『蒼い炎』(7)

594 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:12:25.85 ID:KPAS1trP0

春の到来・・それは大半の人間にとっては新しい日々の始まりを意味するであろう。しかし大学4年へと無事進級した 俺にはそれ以上に卒論という1年がかりで完成させなければならないし、就職活動もしなければならないのだから その苦労は容易ではないだろう。でもこのときに備えて卒論のことはあらかた準備はしておいたし後は1年間かけて じっくりと論文や研究をし続ければいいだろう。バイトをやめる折り合いをつけなければいけないだろうが、まだ当分は 大丈夫だろう。

「・・今日も頑張るのね」

「こんな時期に安穏とうどんを食っているお前のほうが不思議だね」

「人間たまには息抜きは必要だわ」

いかにも卒論を投げ出しそうな奴が発する負け惜しみの言う台詞と感じられるが、理嗚には言葉とは裏腹にどこか 余裕を感じてしまうものでもうすでに卒論のほうは順調に進んでいると暗に俺に示しているようでどこか気に食わない ものである。だけども俺はそれを顔に出さずにじっと卒論に提出する書類を書きながら理嗚の存在を忘れようとする、 そうすることが一番なのだ・・

595 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:12:52.44 ID:KPAS1trP0

「卒論を早く終わらせたい気持ちはわかるけど何だか空しい行動ね」

「こういった地道な努力が実を結ぶんだよ。ま、お前には到底わかるまい」

「・・意外ね、あなたってこういった地味なやり方嫌っていると思ってたわ」

「俺は無駄なことは嫌いだが努力だけは別だ。自分の糧になるとわかっているなら努力は惜しまん」

「でも努力っていつ報われるかはわからないわ」

高がかけうどんを優雅に食べながら理嗚は余裕たっぷりの笑みで俺を嘲笑うかのような視線でじっと俺の行動を 観察していた。ま、俺のように暇さえあれば目の前のことに向かう俺に対して理嗚は卒論など全く眼中になく、 ありそうなのは自分のその後をじっと予想しているのだろう。将来のビジョンに酔いしれているこいつは目先のこと よりも将来のことばかり・・目先のことを疎かにしてしまえば沈んでしまうのは当然であり、頭で考え込んでいる 理想に到底近づけることなど出来やしないだろう。 気にも留めずにかけうどんを食べながら今日の分の卒論の仕上げと提出する論文を作成するのだが、ふと俺は 自分の将来というものに興味を抱き始めていた。大学を出て会社に就職するとして俺は仕事に明け暮れた生活を 送るようになるだろう、大学の頃との違いは勉強が仕事に変わっただけで生活に余り変化はない。多分親からは 結婚を押し付けられそうな感じもしてくるのだが俺は今後は結婚する気などないし、こんな性格のままだと出会い とかも皆無であろう。

俺はすでに将来のことが見えつつあるのでわざと見ないだけだ。

596 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:15:44.49 ID:KPAS1trP0

「女体化って考えてみればおもしろい現象よね。15、16で童貞だったら男性から女体化するなんて面白いと 思わない?」

「・・別に面白くもなんともない。これ以上、女性の比率が増えれば人間の種が危ぶまれるんだぞ」

「そうね、あと100年近く女体化が続いたら人類滅亡の危機だわ・・」

さらっとすごい事を言っているような気もするがあえて気にしないことにする。確かにこのまま世界規模で女体化が 進めば人類の種は保てなくなりやがてはこいつの言うように人類滅亡という最悪のケースが予想されるであろう、 しかし皮肉にも女体化で自殺している奴が僅かながらもそれを食い止めているのだから笑えてしまうのも事実なの だが・・

597 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:16:21.35 ID:KPAS1trP0

「女体化の弊害など語るだけ無駄だ」

「・・わからないわよ。でもこの病気ってなくなってからのほうが恐ろしいわよね、今まで女体化があったことでそれが 事実として保たれてきたのに女体化がなくなった今、後の世代たちは女体化のことをまったく知らない・・考えた だけでも恐ろしいものよ」

理嗚の語る女体化による真の弊害・・女体化そのものが原因不明の難病なのにそれがなくなるなんて夢物語に 過ぎないだろう。それにしてもこの女が女体化について語るなんて少し奇妙なもので前に俺が人間学の論議のために 女体化について調べておいた時を少しだけ思い出してしまう。

