朝食
ネクリア:これは…何かしら?
フォッツォ:何って、朝食以外の何に見えるのですか?
テーブルの上に並べられたものは、ほぼ全てが赤く染まった料理のようなものだった。
ジャング:何をいれればこんなに赤くなるんだ?
ウミナギ:この匂い…おい、この肉何の肉だァ?
フォッツォ:ご心配せずとも、衛生面は保証しますとも。
ウミナギ:だから何の肉だって聞いてんだろォ?
フォッツォ:極上のお肉ですよ?
ウミナギ:答えになってねェんだよ。
フォッツォ:よろしい!ならば貴方方にこの食事は合わないでしょう。すぐに作り直すとしましょう。
ジャング:その前に質問がある。
フォッツォ:なんでしょう?
ジャング:その肉、どうした?どこから仕入れた?
フォッツォ:心配ご無用!私は料理に出来るような殺し方は決してしない!これは、私の魔術によって生成した肉であり、誰の肉でもないのです。
ジャング:…そうか。
フォッツォは全ての料理を下げた。
ガーラミンド:なんなんだあいつはよ!気持ちわりぃ喋り方しやがって!
ウミナギ:喋り方の問題じゃねェだろ。姿、考え方、動き、そしてこの屋敷全てが不気味だ。
ヒイカ:(フォッツォ・パマレット…パマレット?どっかで聞き覚えがあるような…)
ミョンガー:今のうちに屋敷出ちゃう~?
ハリイノギョ:そうしようや!わい、ここに来てからずっと悪寒がするねん!
ネクリア:そうね、行きましょう!
数分後
フォッツォ:皆様、お待たせ致しました。今度は…
しかし、そこには誰もいなかった。
フォッツォ:…分かり合える事が、理想だったのですが…宜しい。そちらがその気ならば、私も貴方方の慟哭を求めましょう!
町
ハリイノギョ:これからどうするんや?
ネクリア:どうしましょうかねぇ…泊まる宿がないわ。
謎の女:あ。
ヒイカ:あ。
宿主:…
ファーストフード店
クロト:…美味いな。
ハリイノギョ:せやろ?自分らもこういうトコに来るべきやって!
クロト:考えておこう。
謎の女:この飲み物何?
ソルト&シュガー:コーラも知らないのー?
謎の女:へぇ、甲羅。亀からこんな美味しい汁がとれるなんて。
ヒイカ:甲羅じゃなくてコーラよ。
謎の女:こおら?
ヒイカ:ってコーラはどうでもいいのよ!それよりあんた、結局何者なの?サイカンの親から依頼って…探偵でもしてるの?
謎の女:コーラもう1ついただける?
ヒイカ:人の話聞きなさいよ。消すわよ?
謎の女:おっかない人。
ヒイカ:悪かったわね。
謎の女:サイカンの親って…それなら本人に聞いたら?
ヒイカ:本人がどこにいるかわからないんじゃないの。というか、あんたが見つかればそれでいいのよ。目的はあんたなんだから。
ネクリア:とりあえず、名前と生年月日、趣味と特技と好きなものをどうぞ。
ジャング:どこの自己紹介だ。
謎の女:えっと名前は、
ジャング:言うのかよ!
ヒイカ:で?名前は何だって?
謎の女:~日生まれ、趣味は…
ヒイカ:そのまま喋ってるし。
ハリイノギョ:なんやてぇぇ!?
ヒイカ:あーもううるさいわね!話が聞けないじゃないの!
フバクノソラワ:で、でもそれどころじゃないんだよ!
ネクリア:どうしたのよ?
ハリイノギョ:宿主はん、サイカンはんのお母さんなんやって!
ネクリア:…はい?
