327 名前:久しぶりに巫女とかの後編[>>326クソっわかったか] 投稿日:2007/10/14(日) 00:09:03.84 ID:/5f8t6SkO
アレから数日がたった。
僕は学校に通い始めた。
やはり周りの反応は、多少違う
それでもがんばって僕を
受け入れようとしてくれる感じがわかった。それがなんだか嬉しかった。
ただ、一人だけ、
以前とかなり変わった奴がいた。
「伊月たん、今日も可愛いいね」
妙に甘ったるい口調。
それは大和だった。
アレから大和はずっとこんな感じだった。
「アレ」というのは、
数日前
僕が大和に唇を奪われ告白されたことだ。
その後大和は何事もなかったかのように帰り、
学校で会ったらこんな感じになっていた。
正直、たちの悪い冗談だと思う。
何故なら、大和は女に興味が無いのだ。
本人から聞いたわけではないが
大和の女子への対応を見ればわかる。
祖っ毛がない、
いや、むしろほとんど無視だったりする。
「巫女さんは最高だよね
328 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:09:37.42 ID:/5f8t6SkO
特にみかんたんは可愛い過ぎるよ」
だから大和にはいつも通りの対応で話しかける。
こうすれば、大和は「わからね」と、いつも返してくるのだ。
「うん、最高に可愛いい」
だが、今回は違った。
「伊月たんは最高に可愛いいよ」
しかも、話しがねじまげられている。
「いや・・・
だからさ、みかんたんに、
お兄ちゃん社長って呼ばれたいなって・・・」
なんとか話しの軌道を直そうとする。
「じゃあ、俺のことをそう呼んでいいよ。」
もうぶっとんでいた。
そんな会話を続けていると
だんだんと腹がたってきた。
「なんなんだよそれ。
悪ふざけにしたって、やりすぎだ。
僕をそんなに困らせて楽しいの?」
そう言うと大和はキョトンとした顔になった。
「悪ふざけ?なにそれ?」
完全にすっとぼけてるようだ。
329 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:10:00.07 ID:/5f8t6SkO
「う、く、この、うわああああぁぁぁ」
僕はキレてしまった。
「もう、伊月たんは、しょうがないな。
これはお仕置きの必要があるな」
それに対して大和はいたって冷静だった。
冷静に僕を取り押さえ、
冷静に顔を近くに寄せてくる。
「あう、わ、まって」
僕の怒りは一瞬でさめた。
しかしそれを気にせず
大和の顔が、唇が近付いて・・・
周りから悲鳴のような声が聞こえた。
そう、いま僕がいるのは教室のど真ん中。
そんなところで大和は僕の唇を奪ったのだ。
前回のように舌を入れられた。
330 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:10:23.56 ID:/5f8t6SkO
「む、うむぅぅぅ」
完全に口を塞がれて何も言えない。
大和はそれをいいことに、僕の体を抱き締めて体の動きを封じた。
長かった、前回よりも何倍も長い。
やっとのことで解放された。
僕はふらふらで動けなくなっていた。
「お仕置き終了。
これより俺と伊月たんとの
ラブラブタイムに入ります。」
そう言いながら、また大和が近付いてくる。
「うわ、うわぁ、くるなぁ」
僕は疲れきった体にムチを打ち必死に逃げた。
その後、大和をなんとかまいて、特別教室に隠れる。
廊下からは「伊月たーん、どこー?」と言う声が聞こえてくる。
僕は、息を殺してじっと耐えていた。
そんななか、急にドアが開いた。
馬鹿な!?
大和の声はかなり遠くでしていたはずだ。
ドアの方を見る。
そこにいたのは大和ではなかったか。
331 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:10:43.42 ID:/5f8t6SkO
「西東くん?」
女の子の声だ。
そこにいたのは、うちのクラスの女子、
飯沢茜(いいざわあかね)だった。
「あれ?飯沢さん。どうしたの?」
「あ、うん、西東くんを探してたの」
僕?
「え?どうして?」
「あ、うん、木村くんのことなんだけど・・・」
そうか、わかったぞ。
実はこの娘、「木村様を見守る会」
まぁ、簡単に言うと大和のファンクラブ。
それの会長なのだ。
おそらくは、先程の騒動を見て、
僕と大和の関係を誤解してしまったのだろう。
この見守る会というのは、かなりの武闘派集団で
大和のことが気に入らないと
つっかかっていった不良集団を
一瞬で叩きのめした等の武勇伝が数々あったりする。
つまりこれは、おどしだ。
大和から離れないとなにをされるかわからない。
「大丈夫だよ」
だが、これはチャンスだ。
332 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:11:03.19 ID:/5f8t6SkO
これを上手くつかえば大和の変な行動をやめさせれるかもしれない。
「大和とはそんな関係じゃ・・・」
「私達はあなたと木村くんとの関係を応援するわ」
は?
「え?どういうこと?」
「あなたは木村くんに選ばれたの。
その決定には誰も異存はないわ。
木村くんが選んだ娘を認めるって
取り決めでもあるしね。」
あれ?なんかおかしなことになってるぞ。
「いや、だから、僕と大和はそんな関係じゃ・・・」
333 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:13:02.46 ID:/5f8t6SkO
「あっ、もし、木村くんを傷付けるようなことになったら・・・」
飯沢さんの表情か変わった。
「絶対に許さないから」
それはまさに鬼のような形相だった。
「ひっ・・・もも、もちろんだよ。
大和を幸せにしてみせるよ」
ここは、でまかせでもこう言っておいたほうがいいだろう。
それを聞くと、飯沢さんの表情が元に戻った。
普段は綺麗な人だ。
巫女姿が似合いそうだな、なんて考えてしまう位だ。
「そう、よかったね。木村くん、今の聞いてた?」
木村?
「聞いてた。俺、凄く・・・すっごく嬉しいよ。」
いつの間にか大和がいた。
なんか感極まっている感じだ。
うわ・・・ヤバイ
「伊月たん、俺も伊月たんを幸せにするぞー!」
大和が抱きついてくる。
334 名前:久しぶりに巫女とかの後編[] 投稿日:2007/10/14(日) 00:13:48.51 ID:/5f8t6SkO
「うわっ、ちょ、離れ・・・」
押し退けようとした途中であるものに気付く。
飯沢さんが物凄い目でにらんでいたのだ。
正直恐かった。
そういえば、さっき大和を傷付ける、うんぬん言ってたな。
「離れ?伊月たん嫌なの?」
大和はそんな様子に気付いてないようだ。
僕はあわてて
「いや、大和と離れたくない。
って言おうとしたんだ。」
と返す。
すると飯沢さんの表情が緩んだ。
はぁー、これで一安心・・・
「伊月たああぁぁん!!
わかったよ!もう一生はなさないからね!」
ではないようだ。
その後、僕が解放されたのは2時間後だった。
最終更新:2008年09月07日 21:24