投稿日:2006/09/29(金) 16:49:56.17 pa3b0YtW0
「ここは・・」
「良くぞ聞いてくれた!!ここは我らの聖地であるコスプレショッ・・ブゲッ!!」
OK、よ~くわかった。予定どうりドクオは俺たちをくだらないところへと連れてきやがった。俺は言ったよな?くだらないところを連れて行ったら殴るって・・
余りにもくだらなかったので言葉よりも早く手が出てしまった。
「ドクオ、てめぇ!!俺たちをこんなところに連れてきてどうするんだ!!」
「ま、まぁ・・いいじゃねぇか、コスプレはいいもんd・・」
「ざけんな!!誰がこんな格好に・・」
「ふ、2人とも落ち着くお」
俺たちが言い争いをしている中、試着室のカーテンが開かれた。俺たちは思わず試着室をみてみるとツンが服を着ていた。
「どう?案外、なかなかいいもんよ?」
投稿日:2006/09/29(金) 16:57:04.44 pa3b0YtW0
「おお・・」
「ツンかわいいおwwww」
周りの絶世の中、ツンは「そぅ?」といいながら服を見回していた。まぁ、なんというか?と、とにかく俺はそんなもの絶対に・・
「あんたも着てみなさいよ?・・ちょっとブーンは見すぎよ!!べ、別にあんたのためになんかしてないんじゃないからね!!気分よ!き・ぶ・ん」
「ツン・・痛いお・・・」
「そうだぜ、着てみたほうがいいと俺も思うぞ」
周りに勧められてか俺も着てみることにした。どうも俺は周りに勧めに弱いらしい・・女になってから特にそうだ。俺ってこうだったのか・・
ツンに手伝ってもらう中、ついにカーテンが開かれた。
投稿日:2006/09/29(金) 17:09:39.88 pa3b0YtW0
「オオ!!なかなか・・」
「に、似合っているお・・」
「・・あんまこっち見んな。恥ずかしい・・」
試着室を出てみるとあまりもの歓声で少し驚いた。特に倒れているドクオはともかくとして、ほかの周りの奴らまで俺を観始めた。・・ッタク!!俺はてめぇらの見せ物じゃねぇんだよ!!気持ち悪ィ目で見やがって!!こいつらいなかったらぶっ飛ばしているところだった。
まぁ、俺が女体化したときは余りにの美しさに卒倒しかけたが・・
「じゃあ、次これな。」
「お、おい!まだ俺は着るとは・・」
「ツン、今度はこれを頼むお。」
「・・まぁ、いいわ。じゃ、行くわよ。」
お、おい俺に選択権はなしかよ・・どうも女になってからは周りに流されるようになったなこりゃ・・俺は頭を抱えて諦めるとツンと一緒に試着室で着替えるのだった・・
投稿日:2006/09/29(金) 17:14:49.81 pa3b0YtW0
「じゃあ、私たちはここで帰るわ。あんた超美人なんだから夜道は極力気をつけなさいよ。」
「また、一緒に行こうお。」
「相良の・・相良のコスプレは良かったなぁ・・」
そういいながら内藤たちは帰りの電車へと乗っていった。俺も買った荷物を抱えると電車に乗った。
「そういえばもう夜か・・帰らなきゃな。」
空には黒が増し、月を囲うように星星が光り始めていた。
投稿日:2006/09/29(金) 17:30:34.81 pa3b0YtW0
(尾けられてるか・・)
駅を降りて俺はそのまま真っ先に自宅に帰ろうと思ったのだが、どうも駅を降りたときから誰かに尾けられているようだ。俺はそのまま近くのコインロッカーで荷物を収めるとわざわざ回り道をしてからあちらの誘いに乗っていた。
(どうも・・1人ではないらしいな。十人ぐらいは後ろにいるな。)
俺はしばらくして誰も使われていない工場跡地を見つけた。ここなら人気もないし思う存分暴れることも可能だ。俺は悪独特の殺気を徐々に放ちながら工場跡地への中へと入っていった。
投稿日:2006/09/29(金) 17:38:11.19 pa3b0YtW0
「出て来いよ・・どうせ1人じゃないだろう?」
「さすが、血に飢えた狂犬・・仰せのとおりだ。女になったと聞いていたが・・どうも中身は変わっていないようだな。」
そういうと奴らは案の定、俺の周りを十人ほどの囲っていた。どうも声からすると俺によほどの恨みがあるらしい・・まぁ、そんなことはいちいち覚えちゃいないがな・・
(ヘッ・・ご丁寧に全員角材かなんかを持っていやがるな。十人か・・ちょっときついな。ま、大丈夫かな?)