ジャング:随分な急展開だな…
謎の女:だから言ったでしょ?本人に聞けって。
ヒイカ:ということは、その娘との写真ってのは…
ネクリア:サイカンとの写真ってことね。
ネクリアは写真を見せてもらった。
ネクリア:随分顔違うわね。
ペライト:ケドサイカンハ、コノジブンノカオヲ、ジブンダッテイッタヨナ。
ネクリア:人間だった頃の自分の顔はわかるのかもしれないわね。
ウミナギ:そう考えたら辛いよな。今と昔、差があればあるほど。
ヤズネ:なんだかバース妖怪って、報われないでやすね。
ジャング:ついでに聞きたいんだが、お前らは鵺について知ってるのか?
謎の女:エヌ?
ヒイカ:ヌエよヌエ。
謎の女:ナチュラル。
ヒイカ:何の話?
謎の女:頭文字がNの話。
ヒイカ:はぁ?
謎の女:冗談よ。あれでしょ?正体不明の。
ヒイカ:知ってるならさっさと答えなさいよ。
謎の女:何が聞きたいの?
ヒイカ:知ってる事全部。
謎の女:クロト。
クロト:俺ですか…
ヒイカ:どっちでもいいからさっさと話さないと消すわよ?
謎の女:脅迫よくない。
ヒイカ:いいからさっさと…
謎の女:脅迫…
ヤズネ:似たもの同士でやすね。
ヒイカ&謎の女:似てない。
ネクリア:(似てるわよ。)
謎の女:ところで鵺って、この世界にもいるのね。とはいえ、あの世界の鵺とは別でしょうけど。
ヒイカ:はぁ?あんた何言ってんの?この世界とかあの世界とかわけわかんないわね。
クロト:それ以上は…
謎の女:ん、そうね。じゃあ申し訳ないけど、あなたたちが捜してる鵺は知らないわ。
ヒイカ:何それ。引っ張っておいて結局それ?
謎の女:ねぇ、可愛い破壊兵器さん。
ヒイカ:それは私ってことかしら?
謎の女:願いを叶えてくれるなら、私たちがここの鵺を捜してあげる。
ヒイカ:願い?何よ。
謎の女:終わってから言うことにする。
ヒイカ:はぁ?だったら捜さなくていいわ。後から理不尽な要求されても困るもの。
謎の女:契約成立ー。
クロト:さぁ捜しましょう。
ヒイカ:今すぐ消しましょうか。
謎の女:やだ怖い。
ヒイカ:あーもういいから言いなさいよ!今言えないようなことならそんな契約お断りよ!
謎の女:仕方ないわね…けどその願いは、私の願いじゃないのよ。
ヒイカ:はぁ?
クロト:願いは至って簡単。とある奴を倒してほしいというだけだ。
ヒイカ:あら執事。
クロト:執事じゃないけどな…
ネクリア:それで?誰なのよ?
謎の女:可愛い勇者さん。
ヒイカ:わかりません。
謎の女:わからないの?読唇術は?
ヒイカ:読心術は出来ないし、読唇術だとしてもあなたが口を動かしてない限りわからないわ。
謎の女:サトリなら出来るよね。
ヒイカ:サトリはサイカンね。
謎の女:他にもサトリはいるよ?
ヒイカ:知らないわよ。
謎の女:視野は広くした方が…
ヒイカ:いいからその可愛いなんとかについて教えなさいよ。
クロト:はい、あの可愛い勇者さんは…
ヒイカ:あんたらの認識をまずどうにかしなさい。名前は何なのよ。
謎の女:何だっけ。
クロト:さぁ?俺はそもそも殆ど会話もしてませんし。
ヒイカ:あんたらの呼び方だけで捜せるような相手なの?
謎の女:捜せる。…の?
クロト:難しいですね。
ウミナギ:こいつら鵺捜せるのか?
ジャング:時間かかりそうだな。
謎の女:私たちをケーキのように見ないで。
ジャング:え?
クロト:私たちを甘く見ないで。ということです。
ウミナギ:わかりづれェ…
謎の女:この空間のいる相手を捜すのくらい、フライパンで玉子焼きを作ってる間に終わるわ。
クロト:朝飯前。ということです。
ヒイカ:面倒ねあんた。
謎の女:とりあえず、じっとしてるのもね。行きましょうクロト。
クロト:あ、はい。
謎の女:と思ったけど、こおらいただける?
