西の町
ウィカルド:で、どうすんだ?ボンブルが死んじまったら、ベリトにたどり着けないぞ?せっかくのチャンスを…
ヒイカ:あーもうあんたさっきからそればっかうるさいのよ!
ウィカルド:そりゃあそうだろ。俺の目的は裏虹使いと鵺だ。奴らへの距離が遠退いたんだぞ。
ウミナギ:そうかァ?遠退くどころか、近づいたじゃねェか。実際にヨドリが現れたんだしなァ。
ガーラミンド:現れても逃げられたら意味ないだろバーカ。
ウミナギ:あ゙ぁ゙?てめェェにだけは言われたくねェんだよォォ!
子供:あ…うあ…
ウミナギ:あァ?
小さな子供が、ウミナギたちを見ていた。
ウミナギ:…どうした?
子供:お兄ちゃんたち、あの城から出てきたよね?
ウミナギ:ん?そうだぜェ。
子供:あの妖怪は?妖怪を操る怖いあいつはどうしたの?
ウミナギ:あァ…あいつは…
ネクリア:彼は死んだわ。私たちが殺したわけではないけど、彼はもうこの世にいない。
子供:本当?本当にいなくなったの?
ネクリア:ええ。
男性:何やってるんだ!
その子供の親と思える男性が走ってきた。
男性:余所者に近づいたら、あいつに材料にされるだろう!
子供:大丈夫だよ、もう、あの怖いあいつはいなくなったんだよ。
男性:え?
子供:死んだんだって。
男性:なんだって!?いやいや、そんな話は信じられないな。
ネクリア:そうでしょうね。でも、本当よ。遺体は後からきた白い布の妖怪が連れて行ってしまったけど、もういないわ。
男性:いや!信じるわけにはいかない!
男性は子供を連れて行ってしまった。
フバクノソラワ:親切に教えてあげてるのに何なのあの態度っ!
シュロ:仕方ありませんよ。ずっと…材料にされる恐怖に怯えていたんですから。
ウィカルド:そのうちわかるだろ。いなくなったのくらいな。ウィククク。それより、さっさと次に行くぞ。いつまでもこの町にいても無駄だ。
ヒイカ:いえ、無駄ではないわ。この町で出来る事はまだまだある。たとえば…
エール:鵺探しとかぁ?わざわざ遠くの町に来てまで口止めしようとするのかなぁ?
ジャング:する時はするだろうが、俺達が城に行った事を知らないと口止めもしようがない。ということは、この付近に鵺達のアジトもあるということだ。
ネクリア:ついでに言うなら、あのワープ少女さんもいるかもね。サイカンの親から依頼を受けてたみたいだし。
ヒイカ:じゃ、決まりね。
ウィカルド:……
ジャング:(…こいつ、イマイチ何を企んでるのかわからないんだよな。もしかして、鵺の仲間か?だとしたら、ボンブルが邪魔で俺達を利用したと説明がつく。)
ウィカルド:ん?なんだ?
ジャング:いや、なんでもない。(気をつけていたほうがいいかもしれないな。)
ウィカルド:ウィククク…
その後町を周る事にした。
ミョンガー:わぁ、あれ見てよ~。すごい豪邸だよ~。
町の奥には、広い庭がある豪邸があった。
ハリイノギョ:広い…まるでトレアはんのお屋敷みたいやな。
ウミナギ:ちッ。金持ちか…
ネクリア:妬んでないで向こう行くわよー。
ウミナギ:おゥ…
一通り町を周った。
ジャング:やっぱりどの家も人が出てこないな。サイカンの親がどこにいるのかわからないな。
シュロ:そもそも、サイカンは元々サイカンという名前なのでしょうか?バース妖怪になった時に名前が変わったと考えた方がいいのでは?
ネクリア:そうね。妖怪名と同じ名前の奴とかもいたし。だとしたらわかるのは顔…
ヤズネ:ワープ少女から写真貰っておけばよかったでやすね~。
ウィカルド:鵺どもも見つからないしな。ウィクク…
フバクノソラワ:ネクリア様~っ、お腹すきました~っ。
ネクリア:そうね。まずはご飯食べましょうか。
ファーストフード店
ユラク:あれ?お店の人いないね?
レジ:イラッシャイマセ。
ガーラミンド:なんだぁ!?
