『男の中の女』(2)

406 名前: ◆Zsc8I5zA3U? []:2006/09/23(土) 23:04:07.98 ID:b4XJfRWw0

「さて・・今日から学校か」

「いいこと、女の子が喧嘩をしちゃいけませんよ。・・それに昨日のことはよく覚えてる?」

学校当日、あの道場のことは女性化の準備期間として学校から公認の欠席にしてもらった。どうやら、女になったら法律で 1ヶ月程度の準備期間がもらえるらしい。道場帰りにやけに気合の入った母さんからやれ女のマナーやいろいろなことを言われた。まぁ、野郎と揉めることがあってもあれがあるしな。

「しかし、女性の制服って物は着にくいな。」

「わがまま言うんじゃないよ。」

「・・んじゃ、行ってくるわ。」

俺は自宅を後に、学校へと向かっていった。女で初めての登校日・・一体どんなものかねぇ・・

418 名前: ◆Zsc8I5zA3U? []:2006/09/23(土) 23:17:24.98 ID:b4XJfRWw0

「あれが・・あの相良か・・」

「女になったって聞いたが・・すげぇ、美人じゃん。」

登校するや否や、周りの男共はこれだ。全く、気持ち悪りぃ・・男と交際?・・考えただけでゾッとするぜ。しかし・・女になっても暇なもんだ。俺は1時間目の授業には出席もせずに屋上へと向かっていた。

「・・ふぅ、なんだかな。」

はっきり言って予想とは大違いだ。予想では俺に恨みを抱いている野郎共が俺が女であることをいいことに腕力で威圧するのかと思ったのだが、実際は手を返したように蜜に群がる蜂のように俺気持ち悪い視線を送ってくる。・・全く、とんだ見当違いだぜ。

俺は青空を見上げるとどこからか揉め合っている声が聞こえてきた。

421 名前: ◆Zsc8I5zA3U? []:2006/09/23(土) 23:21:25.31 ID:b4XJfRWw0

「や、やめてくれお!!・・もうお金はないお」

「んだと!!てめぇ、ふざけてるのか!!!」

「おい、俺たちをなめるなよ!」

どうやら、カツアゲ真っ最中だ。そういや、カツアゲられている奴は・・確か隣のクラスの内藤って言ってたな。俺は見ていると奴らは内藤を袋にしていた。そういえば合気道の成果を試していなかったな。・・いっちょ奴らで試してみるか。

俺はDQNグループの元へと向かっていった。

「や、やめてくれお・・うわぁ!!」

「うるせぇ!!てめぇが金持ってこないのが悪いんだろ!!」

「こうでもしないともってこないからなwwww」

「おい、てめぇら・・全く、男らしくないことしやがって。」

颯爽と登場した俺はいつもなく輝いていた!!・・気がした。

427 名前: ◆Zsc8I5zA3U? []:2006/09/23(土) 23:30:07.13 ID:b4XJfRWw0

「ゲッ・・お前は・・」

「さ、相良か・・」

二人とも俺の正体がわかるとビビッていた。・・だが、抵抗してこないと張り合いねぇな。内藤のほうはというと・・俺の影で隠れていた。いい気なものだ。・・後で締めてもいいかな?俺はビビッてるDQNたちに向かって語気をいっそう強めた。

「全く・・カツアゲして抵抗もなしか。ふぬけなやつらだ。」

「なんだとッ!!」

「・・そういや相良って女になったて言ったな。弱っているチャンスだぜwwww」

「そうか!!お前頭いいなwww」

おうおう・・ようやくやる気になってくれたか。こうでなくちゃ張り合いがねぇからな。俺は腕を組み堂々とした姿でDQNたちを見下した。

「フーッ・・ようやくやる気になったか。そうだな・・ハンデとして俺は腕は使ってやらねぇから

さっさときな。」

「ふざけやがって!テメェ!!なめんな!!」

「俺たちがお前締めれば怖いもんなしだぜ!!!」

そういってDQNたち2人は俺に向かっていった。

投稿日:2006/09/23(土) 23:48:57.02 b4XJfRWw0

「うらッ!!」

「女になって後悔するなよ!!」

1人が正面、もう1人が左側と向かっていた。俺は自分の間合いにひきつけると正面から俺の顔を殴ろうとする奴がいたので瞬時に背後に回りこみ、横腹に思いっきり蹴りを入れてやった。