「そこまで女体化に興味あるならアメリカにある女体化を撲滅とした国連の研究所でも入るのか」

「まさか・・ただの戯れよ」

「これ以上お前と戯れても面白くない」

「フフ・・でも本心はどうかしらね?」

妖艶に微笑む理嗚を見ながら俺は今まで闇で包まれていた葉山 理嗚という女の本質を掴みかけていたような気が するのであった。

598 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:18:24.93 ID:KPAS1trP0

今までの生活とは違い、卒論を挟みながらの生活は俺にとっても例外ではなく今までの生活とのギャップに 戸惑ってしまうのだが、それでも何とか地道に卒論にノルマを課しながらうまくこなそうとしている。卒論と言うのは 量は膨大なのだがそれを忘れるとかえって面白く感じてしまい、気がつけば自分の課したノルマよりもより多くの量を こなしてしまうものだから不思議なものだ。まぁ、尤も・・そんな感覚を持っているのは俺だけなのかもしれないな。

「・・よし、今日はここで終わるか」

勉強に一息入れると俺は見事に殺風景な自分の部屋を見回してみる。何か趣味の1つでも見つければいいのだが、 そこまで時間を割く必要もないし既に勉強やバイトで楽しさを感じているのだからそこまでする必要はないのだろうと 思うのだが、人から見れば少し変なやつだと思われても仕方ないのかもしれない。暇つぶしにテレビをつけるのだが 時刻はちょうど昼がすぎて3時頃・・こんな時間に面白い番組など余りなく、ついつい目を留めてみてしまうのは そこらの旅番組の類だろう・・ ああいった旅番組はテレビをつけてしまうと不思議と見てしまうのだから気ままなものだ。そういえば金はまだ少し ばかり余裕もあるし、卒論が終わったら気ままに1人旅をするのも悪くはない・・最近は心なしかあの女としゃべる 回数が自然と多くなってきているので1人で行動するのもいいものだろう。

(このまま行くと多分卒業は確実だろうから・・バイトもそろそろ潮時か)

思えばあのコンビニも俺が大学を卒業してから始めたのもで気がつけばもう4年近くも続いていると言うことになる。 結構都心に近いと言うこともあってか時給もかなり良く、必要最低限しか生活しなくても十分すぎるほど貯金が できてしまうのだから俺にとってはまさに好都合だ。貯金通帳を見ても学生ではありえないほどの金額が記載されて いたし、俺の貯金術もたいしたものだろう・・人間関係は笑えるほど下らないものであったが、まぁそれもいい思い出だろう。

さて、テレビにも飽きてくるものでバイトも休みだしどうやって暇をつぶそうかと考え込んでいたとき、俺の部屋に 一件の電話が鳴り響く・・出るのもめんどくさいのだが一応出ておくことにするのだが電話に出ると相手は意外にも 母親だった。

600 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:19:29.69 ID:KPAS1trP0

「・・もしもし」

“ああ、突然電話かけてごめんね。 実は父さんがあんたに会いたいって、ほらあなたお盆にも帰ってこなかったでしょ?”

「ああ・・」

高校を卒業して大学に進学した後、一人暮らしをはじめた俺は数えるほどしか家に帰っていない。 しかもすべてが親による呼び出しだから少し気が退ける思いがする・・実家に帰らなかったのはたくさん理由が あるのだが主な理由はようやくあの両親から解放された充実感と実家に帰るのがめんどくさかったからだ。

“暇なときでもいいから家に帰っておいで”

「・・わかった。今から来るよ」

“じゃ、待ってるね”

電話を切ると俺は軽く荷物をまとめて実家に帰る準備を始める。ああまで親に言われると仕方なしに実家に帰らなけ ればならないだろう、幸いここから俺の実家まではそう距離はないしレンタカーを借りれば何とかいけれるぐらいだ。 それにしても実家に帰るなんてめんどくさいしそこまで両親に会いたいとも思わない、それにようやく1人になれたの だから人と暮らしていたあの鬱々しさから切り抜けれたのは大変うれしいものだ。 もしかしたらまた帰って来いとか言われたらどのように断ればいいのか迷ってしまうがとりあえずは顔を見せる程度で いいだろう。

軽く荷物をまとめた俺はレンタカーを借りるため車屋へと向かうことにした。

602 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:21:25.03 ID:KPAS1trP0

車を動かす中で俺は昔ながらの風景を楽しむこともなく車を走らせながら実家へと向かっていく。 レンタカーと言うのはかなりの出費だったのだが久々に車の運転をするのも悪くはない、それにここ最近は車の 運転をする暇などなかったのでちょうどいい機会だ。 高校を卒業して免許を取って以来、体が車の運転の仕方を忘れてしまったのかと思っていたのだが実に1年以上も 車に乗っていなかったので試運転から少し不安だったのだが体のほうも運転に染み付いているようでスピードの 調節やブレーキの仕方など一通り覚えていていたのでとりあえずは一安心だ。 適当に車を走らせるとだんだんと景色のほうも昔と同じ光景が広がっておりなんだか思い出が色あせて蘇ってくる。 だけども俺の子供時代は余り誰かと遊ぶこともなく勉強ばかりしていたので言い思い出というのは存在しないのだが・・