ジャング:自動で動いてるのか。
アルトア:ここまでして外に出たくないのか。
ジャング:だが、この技術はすごいな。興味深い。
食事後
ネクリア:さぁて、どうやって出て来てもらいましょうかねぇ…
シュロ:なんだか…空気が悪いですね。この町。
ウィカルド:そりゃあフだからな。
ユラク:フ?
ウィカルド:負だ。よくないエネルギーが充満してる。厄介なのが釣れるかもしれないな。ウィククク…
フバクノソラワ:どういう事?
ウィカルド:ウィククク…さぁな?
ジャング:……
ネクリア:まぁ、まずは寝床の確保からしましょ。誰かどっかいいとこ見つけてない?
ペライト:ヤドッポイトコナラアッタヨ。
ハリイノギョ:お、さすがペライトはんやな!
ペライト:アッチダ。
ネクリア:それじゃ、ペライトについていきましょう。
宿
ネクリア:この大人数なんだけど…泊まれる?
宿主:…
宿主は女性で、カウンターの奥にはおそらく娘であろう子とのツーショットの写真が飾ってあった。
ネクリア:ねぇ、どう?だめ?
ネクリアの交渉の末、泊まれる事になった。
ソルト&シュガー:人数多いとあつーい!
ウィカルド:ウィクク。この程度で暑い?弱い奴らだぜ。
ジャング:お前は暑くないのか?
ウィカルド:暑いわけないだろ?俺はファイアル軍幹部だぜ?ウィクク…
ジャング:そのファイアル軍ってのは何なんだ?
ウィカルド:知らないなら教える必要はないな。ウィククク…
ジャング:(こいつ、やはり信用できないな…)
寝静まった頃、町では…
町人:何なんだあいつは…輝く化け物…!
朝
町では、いつも家に引きこもっていた人々が外で集まっていた。
ネクリア:あら?何があったのかしら?
ネクリアたちが近付いても、余所者だーと言って逃げる者はいなかった。
エール:ねぇねぇ、何があったのぉ?
男性:あ、お前らは…
エールが話しかけた町人は、たまたま先日話をした男性だった。
男性:見えるだろ?あれ…
フバクノソラワ:人が多くて見えないよーっ!
ヒイカ:(あれ?そういえばこの場所って…)
ウミナギ:城がねェ!たしかここは、ボンブルの城があったはずだ!
ハリイノギョ:そういえばそうや!ごっつ大きい城があったはずや!
シュロ:城はどこに消えたのですか?
男性:わからない。でも、夜中に外を歩いてた町人が、大きな輝く化け物を見たって言ってるんだ。
ソルト&シュガー:輝く化け物ー?
ヤズネ:ボンブルの手下でやす?
ネクリア:生き残ってるボンブルの手下は、テンドウオウね。でもあいつ輝いてたかしら?
シュロ:あいつは輝けませんよ。
ウィカルド:ウィククククク…
ジャング:何笑ってんだ?
ウィカルド:言っただろ?よくないエネルギーに、厄介なのが釣られるってな。ウィクク…
ジャング:知ってるなら詳しく教えてくれないか?その厄介なのが、俺達や町人にも被害を及ぼすのかも不安だしな。
ウィカルド:さぁな?どうだか?
ジャング:(あくまでシラを切るか。こいつが黒幕に見えてきたな。)
…………?
ヒイカ:ん?
ネクリア:どうかした?
ヒイカ:んー、なんでもない。
ネクリア:主人公なのに最近出番が少ないからってひねくれちゃだめよ?
ヒイカ:何の話よ。
ヤズネ:んおお?
ウミナギ:どうしたぁ?
ヤズネ:気づかなかったけど、ここにも屋敷があったでやすか。
ウミナギ:ん?ほんとだなァ。
先日見つけた屋敷とは別の屋敷が、元城の近くに建っていた。
?:皆さん、どうなさいました?
そこに、綺麗な銀髪を靡かせた女性が歩いてきた。
それはそれはとても綺麗で、思わず見惚れてしまうほどだった。
男性:なんだぁ?あの美女は!?
ネクリア:町人じゃないの?
男性:あんな綺麗な人がいるわけないだろ!?
フバクノソラワ:綺麗だなぁ…
町人A:美しい…まるで聖女のようだ…
町人C:あ、あんた誰だい?