「うがッ・・本当に女の力かよ。」

「顔は女の命・・っと言ったところかな。・・さて、残るはてめぇだ!!」

「ヒィィィ・・」

情けない・・もう1人は1人締めてしまうと瞬時にビビッていた。俺はかなりムカついたのでいきなり手を使い顔面へ2発程度パンチを入れて怯んだところを膝で腹に入れてやった。

するともう1人の方はがくんと倒れてしまった。

投稿日:2006/09/23(土) 23:49:57.47 b4XJfRWw0

「て、てめぇ、きたねぇぞ・・」

「バーカ!!言われて「はい、そうですか」って実行する人間なんてそうそういねぇよ。」

「ちきしょう・・」

腹に蹴りを入れたほうが捨て台詞を吐きながらもう1人の方を抱えてその場から消えた。・・はっきり言って予想以上だ。野郎どもをこうもあっさりと倒してしまうなんて・・やはりあのジジィのところへと来たのは間違いじゃなかったようだ。俺は自分の成長振りに自画自賛すると横にいてた内藤がオドオドしながら俺のほうに振り向いてきた。

「あ、ありがとうだお・・」

「お前よ、男ならあんな奴らに負けんじゃねぇぞ。・・しかも、そんな態度だから舐められてしまうんだよ。わかるか?」

「あうあう・・」

そんなんだから舐められるんだよ。俺がその場から立ち去ろうとしたときに1人の女が全速力で屋上へとやってきた。

こうなったらもう何でもきやがれ!!

投稿日:2006/09/23(土) 23:55:23.63 b4XJfRWw0

「ちょっとブーン!!大丈夫なの!!!」

「ツ、ツン・・俺は大丈夫だお。それよりなんでここに着たんだお?」

「べ、別にあんたが心配でこんなところに来たんじゃないんだからね!!・・そ、その」

どうやら女のほうは奴らの仲間ではなさそうだ。俺はそれに安心した。それにしても、全く何やっているんだか。くだらないね。俺はその場から立ち去ろうとすると女のほうが俺に絡んできた。

「ちょっとあんた!!お金ほしさにブーンにこんなことするんて・・」

ハァ?何言ってるんだこの女は?

「ツ、ツン・・その人は・・」

「ブーンは黙ってて!!・・あんた、以前は男だったじゃないの。いつもそんなことをしてたのね。」

俺は怒りを堪えながら女のほうをキリッと睨み付けた。だけど、女のほうは怯むどころかこちらを睨み返してきやがった。おもしろい。この俺とやり合おうって気だな。それにこっちもあらぬ疑いをかけられては堪らないからな。

俺はおびえる内藤を尻目にこの女と別のバトルを繰り広げていた。・・さすがに、女相手に拳は使ったらまずいよな?

投稿日:2006/09/24(日) 00:03:43.52 IRTHd71m0

「・・そいつはほかの奴らにカツアゲされてたんだよ。そんで俺がこいつを助けたんだよ。」

「う、嘘言わないでよ!!相良って言ったらかなりの不良じゃない。・・そんなの信じろって言うほうも無理よ。」

いちいちムカつく野郎だ。・・相手が女であれば俺の拳が飛んでるね。それに俺はカツアゲするほど心はみみっちくない。

「・・フンッ、信じなきゃ信じなくてもいい。」

何を言ってるんだ俺は!!女になってから腑抜けになってしまったのか!!そうじゃないだろ。「てめぇこの野郎!!」とか「ふざけんな!!」とか言うものなのに・・

女同士の争いは難しいものだ。

「・・とにかく、俺はそいつを助けた。嘘ならそいつに聞いて見るがいい。・・じゃあな。」

俺はそういって屋上から立ち去った。・・全く、胸糞が悪い!!俺は不本意ながらあいつを助けた。チッ、俺は人からも信用されない奴に成り下がったのか。

喧嘩には勝った。だけど・・胸糞の悪い勝ちだった。

投稿日:2006/09/24(日) 00:13:55.95 IRTHd71m0

俺は1人、昼食を食べているとあの女が俺の元へとやってきた。息切れをしているようだとどうやら俺を探していたようだ。後ろを見てみると内藤がひょっこりと立っていた。

「・・なんだよ。」

「そ、その・・ごめんなさい。」

最初からあの怒号が飛び込んでくるのかと思いきや、いきなり拍子抜け・・女のほうは面と向かって俺に謝ってきた。俺はいきなりのことでびっくりした。

「あんたが立ち去った後、私ブーンから事情を聞いたのよ。・・そうしたらあんたの言っている事と同じことを話していたわ。それを聞いて私・・」

ふぅ・・ようやく理解してもらったようだ。・・まぁ、男の頃はこんなことは慣れっこだったが、謝ってもらったことはあまり慣れていなかった。まぁ、騒動を起こすほうだったからな俺は・・