思い出しながら自然とスピードを落としてゆったりと走っているとあっという間に実家へと着いてしまった。

604 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:22:16.63 ID:KPAS1trP0

「家を出たころと全く変わってないか・・」

久々に実家を見てみるが家を出たころとまったく変わっておらず、まるで高校を卒業した俺をそのままで迎えてくれて いるような錯覚にまで陥ってしまう。久々に門をくぐりドアから入ると・・母がいつものように俺を出迎えてくれた。

「・・ただいま」

「おかえりなさい」

いつものように俺を出迎えてくれている母親に少し昔を懐かしんでしまうのだが、昔を思い出しても意味がない。 母親に軽く挨拶をすると俺はすぐにリビングのほうにいる父親のほうへと向かう、仏面で新聞を読んでいる父親と 遭遇する。黙ってリビングに座ると俺の存在に気がついたのか父親は新聞を折りたたみゆっくりと口を開いた。

「ただいまぐらい言え。・・大学はどうなんだ」

「何とかできてるよ。今は卒論だ」

久々の実家だがどうも堅苦しくなってしまう、昔から両親と接するときも本来の自分を抑え周りにいる良い子になって いるのだが久々に両親と会うとその感覚も忘れてくる。だけども完全には忘れてはいないので昔みたいにとは いかないが俺の本質をできるだけ隠しながら両親と接することはできているようだ、その証拠に仏面を保っている 父親の表情に変化がない。

両親は口にはださないが俺のことは立派な息子だと思っているので一応顔は立ててあげても損はないだろう。

606 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:23:53.02 ID:KPAS1trP0

「就職先は大丈夫なのか?」

「多分大丈夫だとは思うけどね。過信はしないつもりだけど」

「そうか・・」

父親の口元が僅かにだが微笑んでいる。どうやら俺の言葉が予想通りなので安心したようで目元がはっきりと 穏やかな感じがしてくる。実際のところ俺は自分の就職活動をおろそかにはしていない、もう少しで新調したスーツを 買うつもりだしいくつかの小論文は前もって用意してある。 就職のための準備は怠らないようにしている、しかし運によって左右されることもあるので油断は禁物だ、もう少しで バイトを辞める目星をつけなければいけないな。

「お父さん、一樹ももう大人になったんですよね」

「そうだな」

なにやら昔を思い出すかのように両親はしみじみと天井を見つめている。何を思い出しているのかはわからないが 自分たちの息子がここまで育っているのだからそれなりの愛着があってもおかしくないだろう、俺も両親に対しては 人並みの愛着はあるしそれなりにだが感謝している。だけども俺の本質をいまだに理解できていないこの両親に 対してはいささか疑問と不満を覚えてくる。 俺の両親は母親のほうが女体化しているのだが、俺の両親の世代にはまだ女体化という病について見解も 浅かったし、法整備すらまともに整っていなかった。だから俺の両親たちの世代は女体化すると部落と似たような もので相手には隠し通すらしい・・今は世間も女体化にはそれ相応の対応があるので両親たちの世代よりは 差別や偏見などは少ないのだが、それでも女体化の差別や偏見は存在する。どちらかと言うと俺は正直女体化に 関しては余り良い印象を持っていないのが現状だが・・

両親が思い出に浸っている隙に俺はかつての部屋へと向かってみる。心なしかどのように変化しているのか楽しみだ・・

609 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:26:44.26 ID:KPAS1trP0

久しぶりに自分の部屋に戻ると懐かしい空気が俺を包む、思い出など単なる古ぼけたものだと思っていたのだが 案外これもいいのかもしれない。ためしに昔から長年使っていた机の引き出しを見てみるがなんら変わりのない 参考書と教科書が不揃いに散乱してあるのを見るとどこか安心を感じてしまうから不思議なものだ。 この部屋で俺は18年間も部屋で勉強に明け暮れながら過ごしていた、当時から今の部屋とは大して変わらなく この環境がやはり自分には最も適しているのだと思う。

今までこの部屋ではたいした思い出などない、勉強ばかりしていたから当然と言えば当然だ。

(ここは・・まだ家にいるのか)

