『久しぶりの巫女もの』前編

34 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:15:55.07 ID:448aujHfO
僕の名前は西東伊月(さいとういつき)
16歳の高校生。
これといった特徴は特になく
至極普通の一般男子だと思う。

「みかんたん、みかんたん、み・か・ん・たーん!」
「伊月、うるさい・・・
蜜柑がどうしたんだよ」
「なにっ!?
レンタルマギカ見なかったのか?」
「なんだよそれ。
      • もしかして、また巫女か?」
「そうだよ。みかんたんは
小学生で巫女さんをやってるんだぞ。すごいだろ!」
「・・・いや、どうせアニメだろ」
「ち、ち、チガアアアアアウ!
みかんたんは実在するんだああああ!」

僕は必死に暴れまわった。

みかんたんがいないだと!?
フザケルナ!
ぶっ殺してやる!

しかし、すぐに押さえ付けられた。



35 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:16:21.85 ID:448aujHfO
「悪かった悪かった。
そうだな、みかんたんは実在するんだよな。
だから落ち着け。」

「本当か?」
「本当だ」

それを聞いて僕は暴れるのをやめた。

うん。そうなんだ。巫女さんが好きなんだよ。
二次元だって大好物だ。

「ふぅ、落ち着いたみたいだな」

因みにさっきから話していたコイツは、僕の友達で
名前は木村大和(きむらやまと)と言う。

僕と違い、巫女さん好きではない(正直信じられない)

そして、コイツはとんでもないイケメンだったりする。

ほぼ毎日のようにコクられ。
下駄箱はラブレターで埋まる始末だ。

だが、うらやましいなんて思わないぞ。
だって相手は巫女さんじゃないからね。

「そういえば、今日も呼びだされてたよな」
「ん?ああ、アレか。いいよ、面倒だし」

36 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:17:23.53 ID:448aujHfO
こいつは、いつもこうなのだ。
コクられても無視、ラブレターは即ゴミ箱。

「いつか、刺されるぞ」

「いや、大丈夫みたいだ。
なんか親衛隊みたいなのが守ってくれてるんだ。
帰り道は後ろでこっそりと、
家の前でガードまでしてくれるんだぜ」

いや、それはストーカーだ・・・

こいつは顔はいいがアホだった。

だが、アホだが顔がいいので童貞ではない。
僕と違って。


それから間もなくして僕は女体化した。

その朝、
たいしたショックは無かった。
覚悟をしてたせいもあるだろう。
だが一番の理由は

「う、は、ああぁぁ、巫女さんがぁぁ」
僕は今、僕の部屋の鏡の前に立っている。
「うはああぁぁぁ・・・」
その場にへたりこんだ。
何故ならあまりにも、可愛らしい巫女さんが鏡の中にいるのだ。

37 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:18:34.43 ID:448aujHfO
しかも今、ぷるぷると震えて、甘い吐息を吐いている。

僕は悶えてた。

そう、僕は巫女装束を着ているのだ。
女体化しても落ち込まなかったのはこの為である。

「もう学校はいいや。
この格好で今日は過ごそう」

そう決意した、丁度その時にドアが開いた。
「おーい、伊月!学校に行くぞ!」
大和だった。

忘れていた
大和は、いつも僕を迎えに来るのだ。

「伊月、さっさと・・・
あれっ?君誰?伊月は?」

うんうん、そうだろう。
その反応が普通だろう。
「僕が伊月だ。証拠はこの巫女装束で」
「あー?うん、そうか。じゃあ学校は休みな」
「なにその、順応性」
「じゃあ俺も休むから」
「なにその、便乗」
こうして、大和は僕の部屋に居座った。
「ほら、見ろよ、巫女装束かわいいだろ」
「いや、全然わからん」

38 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:19:03.15 ID:448aujHfO
やることも無いので巫女装束のいいところを
大和に教えてやることにした。

「ほら、脇のとこに隙間があるだろ。
ここから手を入れるのが男のロマンだ」

「まったくもってわからん」

大和の態度に僕はキレた。

「ナンナンダヨオオオォォォ
オマエハアアアァァァ」

その場でジタバタと暴れる。

だが直ぐに押さえ付けられる。
「あー、ごめん。巫女さん最高だから。
伊月たん可愛すぎだから、だから落ち着け。」

そして、落ち着き大和が退く。

39 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:20:46.30 ID:448aujHfO
これが、何時ものパターンだ。

ただ今回は何時もと違った。

「・・・」
大和が俺の上から退かないのだ。
心なしか息が荒い。

「どうした?大丈夫か?」

それを聞いた大和はようやく口を開く。

「ごめん」

一言、それだけ言うと大和の顔が近付いてきた。

「ごめんってなんだよ。
ってなんで近付いて、うむぅ・・・」

大和の口が僕の口を塞いだ。

必死に引き剥がそうとしたが
大和の力が思いの外強くて不可能だった。

長い、かなりの時間キスをされていた。
大和の舌は僕の口の中で動き回っている。

必死に抵抗したせいで僕はくたくたになって、
されるがままになっていた。

40 名前:久しぶりに巫女もの前編[] 投稿日:2007/10/11(木) 23:21:43.33 ID:448aujHfO
ようやく口が離れた。

「伊月、好きだ」

ぼんやりとした頭にその声だけが響いた。


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最終更新:2008年09月07日 21:23
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