コリス:私はセイントド…。セイント・コリス。ただの旅人です。
男性:なんて綺麗なんだろう…
ネクリア:何見惚れてんのよあんたら。あれくらいどこにでもいるじゃないの。
ジャング:ま、俺はリッパー様に敵う女性はいないと思ってるからな。
ウミナギ:けッ。俺があんなのに見惚れると思うかァァ?
ハリイノギョ:なんや、美人は美人やろ?
ミョンガー:ん~、僕は別に美人好きじゃないからな~。
ソルト&シュガー:何だよー、あんな綺麗なのにー。
フバクノソラワ:うんうん、綺麗ーっ!
チクテキ:…。…
ガーラミンド:へへっ…
アルトア:憑き物は子孫を残す必要がないしな。
ペライト:ダネー。
ノット:うん。
ユラク:あたしは好きだよ、美女!
シュロ:え?
ユラク:えー?
エール:ふーん♪
ヤズネ:わちきの方が美しいでやすよ!ほらほら!
すぅっ
ヤズネは人間の姿に変身した。
ヒイカ:あんたはどっちかと言えばロリ体系じゃないの。
ヤズネ:何をーっ!
ウミナギ:お、俺はまだヤズネの方がいいと思うぜェェ?
ヤズネ:でやしょ?ほーらウミナギはわかってるー!
ガーラミンド:お前ロリコンだったのか。
ウミナギ:今すぐてめェを骨の髄まで喰ってやろうかァァ?
ガーラミンド:上等だゴルァ!
ネクリア:あんたたち喧嘩好きねぇ。
コリス:あら?あなたたちは?
コリスが歩いてきた。
ネクリア:あら銀髪美女さん。
コリス:この町の町人?には…見えないけど。
ネクリア:ええ違うわ、旅人よ。あなたと同じ。
コリス:私はコリス。あなたは?
ネクリア:私はネクリア。
コリス:団体さんね。どこからきたの?
ネクリア:各地…かな?
コリス:すごーい!寄せ集めなのね。
ネクリア:寄せ集めって言い方…
コリス:あらごめんなさい?気に触れたのなら謝るけど。
ネクリア:別にいいけど。
町人D:ねぇねぇ、君今日泊まるとこある?ないんだったらうちに…
町人E:ばーかお前の家は奥さんいるだろ!なぁ俺んちに…
町人F:俺の家だろ?
ウミナギ:なんだこいつら…
エール:…くすっ。
ヒイカ:エールは銃をしまいなさい。
コリス:そういえばネクリアさん。あなたたちはどこに泊まっているの?
ネクリア:この先にある宿よ。
コリス:へぇ、じゃあ私もそこにしようかな?
ネクリア:え?
コリス:あなたたちと色々話してみたいし。お互いに旅の話でも…ね♪
ネクリア:ええ、私は構わないけど。
そして、結局城がどうして消えたのかは、分からずじまいだった。
コリス:こっちの部屋は広いのねー。私なんて1人部屋だから狭くって。
ネクリア:それで?どんな話が聞きたいの?
コリス:今までどういった場所を周ってきたのか…かな?
ネクリア:そう、それなら沢山語れるわね。
ネクリアとコリスは一晩中語っていた。
次の日
コリス:おはよう皆さん。
ヒイカ:…おはよう。
この日、コリスはほとんど一緒に行動した。そして、コリスが見えると町人たち(男)は家の中から飛び出してきた。
そしてこの日、別行動した…
ヤズネ:ふーんだ!あんな奴のどこがいいでやすか!
シュロ:(…どうして私がこの子の世話役に選ばれたのでしょう?)
ヤズネ:ウミナギもウミナギでやすよ!あんな事言っておきながら、夜中ずーっとあいつ見てるんでやすよ!?結局美人好きなんでやすよ!
シュロ:美人なのは認めるんですね。
ヤズネ:そ、それは…けどけど!わちきだって…わちきだって!…私、そんなに魅力ないかなぁ…
シュロ:(あら?喋り方が…)
ヤズネ:ねぇシュロ、私に魅力ってあるのかな?
ヤズネは少し潤んだ瞳でシュロを見た。
シュロ:(こ、これは…この子、この表情、この雰囲気…確実だわ!これは、確実に…!)
続く
最終更新:2014年03月16日 01:55