安価『ロストバージン』

160 :やんき~?の人 ◆k6xAlD3ocI :2008/03/17(月) 20:43:21.09 ID:+iZH3Ys50
安価:ロストバージン

女体化してから5年、私は男だったころから随分と変わってしまった。
最初は興味本位で弄繰り回した体も今では体を洗う以外には週に1度触れるか触れないか。
化粧も随分と上達したし、歩き方もぐっと女性らしくなった。
食べ物の好みも変わり、髪を伸ばし、スカートをはく。
そんなことが当たり前になっていた。
もう、自分のことを私と呼ぶのになんら抵抗はない。
そして今夜私は…

「何、考えてるんだ?」
「ううん、なんでもないの。 ただ、やっぱり痛いのかな、って。」
「そりゃ痛いんじゃないか? 俺にはわからないだろうけど…」

一生男を愛することなど無いだろうと思っていたが、ついに私には彼氏が出来た。
そして今夜、私たちは結ばれることになった。
正直言って怖い。
他人に体を触らせるのはこれが初めてだし、第一破瓜の痛みなんて想像すら出来ない。

「まあ、出来るだけ優しくするよ。」
「…一応だけ、期待しておくね?」
「期待してくれ…」
「…ん…」

そっと唇が重ねられた。
互いの唇を重ねるだけの単調なキス。
それだけのことでこの胸は高まってしまう。
触れる指、這う舌、吹きかけられる吐息。
その全てが、私を未知なる快楽へと導いてくれた。
そしていよいよ、私が彼を受け入れる瞬間が来た。


161 :やんき~?の人 ◆k6xAlD3ocI :2008/03/17(月) 20:44:13.58 ID:+iZH3Ys50
「じゃあ、いくぞ。」
「…う、うん…」

秘裂に熱いものが押し当てられる。
それが私の肉を掻き分けて徐々に進んでくる。
その痛みといったら、まるで焼けた槍で体を貫かれているようで。
泣くどころか声すら出せなかった。

「…ッ……ハ……!?」
「もう少し…だからな…」


彼はそう言ってから私にキスをして、ぎゅっと抱きしめてくれた。
痛みは変わっていないはずなのに、何故か心は安堵することができた。
瞬間、何かが切れるような感覚と共に、彼の物が私のお腹の中の一番奥に当たる感じがした。
私はやっと女になれたのだ。
愛しい人の手によって、やっと、やっと…
そう思うと嬉しくて、痛くて、やっと涙が出てきた。
彼は私の涙をキスでぬぐった後、約束どおり優しく私を愛してくれた。
……夜が明けるまでも。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上になります。
何故か今回だけ作風を少し変えてみました。
意図は別に無いですけど。


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最終更新:2008年09月10日 01:58
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