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030 甲~Mansion

   朝食

ネクリア:これは…何かしら?

フォッツォ:何って、朝食以外の何に見えるのですか?

   テーブルの上に並べられたものは、ほぼ全てが赤く染まった料理のようなものだった。

ジャング:何をいれればこんなに赤くなるんだ?

ウミナギ:この匂い…おい、この肉何の肉だァ?

フォッツォ:ご心配せずとも、衛生面は保証しますとも。

ウミナギ:だから何の肉だって聞いてんだろォ?

フォッツォ:極上のお肉ですよ?

ウミナギ:答えになってねェんだよ。

フォッツォ:よろしい!ならば貴方方にこの食事は合わないでしょう。すぐに作り直すとしましょう。

ジャング:その前に質問がある。

フォッツォ:なんでしょう?

ジャング:その肉、どうした?どこから仕入れた?

フォッツォ:心配ご無用!私は料理に出来るような殺し方は決してしない!これは、私の魔術によって生成した肉であり、誰の肉でもないのです。

ジャング:…そうか。

   フォッツォは全ての料理を下げた。

ガーラミンド:なんなんだあいつはよ!気持ちわりぃ喋り方しやがって!

ウミナギ:喋り方の問題じゃねェだろ。姿、考え方、動き、そしてこの屋敷全てが不気味だ。

ヒイカ:(フォッツォ・パマレット…パマレット?どっかで聞き覚えがあるような…)

ミョンガー:今のうちに屋敷出ちゃう~?

ハリイノギョ:そうしようや!わい、ここに来てからずっと悪寒がするねん!

ネクリア:そうね、行きましょう!

   数分後

フォッツォ:皆様、お待たせ致しました。今度は…

   しかし、そこには誰もいなかった。

フォッツォ:…分かり合える事が、理想だったのですが…宜しい。そちらがその気ならば、私も貴方方の慟哭を求めましょう!

   町

ハリイノギョ:これからどうするんや?

ネクリア:どうしましょうかねぇ…泊まる宿がないわ。

謎の女:あ。

ヒイカ:あ。

宿主:…

   ファーストフード店

クロト:…美味いな。

ハリイノギョ:せやろ?自分らもこういうトコに来るべきやって!

クロト:考えておこう。

謎の女:この飲み物何?

ソルト&シュガー:コーラも知らないのー?

謎の女:へぇ、甲羅。亀からこんな美味しい汁がとれるなんて。

ヒイカ:甲羅じゃなくてコーラよ。

謎の女:こおら?

ヒイカ:ってコーラはどうでもいいのよ!それよりあんた、結局何者なの?サイカンの親から依頼って…探偵でもしてるの?

謎の女:コーラもう1ついただける?

ヒイカ:人の話聞きなさいよ。消すわよ?

謎の女:おっかない人。

ヒイカ:悪かったわね。

謎の女:サイカンの親って…それなら本人に聞いたら?

ヒイカ:本人がどこにいるかわからないんじゃないの。というか、あんたが見つかればそれでいいのよ。目的はあんたなんだから。

ネクリア:とりあえず、名前と生年月日、趣味と特技と好きなものをどうぞ。

ジャング:どこの自己紹介だ。

謎の女:えっと名前は、

ジャング:言うのかよ!

ヒイカ:で?名前は何だって?

謎の女:~日生まれ、趣味は…

ヒイカ:そのまま喋ってるし。

ハリイノギョ:なんやてぇぇ!?

ヒイカ:あーもううるさいわね!話が聞けないじゃないの!

フバクノソラワ:で、でもそれどころじゃないんだよ!

ネクリア:どうしたのよ?

ハリイノギョ:宿主はん、サイカンはんのお母さんなんやって!

ネクリア:…はい?

ジャング:随分な急展開だな…

謎の女:だから言ったでしょ?本人に聞けって。

ヒイカ:ということは、その娘との写真ってのは…

ネクリア:サイカンとの写真ってことね。

   ネクリアは写真を見せてもらった。

ネクリア:随分顔違うわね。

ペライト:ケドサイカンハ、コノジブンノカオヲ、ジブンダッテイッタヨナ。

ネクリア:人間だった頃の自分の顔はわかるのかもしれないわね。

ウミナギ:そう考えたら辛いよな。今と昔、差があればあるほど。

ヤズネ:なんだかバース妖怪って、報われないでやすね。

ジャング:ついでに聞きたいんだが、お前らは鵺について知ってるのか?

謎の女:エヌ?

