胸だった。
「もう嫌。助けて会長。」会長にしがみついた。誰にも触られたくない。
51 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:37:31.01 ID:GSj4mjFqO だから体をピッタリと押し付ける。
「お、香山、まて、落ち着くんだ。とりあえず離れてくれ。」
会長は慌てていた。
「無理だ。離れたら死ぬ。」
俺も結構必死だった。「会長が守ってくれるんだろ。もう少しこのままでいさせろ。」そう言うと会長はおとなしくなった。
しばらくして俺は落ち着いた。そして、今なにをしているか理解した。
う、あ・・・やばい、なにやってんだ!?
「香山、先に謝っておく。すまない」
「会長、急にな・・・」その言葉は遮られた。会長の唇により。
52 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:37:55.54 ID:GSj4mjFqO な、なんなんだよ!これ、なんなんだよ!会長の唇がはなれた。「なにすんだよ・・・」
「本当にすまない。我慢できなかった。」
我慢?我慢って何だよ!
「香山。私はあなたの事が好きだ」
はぁ、そうですか。・・・ん?は!?
「何を言ってるんだよ。急にそんな事を言われても困る」
「すまない」
こんなに急に言われたら流石に困る。だが・・・「でも、嫌じゃ・・・」
「へぇ、やっぱり二人はそういう関係だったんですか。」
急に会話に割り込まれた。声の方を振り向くと。
54 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:38:57.88 ID:GSj4mjFqO そこには吉田祐作がいた。
「な、なんでここに?」俺は慌てて聞いた。
「いや、巫女さんの体を触る不届きものをこらしめていたんだがな。
そんで、その巫女さんが香山だったわけでさ。俺も驚いたよ。」
「そうか。じゃあ、いつから見てたんだ?」
「香山が会長に抱きついたあたりから。」
「・・・」
「あれ?どうした?」「恥ずかしいんだと思う」会長がこたえた。
「そうなんですか。でも、今も抱きついてますよね。」
あ・・・
いろいろあって気づかなかった。俺はすぐに離れようとした。
56 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:39:18.29 ID:GSj4mjFqO 「だめだ」だが、会長が俺を抱きしめて離さなかった。「あなたは、また同じ過ちをするつもりか。」俺が前に倒れた時もこんな状況だった。そのときは手を繋いでただけだが。
「う、うぅ・・・」だから俺は会長の腕の中で黙るしかなかった。
「ところで香山の体を触ったカスはどこだ?」
「ああ、こいつです。」吉田がひょいと何かを持ち上げた。
それは金髪の人間だった。オタクではなさそうだ。どちらかと言うとヤンキーっぽい。
そして、かなりボロボロだった。
57 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:39:39.41 ID:GSj4mjFqO 「ほぅ、コイツか私の香山に手をだした、下等生物は」そう言い会長はそれを殴っていた。俺を抱き締めたまま。「ちょ、なんで会長が殴るんだよ。
それに私のってなんだよ」俺は必死に抗議した。「あなたは私のものだ。誰にもわたさない」
「・・・」俺は黙ってしまう。
その後、吉田はボロクズを引きずってどこかにいってしまった。
俺達も静かな場所に移動した。会長はまだ俺を抱き締めたままだ。
「もう、離してくれ。ここならオタクも居ないから大丈夫だ」
「嫌だ、離したくない。
58 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:40:01.62 ID:GSj4mjFqO 香山は嫌なのか?」
正直嫌ではなかった。「卑怯だ、俺の思ってることをわかるくせに。」「わからんよ」
「いや、だって前にわかるって」「確に普段はわかる。でも香山の事を考えるとな・・・よく言うだろ。恋は盲目って」
会長は俺の気持ちをわかってなかったみたいだった。
「ふん、そうなんだ。じゃあこの際言ってやる。気持悪いから離せ。」だから意地悪をしてやった。
会長はそれを聞いて俺を離した。
「すまない・・・」すごく悲しそうだった。
「なんてな、嘘だ。」
61 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00:40:57.10 ID:GSj4mjFqO 俺のほうから抱きついてやった。
どうやら、この会長には俺がいないと駄目らしい。だから俺は『しかたない』から会長といてやる。
それに会長が言うには俺は会長のものらしい。それも『しかたない』ことだ。
だから俺が会長を好きになったのも『しかたない』のだ。
最終更新:2008年09月07日 21:20