「その・・ごめんなさい。私、事情も知らずにあんなこと言ってしまって・・」

「ツンの事・・許してくれるかお?」

内藤の言葉に俺は軽くうなずき、ツンと呼ばれた女を許してやることにした。

投稿日:2006/09/24(日) 00:27:59.13 IRTHd71m0

俺たちは軽く自己紹介をした後、お昼休みが終わりに差し掛かって俺は立ち去ろうとすると内藤たちが俺を呼び止めた。

「ねぇ・・あんた、いつも1人なの?」

「ああ・・」

「じゃあ、ぼくたちと一緒に帰らないかお?」

何言ってるんだこいつらは?俺と関わっただけで目を付けられるぞ・・

「あのなぁ・・お前たち、俺の事知ってるか?・・俺はこれでもかなりの奴に恨みを買われてるんだぞ。俺に関わるのはやめておけ。」

そうすればこいつらの身の為だ。俺は常に1人で過ごしてきた。勝手に子分と名乗る人物が着いてきたが、そういったコバンザメが嫌いな俺は殴り飛ばして常に一人になっていた。・・まともな友もいない。そんな生活を俺は望んで送っていた。

そう・・たった1人、それが俺の心地よさで絶対的な象徴であった。

投稿日:2006/09/24(日) 00:39:27.58 IRTHd71m0

「・・そんなの関係ないわ。あんたがどんなに恨みを買われようと、あんたはブーンを助けたわ。」

「俺・・正直自分が情けないと思っていたけど、君が救ってくれて正直うれしかったお。」

何言ってるんだこいつ等・・全く、訳わかんねぇよ!!

「そりゃ、私たちはあんたのことも知らないし、悪名しか知らないわ。・・でも、私思ったの。あんたは絶対寂しいって。」

何言ってるんだ、この俺が寂しい?・・んな訳ないだろう、この俺が・・寂しいだなんて。

         そんなわけ・・ない。

投稿日:2006/09/24(日) 00:41:29.12 IRTHd71m0

      多分・・

                俺は一人でそうしていたから・・・

寂しさも・・

              怒りも喜びも悲しみも!!!

スベテヒトリデカカエコンデイタ

だから俺は1人の道を選んでいた。いや、そう望んでいた。何も要らない!!友も友情も仲間も!!

タダナニモイラナイ、俺ハ一人ガイインダ。

俺がそんな感情の中、ない当は俺にてを差し出してきた。

投稿日:2006/09/24(日) 00:42:30.98 IRTHd71m0

「ぼくは、君に助けられて本当に感謝してるお。だから・・俺たちと一緒に

          “一緒に帰ろうお”

                               」                       

一緒にか・・この俺と・・俺はそのときに別の感情が湧き出ていた。あたりざわもない何気ない言葉・・友情なんてくだらねぇ!!ざけんな!!!・・そういつも思っていた俺にいつも一人で過ごしていた俺に・・

“一緒に帰ろう”だと・・

なぜか、断る気にもなれずに俺はつい、こう言ってしまった。

「あ、ああ・・」

俺はなぜこう言ったのか・・自分でもよくわからなかった。ただ、俺は・・こいつ等と帰りたかったのかな?ああ!!情けねぇ!!・・そう思っていても俺は訳のわからないままこいつ等の言葉に乗ってしまった。

投稿日:2006/09/26(火) 21:54:39.65 wn+JCvxG0

初めて人と下校・・俺は正直奇妙な気分になっていた。俺は授業が早めに終わったので内藤たちを律儀に待っていた。待って数分が経ち、内藤たちが女以外にもほかの奴を引き連れていた。