「さて・・野郎共!!相手はあの相良だ油断するんじゃねぇぞ!!!」
リーダー格の男がそういって俺に向かっていった。
投稿日:2006/09/29(金) 17:48:12.06 pa3b0YtW0
「うぉりゃ!!」
リーダー格の男が飛び込むのと同時にほかの奴らも角材を振り回して向かってきやがった。しかし、俺は全員の動きを瞬時に見た後、野郎共の懐に肘を入れて確実に攻撃を加えて気絶をさせた。もちろん角材のよるダメージは0であった。
俺はほとんどの奴を気絶させると、残るはあのリーダー格の奴だった。
「おい、女1人に寄ってたかってここまでやるか普通?まぁ、全員俺に返り討ちにされちゃお終いだけど・・」
「甘いよ、相良ちゃん~?ほら後ろを見てごらん。」
俺は後ろを見てみるとほかのゴロツキがうようよいた。数を見てみると20人程度か・・顔をちらりと見ると俺が前にぶちのめした野郎共もいやがった。
「こいつらがやられるのは最初からわかっていたからね。念には念を入れてね・・女になった記念だよ。受け取ってね。」
「ヘッ、要は復讐だろ。御託並べないでかかってきな。」
「チッ・・野郎共、女だからって油断するんじゃねぇぞ!!わかったな!!」
ヘヘヘ・・大丈夫かな?俺は構えて後ろのほうを料理することにした。
投稿日:2006/09/29(金) 18:03:24.15 pa3b0YtW0
“ハァハァ・・テメェなかなかやるな。”
“ハァハァ・・まだまだだ。”
突然思い出された記憶・・それは“あいつ”との勝負の時であった。過去の男時代、血に飢えた狂犬と呼ばれタイマンでは負けなしのこの俺が
唯一勝てなかった相手・・
それは
「おらッ!ボーっとすんなよ相良ちゃん!!」
「何ッ!!」
ハッ・・しまった。今は昔に耽っている暇なかった。俺は男の角材を顔に向けられ思わず左腕で受け止めた。受け止めた左腕には男のときでは考えられないような激痛が走りもはや力を入れても無駄だった。
投稿日:2006/09/29(金) 18:06:51.98 pa3b0YtW0
「―――ッ!!・・この野郎!!」
「これで1本は完全に使えなくなったね。・・さぁ、覚悟しな!!」
弱ったな・・あれから残る十人はうまく撃退してもまた次から次にへと人が増えてきやがる。それにまだ、あと十人以上はいやがるぜ。残る俺は右腕1本・・これはつらいな。確実にやべぇ・・合気道でカバーしてもやはり野郎の力には敵わんものなのかねぇ・・ちょっとやんちゃしすぎたかな・・できれば、あんときの決着もつけたかったしな。
腕をやられ大人数に囲まれた中、俺は立つ気力さえ無くなり目を瞑った・・
投稿日:2006/09/29(金) 18:10:37.61 pa3b0YtW0
あれ・・奴らはどうしたんだ?俺は恐る恐る目を開けるとそこには“あいつ”が立っていた。
「お、お前は・・」
「どうした?狂犬よぉ・・女になってから弱くなったんじゃないか?」
そのツラ・・忘れるもんか。かって俺が唯一タイマンで倒せなかった男・・その名は!!
“俺は殺戮の天使・・中野翔だ!!”
殺戮の天使は目を瞑っている間、俺を殴ろうとしていた男を吹っ飛ばしていた。
投稿日:2006/09/29(金) 18:20:27.19 pa3b0YtW0
「な、中野・・どうしてここに?」
「ああ、お前が女になったって聞いてな。帰っているお前を見つけた後、後をつけて様子を見てみるとこうなっていたわけだ。」
ずっと見てた・・ってことはこいつは最初からこうなることを知っていたんだな。・・全く、相変わらずムカツク野郎だぜ!!