ヒイカ:ヌエよヌエ。

謎の女:ナチュラル。

ヒイカ:何の話?

謎の女:頭文字がNの話。

ヒイカ:はぁ?

謎の女:冗談よ。あれでしょ?正体不明の。

ヒイカ:知ってるならさっさと答えなさいよ。

謎の女:何が聞きたいの?

ヒイカ:知ってる事全部。

謎の女:クロト。

クロト:俺ですか…

ヒイカ:どっちでもいいからさっさと話さないと消すわよ?

謎の女:脅迫よくない。

ヒイカ:いいからさっさと…

謎の女:脅迫…

ヤズネ:似たもの同士でやすね。

ヒイカ&謎の女:似てない。

ネクリア:(似てるわよ。)

謎の女:ところで鵺って、この世界にもいるのね。とはいえ、あの世界の鵺とは別でしょうけど。

ヒイカ:はぁ?あんた何言ってんの?この世界とかあの世界とかわけわかんないわね。

クロト:それ以上は…

謎の女:ん、そうね。じゃあ申し訳ないけど、あなたたちが捜してる鵺は知らないわ。

ヒイカ:何それ。引っ張っておいて結局それ?

謎の女:ねぇ、可愛い破壊兵器さん。

ヒイカ:それは私ってことかしら?

謎の女:願いを叶えてくれるなら、私たちがここの鵺を捜してあげる。

ヒイカ:願い?何よ。

謎の女:終わってから言うことにする。

ヒイカ:はぁ?だったら捜さなくていいわ。後から理不尽な要求されても困るもの。

謎の女:契約成立ー。

クロト:さぁ捜しましょう。

ヒイカ:今すぐ消しましょうか。

謎の女:やだ怖い。

ヒイカ:あーもういいから言いなさいよ!今言えないようなことならそんな契約お断りよ!

謎の女:仕方ないわね…けどその願いは、私の願いじゃないのよ。

ヒイカ:はぁ?

クロト:願いは至って簡単。とある奴を倒してほしいというだけだ。

ヒイカ:あら執事。

クロト:執事じゃないけどな…

ネクリア:それで?誰なのよ?

謎の女:可愛い勇者さん。

ヒイカ:わかりません。

謎の女:わからないの?読唇術は?

ヒイカ:読心術は出来ないし、読唇術だとしてもあなたが口を動かしてない限りわからないわ。

謎の女:サトリなら出来るよね。

ヒイカ:サトリはサイカンね。

謎の女:他にもサトリはいるよ?

ヒイカ:知らないわよ。

謎の女:視野は広くした方が…

ヒイカ:いいからその可愛いなんとかについて教えなさいよ。

クロト:はい、あの可愛い勇者さんは…

ヒイカ:あんたらの認識をまずどうにかしなさい。名前は何なのよ。

謎の女:何だっけ。

クロト:さぁ?俺はそもそも殆ど会話もしてませんし。

ヒイカ:あんたらの呼び方だけで捜せるような相手なの?

謎の女:捜せる。…の?

クロト:難しいですね。

ウミナギ:こいつら鵺捜せるのか?

ジャング:時間かかりそうだな。

謎の女:私たちをケーキのように見ないで。

ジャング:え?

クロト:私たちを甘く見ないで。ということです。

ウミナギ:わかりづれェ…

謎の女:この空間のいる相手を捜すのくらい、フライパンで玉子焼きを作ってる間に終わるわ。

クロト:朝飯前。ということです。

ヒイカ:面倒ねあんた。

謎の女:とりあえず、じっとしてるのもね。行きましょうクロト。

クロト:あ、はい。

謎の女:と思ったけど、こおらいただける?

ヒイカ:どんだけコーラ気に入ってんのよ…

クロト:では、あいつらに捜させましょう。

謎の女:それもそうね。

クロト:呼んできます。

   クロトは店を出た。

   10分後

クロト:連れてきました。

   クロトの後ろから、数名黒い装束の者がついてきた。

ヒイカ:誰よ?

クロト:このクロト自慢の軍だ。お前ら、どの情報網を使ってでも、鵺どもを炙り出せ。

黒装束:はっ!

   黒装束たちは店から出ると、それぞれバラバラに散っていった。

クロト:3日もあれば発見できます。

謎の女:ええ、そうね。

ヒイカ:で、結局そのなんとかさんってのをどうしろって?