しばらく留まりながら部屋に出ると俺はもうひとつの部屋へと足を運んでみる。 扉の前で止まると俺は扉を開けるのを踏みとどまってしまう・・この部屋にいるのは俺の兄なのだが俺とは違って バカみたいに遊んでばかりいたし勉強すら余りしていなかった。誰とも遊ばず勉強ばかりしていた俺とは違い 小学校の頃から既に才能に開きが出始めてしまい、よく両親に怒られていたのが目に浮かぶ。 当然中学を卒業してからはまともな学校に通えるはずもなく、俺とは違って高校は程度の低い学校へと送られた。 朱に交われば赤くなる・・その言葉のとおりにああいった学校に送られてしまえば不良と言うくずのレッテルを貼られ ても仕方のないものでよくそういった連中とつるんでいて勉強など全くしていなかった。それにあれだけバカみたいに 遊んでいても童貞を保っていたようで当然の慣わしのように高校2年で女体化を迎えてしまった。

このまま立ち去ろうと思ったのだが両親の手前もあるので一応挨拶でもしておこうと思いながら部屋の扉を開ける、 中からは女体化した兄がぶっきらぼうの表情で俺の姿を出迎えてくれた。

611 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:27:13.58 ID:KPAS1trP0

「・・帰ってきたのかよ」

「別にお前に会うためじゃない。それに27にもなって両親に養われてるとはな・・」

俺と兄は昔から折り合いが悪く、この家では珍しく俺の本性も熟知してる。小学校の頃から勉強ばかりしていた 俺とは違って兄はバカみたいに遊んでいたから昔から対極の存在だった。最初は兄弟喧嘩もあったのだがそれも 小学校の中頃ぐらいまでの話で高学年になるとめっきりと会話もすることも少なくなり家にいても他人としか見ていない。 高校卒業を機に俺は念願の一人暮らしをしたときにはなんとも言いようのない開放感を味わったぐらいだ、 俺の本質も知らずにバカみたいに安穏としている両親、下らない維持や根性と言うものを信じて工場と言う努力を 怠って現実から必死に逃げようとする哀れな兄・・こんな集団と暮らしたって自分のためにはならない、だから俺は 一人暮らしを始めたのだ。

それに俺が女体化を嫌う理由はこいつにある、今でも男の名残とかという下らない理由で女性の癖に男言葉を使う こいつにはどこか腹が立ってしまうもので、俺は今でも男言葉を使う女性を見るとこいつを思い出してしまう。

兄は単に頭が悪かったので話すことすらめんどくさいのも少しだけ存在していた。

617 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:47:40.35 ID:KPAS1trP0

「さっさと自分の家に帰りな。俺はてめぇみたいなうじうじした奴と話すと反吐が出る」

「女体化しても相変わらずなんだな。その性格の変化もなしだと笑えてしまうが・・ いい加減まともな職業に就いたらどうだ?」

「・・うるせぇ。こっちだってただえさえ親にも堅気の職業に就けとか言われてるんだよ」

兄は高校を卒業後して水商売で生計を立てているらしい、母親によれば兄は俺よりも多数の人間と接してきたと あってか接客には大いに好評なようで女体化で培った美貌で店ではそこそこのレベルに達しているようなのだが 俺にとっては昔から変わらない頭が弱い兄としか思えない。こんな奴に金を取られている客のほうが少し不憫な ような気もするが、まぁ人の価値観という奴はそれぞれだから全くよくわからない。 それにああいう水商売は高収入なのは間違いないのだが、安定もせずに頓挫してしまうものも多いのでまともな 職業かといわれれば少し疑問も覚えてしまう。

大学にも行かずにのうのうと男から金を吸い上げている兄に俺は嫌悪感すら感じてしまうほどであった。

618 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/08/11(土) 20:48:08.28 ID:KPAS1trP0

「ま、せいぜい老いるまで頑張るんだな」

「・・俺は多分一生日の目にも当たらずに苦労はすると思うがお前のように人から嫌われる性格じゃないから それなりに楽しめる。多分お前は心の底から人生を愉しめないだろうな」

「下らん負け惜しみだな・・」

心の底から人生を愉しむ・・現実逃避にしてはかなりの部類に入るだろう。もうここまで来ると俺と同じ血が通って いるのかすら疑問視してしまう、こういった奴は将来子持ちのバツイチとなって中途半端な人生を送っていくだろう 。この世の中、就職もせずに行きていくなど簡単なものではなく楽して大金を手にしようとすると思わぬリスクも ついてくるのだからある意味ではまともに働くよりも大変なのかもしれない。ちゃんと苦労してまじめに働く・・これが 安定した生活を手にする秘訣みたいなものだろう。

元からわかりきった事なのだが、俺たちは“兄弟”としては元から別の存在なのだろう、それを自覚した俺は静かに部屋から立ち去った。


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最終更新:2008年09月17日 20:15
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