「遅れてごめんお。ここにいるのが僕の友人のドクオだお。仲良くしてくれお。」

ドクオと呼ばれた人物は俺の姿を見ると少しびくついていた。・・なんだかムカつくな。

「あ、あんたがあの・・相良か。へー・・女体化したって聞いたがなかなかの美人だな。」

「・・まあな。女の中の女でも目指してみるか?」

まぁ、最初はどんな風になるかと思ったけど話すにつれてドクオのほうも最初のおどおどした雰囲気も抜け、道が進むにつれて結構話し込んでいた。

投稿日:2006/09/26(火) 21:55:23.00 wn+JCvxG0

「ブーンを助けてくれてありがとうな。こいつ気が弱そうだけど結構優しいやつなんだ。まぁ、こいつは優しさゆえに争い後とは嫌いな性質だな。」

「そういわれると照れるお。」

「あのな・・」

まぁ、結構気が合ってるじゃねぇか。それにこいつらといるとなんとなく楽しい・・かもしれない。俺たちはポツリポツリと話しているとツンが俺に話しかけてくれた。

「そういえば、あんた女の子についてはどれぐらいの知識があるの?」

「あ、ああ・・こないだから母さんに言われたな。・・まぁ、生理面については把握している。」

「てことはあんたは女の子の服については全く無頓着なわけね。」

服だと・・それなら男の時のを代用できるんじゃないのか?まぁ、母さんに女のトイレやら生理やら、挙句の果てには男とのセックスについてありとあらゆる事を聞かされたな。ファッションについてはそういやなんかぶつくさと言ってたな。

「でも、服なんて男の頃のもので十ぶ・・」

「甘いわあんた!!・・そうだ、今週あたしたちと街に行きましょう。そこで私があんたの服をばっちりコーディネートしてあげるわ。ついでに身の回りのものも買っといたほうがいいわね。」

おいおい・・なんでそこまで話が飛躍するんだ。俺が少し困惑しているとドクオたちが話しに乗ってきた。

投稿日:2006/09/26(火) 21:56:27.34 wn+JCvxG0

「そういえば俺も買い物があったな。ブーンはどうだ?」

「俺もたまには買い物したいお。」

え・・こいつらも行くって事は、傍目から見たらダブルデートじゃねーか!!!そんなの俺は嫌だぞ!!男となんて・・考えただけでも反吐が出そうだ。だが、こいつら3人を止める気力など今の俺にはなかった。そして、話はどんどん進み結局今週の休みに街へ買い物へ出かけることが決定した。

「楽しみだおwwww」

(女の子2人とショッピング・・いいじゃねーかwwww)

「じゃ、今週の休みね。」

3人は別れ際にそれぞれのセリフを言いながら帰宅していった。

投稿日:2006/09/26(火) 22:04:24.18 wn+JCvxG0

結局、休みの日が来ちまった。俺は渋々支度を済ませると肝心の問題が残っていた。

「そういえば・・金がねぇな。どうすっかな・・」

俺は結局、相変わらず寒い財布と睨めっこしながら予算をどうしようか考えていた。男のときは土木のバイトでまぁまぁ稼いでいたのだが、女になったとたんすぐにクビになり無一文生活へと転落した。仕方なしに俺は母さんから事情を話し金の工面をしてもらおうと思ったのだが、事情を聞いた母さんはすぐに横にいた親父の財布を取り上げて財布の札束を全部俺によこしてくれた。俺は驚きつつも親父を哀れに思った。

「母さん・・これは?」

「何言ってるの!!服を買うんならちゃんと私に言いなさい!!・・母さんうれしいわついにあんたも女の子を自覚したのね。」

このまま話を聞いてしまうと確実に遅れてしまうので俺はそそくさと家を後にした。

しかし、俺が女のなってからやけに母さんが優しいのは気のせいだろうか?

考えても仕方ないので俺は待ち合わせの場所へと向かった。

投稿日:2006/09/26(火) 22:14:37.21 wn+JCvxG0

俺は待ち合わせの場所へと向かうとそこにはツンが待ってくれていた。

「あれ・・あいつらは?」

「ブーンたちならまだ着てないわ。それよりもあんた・・こんだけかわいいのにほんとに無頓着なのね。」

「仕方ないだろ。前まで男だったんだからな。」

ま、金もかなり貰ったし予算については心配なしだな。俺たちはそのまま内藤たちを待つことにした。

遅い、もう10分も待っている。ツンの横顔をチラッと見たが、多分怒り心頭だ。このままだと置いてくぞ。俺たちは内藤たちを待ち続けると2人の男組みがこちらに現れた。

「へ~い、お姉ちゃんたち。俺たちと遊ばない?」

「いいところ連れてってあげるよ~?」

うぜぇ!!男はみんなこうだったか?いや、俺は断じて違う!!これははっきり言う。

俺は殺人と正当防衛の境界線を考えながらこの状況をどうやり過ごすか考えていた。

投稿日:2006/09/26(火) 22:22:23.05 wn+JCvxG0

「ナンパなら お 断 り 待っている人がいるから、とっとと別のを探してきなさい。」

俺が境界線を考えている中、ツンがあっさりと男共を切り返してきやがった。・・流石に俺に盾突いただけであってあっさりしているのかもしれん。しかし、ナンパ野郎たちも負けてはおらず俺たちに誘い文句を言ってきた。