謎の女:捜して倒して。

ヒイカ:無茶言うんじゃないわよ。

ネクリア:無限ループって…

   30分後

ヒイカ:大体容姿はわかったわ。青髪で片方だけ髪を結んでるのね。

謎の女:見かけたら問答無用で始末しておいて。

ハリイノギョ:物騒やなぁ。

謎の女:ちょっと長居しすぎたね。

クロト:特に予定もないですけどね。

ウミナギ:ねェのかよ。

謎の女:あ、そうだ。そこの…えっと、金髪銃。

エール:え、私?

謎の女:今は可愛い破壊兵器さんがいるから抑え気味だろうけど、今までのあなたの悪行は許し難い事。それはわかってる?

エール:そう言われてもぉ♪

謎の女:あなたは今まで奪った命の数を覚えてる?その数だけ、あなたは罪を償わなきゃいけない。

エール:…

謎の女:誰も裁きを下さず、罪を償わないなら、あなたに真の幸福が訪れる事はないでしょう。

   それだけ言い残すと、謎の女とクロトはワープした。

ヒイカ:気にすることないわエール。たしかにあんたは人殺しまくったけど、そう言ったら私もだし。仮に神が裁きを下すってんなら、それに抗ってやればいいのよ。

エール:神をも殺せ…てこと?

ヒイカ:今まで自由奔放に生きてきたあんたが、今更なにを戸惑うっていうのよ。

エール:それも、そうね。

ネクリア:悪役なのか主人公なのか。

ジャング:それより、泊まる所はどうするんだ?

ネクリア:あったわねぇそんな話。

ジャング:いやいやスルーできない問題だろ。

   そんな話し合いをしていると、誰かが店に入ってきた。

?:あら?あなたたち…

   一方その頃

?:AHEHEHE!ざまぁねぇなぁマジックサイレントさんYO?

マジックサイレント:うるさいな!今すぐ消してもいいんダよ?

?:AHEHEHE!おいおい、たかがランク4程度のベッガーのお前が、ランク9の俺に勝てるとでも思ってんのかYO?

マジックサイレント:この…いいさ!きっとお前も邪魔されるダろうしね!

?:俺がお前みたいなヘマやらかすかよ。AHEHEHE!このアクアミュージッカー様に任せておきなYO!

   屋敷前

   この屋敷はフォッツォの屋敷とは別の屋敷である。

トレア:まさかあなたたちがこの町にいるとは思いませんでしたわ。

ウミナギ:まさかこの屋敷がお前の屋敷だったとはなァ。

トレア:私の屋敷は各地にありますわ。

ネクリア:それより本当にいいの?私たち全員泊まっても…

トレア:もちろん!あなたたちには礼がありますわ。この町にいる限りは私もこの町に残るし、その間はいつまでも泊まっていって?

ヒイカ:助かるわ。

   その後トレアに屋敷内を案内された。

   屋敷はフォッツォの屋敷とは似ても似つかぬほど綺麗で、まさしく豪邸だった。

フバクノソラワ:こっちのお屋敷は落ち着くねっ!

ソルト&シュガー:あっちはよくわからないものばっかだったしねー。

トレア:それにしても、随分と増えたのね。

   トレアは幽霊姉妹やエール、ガーラミンドたちを一通り見てくすっと笑った。

   ヒイカたちが心配していたよりもトレアは元気で、それが空元気かはわからなかったものの、ネガティブにはなっていない様子だった。

   寝室に案内され、部屋割りを決めたところで大広間に集合した。

ネクリア:今後どうするかだけど、とりあえずあのワープ少女に任せっきりってのも暇だし、私たちも明日からはそれぞれで行動しようと思うの。

ヒイカ:たしかに、この人数で集団行動しても無意味だものね。どこかでネガティブベッガーに会っても対応できるように、弱い奴は強い奴と組みなさい。

ユラク:あたしはお姉様と一緒がいいよ!

ネクリア:そこは好きにしなさいな。

ジャング:神隠しの村の時みたいな事もあるだろうから、出来るだけ3人以上で行動するべきだろうな。

ハリイノギョ:せやな。

トレア:ねぇ、私も参加してもいい?

ヒイカ:やめておきなさい。あなたにもしもの事があったら…

トレア:そんな冷たい事言わないで?これでも再現の力を持つ、トライフェーン家一の力を持ってるんですもの。

ウミナギ:いいじゃねェか。本人がしたいって言ってんだからよ。ただ、自分の身は自分で守れよなァ。

トレア:当然ですわ。

   それからしばらく今後の行動について話をした後、それぞれ寝室に戻った。




                          続く




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最終更新:2014年03月16日 01:57
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