「まぁ、そう怒るな。んでな、この影に30人近くいたからぶっ飛ばしてきてやったわけさ。ちょっとは感謝しろよ」
何だと・・あいつらまだいやがったのか!!ま、そこは一応、感謝しておくか。中野が30人近く倒したと聞いてリーダー格が驚いた口調で言った。。
「な、何だと・・てめぇか!!あそこにいた奴らを倒したのは!!さっきからどうりで連絡が取れんわけだぜ・・」
「ああ、今頃全員、いい夢を見ているはずだぜ。」
「へ、へへへ・・そうかい、相良をぶちのめしたらてめぇもやろうと思ってたんだよ!!手間が省けてちょうどいい、全員行くぜ!!」
おお・・怖ッ!さすがに隠し玉をやられて怒ったようだな。さて、この大人数は中野に任せて俺はあのトンキチを倒しに行くとしますか。俺は大人数を中野に任すと片腕を抑えながらあのトンキチを倒しに向かった。
投稿日:2006/09/29(金) 18:34:52.46 pa3b0YtW0
「ヘヘ・・あの相良といっても女でしかも使えるのは片腕のみ・・もらった!!」
「ざけんな!!俺がてめぇ見たいなトンキチに負けるかよ!!」
俺は瞬時に角材を持っていたトンキチの懐に回り込みトンキチの左腕を押さえながら右腕で投げ飛ばした。
「うぉぉりゃ!!」
「なッ!!」
俗にいう火事場のクソ力というものか・・偶然にもトンキチのほうはきれいに吹っ飛び、俺はトンキチの顔面に思いっきり蹴りを入れてやった。
「このタコが!!二度と俺に盾つくんじゃねぇぞ!!」
俺はトンキチをやっつけると中野のほうを振り向いた。中野のほうもすでに全員を倒しておりあちらあちらに屍の山を築いていた。俺はようやく達成感と疲労感が同時に滲み出てきた。
投稿日:2006/09/29(金) 18:43:13.30 pa3b0YtW0
喧嘩が終わった俺たちは荷物を取り出すと、とある川原へと場所を変えた。俺はすべての事情を中野に話すことにした。
「それにしても合気道か不良のお前が武に走るとはな・・」
「るせえな!!・・それよりてめぇは女にならなかったようだな。」
「喧嘩ばかりの童貞クンとは違うんでな。」
相変わらずムカツク野郎だ・・そういえばこいつは俺と互角ながら俺とは根本的にどこか違っていた。孤独一本との俺とは違い、こいつの周りにはいつも人がいた。
それにこいつなら女にモテそうだし童貞じゃないのも道理か。
「・・助けてもらったのは感謝する。だけど・・なんで俺なんか助けたんだ?」
そういえば・・なんでこいつは俺を助けたんだ?普通ならあちらのほうに着きそうだと思ったのに・・それにこいつとはタイマンで決着をつけていない。しかも俺は怪我をしていた。
せっかく、俺を倒すチャンスだったろうに・・なぜだ?
投稿日:2006/09/29(金) 18:43:45.05 pa3b0YtW0
「べ、別に・・気分だよ。気分。・・それに奴らのやり方は気に食わなかったからな。」
「ふぅん・・まさか殺戮の天子様に助けられるとはね。」
「・・悪かったな。」
俺はクスリと笑いながらたくさんの荷物を抱え家へと向かおうとした。
「じゃあな・・本当に今日はありがとな。」
「あ、ああ・・」
俺は飛びっきりの笑顔で中野と別れた・・ってちょっと待て!!なんで俺はあいつに笑ったんだ。そんな気全然ないのに・・それに、わずかながら胸が熱い。心臓の音も徐々に高まってきているな・・全く何なんだよ!!
俺は高まる自分の感情を必死で抑えながら自宅へと向かった。・・なんだこの気持ちは?知ってたら誰か教えてくれ?
最終更新:2008年09月10日 00:56