「おいおい、姉ちゃん。そんなのほっといて俺たちと楽すぃ所へ行こうぜww」

「だが断るなんていったらお兄ちゃんたち怒っちゃうよ~www」

うぬぬ・・野郎のほうも男だけあって流石に粘るな。獲物に狙いを定めるその眼が懐かしいぜ・・

「何度も言うけど連れがいるからお断り。さっさと消えてちょうだい。」

おいおい、そんなこと言ったら・・

「じゃあ、隣のかわいこちゃんと一緒に無理矢理でも連れて行っちゃうよ~」

「儲け儲け♪」

やっちゃいますか。この野郎どもには言い聞かせないとわからないからな。

投稿日:2006/09/26(火) 22:31:26.18 wn+JCvxG0

「嫌よ!!離してちょうだい!」

「抵抗する姿がまたいいねwww」

チッ、手が早い野郎どもだ・・ん?俺の右手にも既に掴んでいやがる。全く・・こうなったら拳で言い聞かせるしかないか。

「そっちもかわいこちゃんも僕と一緒に・・グゲッ!!」

俺は言葉よりも握られた右手を払いのけ左の拳を握りながら男の腹にめがけて一発入れてやった。案の定、男は殴られた腹を抱えてその場に蹲った。さて、次はツンのほうだ。

「て、てめぇ・・女だからってなめるんじゃねぇぞ!!」

「うるせぇ!!!てめぇこそ女をなめるんじゃねぇぞ!!」

ハッ・・俺何言ってるんだ言葉が違うだろ!!女じゃなくて元男を言うつもりだったのに・・とりあえず俺は男の手からツンの腕を払いのけ、男の手首を思いっきり握ってやった。

「イデデデデ・・・女なのになんて力だ。」

「そいつと一緒にどっかいかないと離さんぞ。」

「わかったわかった・・だから離してくれ、イデデデデ・・」

俺は手首をひょいと離すと腹を殴った奴を抱えて2人の野郎は消え去った。ま、正当防衛だよな?

投稿日:2006/09/26(火) 22:39:26.43 wn+JCvxG0

「ふぅ・・」

俺はとりあえず元の場所へと腰掛けるとツンのほうが俺に礼を言ってきた。

「ありがとう。・・大丈夫なの?」

「ああ、あれでも一応手加減したつもりだ。ほら、俺野郎共に恨み買われているだろ?女の体じゃ力がねぇから合気道をやってるんだ。」

「へぇ~・・すごいわね。」

ナンパ野郎共を撃退してから更に数分後・・ようやく内藤たちが到着した。

「2人とも遅いわよ!!・・こっちはさっきナンパにあったんだから。」

「ご、ごめんお。それにしても大丈夫かお?」

「うん、相良が軽く倒してくれていた。」

「相良が・・すげぇな。」

全員集合ということでまずは待たされてしまったため一向は喫茶店でひとまず休憩することになった。

投稿日:2006/09/26(火) 22:47:22.47 wn+JCvxG0

俺たちは喫茶店で涼みながら渇いた喉を潤していた。

「それにしても合気道やっているのかよ。」

「ああ、一応フォローにはなると思ってな。」

「あたしも驚いちゃったわよ。だって、大の男を簡単にのしてしまったもの。」

まぁ、免許皆伝ものだしな。・・しかし、ナンパ野郎はああ見えて根が深いから用心せねばなるまいな。

「そういえばどこへ行くのかは決まったのかお?」

「ええ、まずはこのショッピングモールへ行って相良の服を買いに行くわ。こいつ無頓着だからあたしが選ぶわ。」

「おいおい、選ぶのは勝手だが大丈夫か?」

それが心配だ。しかし、内藤が笑顔でこう言った。

「ツンはセンスがいいから大丈夫だお。お、ツンが照れてるおwwww」

「べ、別にうれしいわけじゃないからね!!」

なんだこいつらは、それに何じゃれあいこをしているのだか?しかし、不思議と俺の中にはドス黒い感情が芽生えていた。

男のときはなかったのに誰か教えてくれーッ!!

投稿日:2006/09/26(火) 22:55:02.57 wn+JCvxG0

俺の行く場所が大方決定すると突然ドクオがにやついた顔でしゃべり始めた。

「なぁ、相良のもんが変えたらちょっと行ってみたいところがあるのだが・・」

「どこかお?」

「え、何々?どこへ行くの?」

「下らん場所だったら即刻帰るぞ。」

何だ・・こいつは俺たちをどこへ行かせようとしているんだ?みんなの期待を一新に集めながらドクオは更に笑みを浮かべてこう言った。

「ま、行ってからのお楽しみだ。」

気味の悪い顔をしながらドクオは秘密を突き通した。そして、遅れた内藤とドクオに飲み物代を奢らせると俺の服と身の回りのものを買うために一向はショッピングモールへと向かった。

それにしてもあのドクオの笑みはなんだったんだ?全く思い出す度に気味が悪いぜ。

投稿日:2006/09/27(水) 23:41:43.03 x0Dm9H1V0

俺たちはショッピングモールに到着すると俺は適当に服に手をとった。

(こんなの着るのかよ・・)

服はいかにも女の人が着そうなものばかりであった。こんなのを俺は一生着なきゃいけないのか・・俺はとりあえず動きやすい服を選ぶと早速ツンに駄目だしをされた。

「ちょっと待った!!それじゃ駄目よ。もっとこんなのを着なさいよ。」

といいながらツンが俺に差し出したのはいかにも女の子らしい服であった。

「え・・これじゃ駄目なのか?」

「当たり前よ。あんた本当にセンス0ね。ほら、早速試着しましょう。手伝ってあげるから。」

「おいおい、ちょっと待て・・」

俺の健闘も空しくツンに押される形となり、俺たちは試着室への中へと入り込んだ。

投稿日:2006/09/27(水) 23:55:50.22 x0Dm9H1V0

数分後、俺はツンに選ばされた服を試着して着終えるとカーテンが開いた。

「・・凝視すんな」

「どお、私のセンスは?」

「す、すごいおwww」

「ああ・・あの相良だと思うと余計すごいぜ・・」

チッ・・やたらと男ほうのの視線が多いな。それにしてもこの服は少し動きづらいな。まぁ、下のスカートをジーンズ系に変えてもらえば俺としてはうれしいのだがな・・次はジーンズ系をに合うのを選んでもらうか。

「なぁ、ツン・・次はジーンズ系に合うのにしてくれ。この服だと少し動きづらい・・」

「そうね・・じゃあ、選んであげる。」

こうして俺の女体化は思うように進んでいた。

それにしても心なしかツンが楽しそうに俺の服を選んでいるのは気のせいだろうか?

しかし・・嫌な気分ではないな。これが楽しい・・か?

投稿日:2006/09/28(木) 00:23:01.88 r3g1imiD0

あれから俺たちは試着室を占領しながらいろいろな服を着た。意外にも俺の選んだ服もツンが見事にファッション性と俺の事情を考慮してうまく選んでくれた。そこでついでに財布やらバッグやら買わされて母さんが親父から取った金はあっという間に底をついた。

「ん~、よく買ったわ。前々からほしいものもあったし・・」

「それにしてもたくさん買ってたお・・」

「ま、当分は服には困らんな。その点では感謝してるぜ。」

店を出た俺たちは荷物を抱えながら行く先もなく歩いていた。

投稿日:2006/09/28(木) 00:25:35.50 r3g1imiD0

「さて、帰るか。」

「そうね。」

「もうそんな時間かお。」

俺たちが帰りに支度を始めると突然ドクオが俺たちを引き止めた。

「ちょっと待ってくれ。俺言ったじゃねーか。買い物終わったら行くところあるって」

「え・・そんなこといってたっけ?」

ツンの一言で俺は喫茶店での一言を思い出した。そういや、こいつ買い物終わったらどこかいきたいって言っていたな。すっかり忘れてたぜ。しかも、俺たちをどこに連れて行く気だ・・

「おい、ドクオ、くだらねーところじゃねーよな!!」

「フフフ・・この私にまかっせなさーい。とっておきの場所に連れててやるぜ。」

大丈夫かこいつ・・とにかく俺たちはそのドクオのいうとっておきの場所へと向かうことにした。くだらないところだったらとりあえずこいつを殴る!!・・手加減は一応してやるか。

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最終更新:2008年09月10日 00:55
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