ヒイカ:どんだけコーラ気に入ってんのよ…
クロト:では、あいつらに捜させましょう。
謎の女:それもそうね。
クロト:呼んできます。
クロトは店を出た。
10分後
クロト:連れてきました。
クロトの後ろから、数名黒い装束の者がついてきた。
ヒイカ:誰よ?
クロト:このクロト自慢の軍だ。お前ら、どの情報網を使ってでも、鵺どもを炙り出せ。
黒装束:はっ!
黒装束たちは店から出ると、それぞれバラバラに散っていった。
クロト:3日もあれば発見できます。
謎の女:ええ、そうね。
ヒイカ:で、結局そのなんとかさんってのをどうしろって?
謎の女:捜して倒して。
ヒイカ:無茶言うんじゃないわよ。
ネクリア:無限ループって…
30分後
ヒイカ:大体容姿はわかったわ。青髪で片方だけ髪を結んでるのね。
謎の女:見かけたら問答無用で始末しておいて。
ハリイノギョ:物騒やなぁ。
謎の女:ちょっと長居しすぎたね。
クロト:特に予定もないですけどね。
ウミナギ:ねェのかよ。
謎の女:あ、そうだ。そこの…えっと、金髪銃。
エール:え、私?
謎の女:今は可愛い破壊兵器さんがいるから抑え気味だろうけど、今までのあなたの悪行は許し難い事。それはわかってる?
エール:そう言われてもぉ♪
謎の女:あなたは今まで奪った命の数を覚えてる?その数だけ、あなたは罪を償わなきゃいけない。
エール:…
謎の女:誰も裁きを下さず、罪を償わないなら、あなたに真の幸福が訪れる事はないでしょう。
それだけ言い残すと、謎の女とクロトはワープした。
ヒイカ:気にすることないわエール。たしかにあんたは人殺しまくったけど、そう言ったら私もだし。仮に神が裁きを下すってんなら、それに抗ってやればいいのよ。
エール:神をも殺せ…てこと?
ヒイカ:今まで自由奔放に生きてきたあんたが、今更なにを戸惑うっていうのよ。
エール:それも、そうね。
ネクリア:悪役なのか主人公なのか。
ジャング:それより、泊まる所はどうするんだ?
ネクリア:あったわねぇそんな話。
ジャング:いやいやスルーできない問題だろ。
そんな話し合いをしていると、誰かが店に入ってきた。
?:あら?あなたたち…
一方その頃
?:AHEHEHE!ざまぁねぇなぁマジックサイレントさんYO?
マジックサイレント:うるさいな!今すぐ消してもいいんダよ?
?:AHEHEHE!おいおい、たかがランク4程度のベッガーのお前が、ランク9の俺に勝てるとでも思ってんのかYO?
マジックサイレント:この…いいさ!きっとお前も邪魔されるダろうしね!
?:俺がお前みたいなヘマやらかすかよ。AHEHEHE!このアクアミュージッカー様に任せておきなYO!
屋敷前
この屋敷はフォッツォの屋敷とは別の屋敷である。
トレア:まさかあなたたちがこの町にいるとは思いませんでしたわ。
ウミナギ:まさかこの屋敷がお前の屋敷だったとはなァ。
トレア:私の屋敷は各地にありますわ。
ネクリア:それより本当にいいの?私たち全員泊まっても…
トレア:もちろん!あなたたちには礼がありますわ。この町にいる限りは私もこの町に残るし、その間はいつまでも泊まっていって?
ヒイカ:助かるわ。
その後トレアに屋敷内を案内された。
屋敷はフォッツォの屋敷とは似ても似つかぬほど綺麗で、まさしく豪邸だった。
フバクノソラワ:こっちのお屋敷は落ち着くねっ!
ソルト&シュガー:あっちはよくわからないものばっかだったしねー。
トレア:それにしても、随分と増えたのね。
トレアは幽霊姉妹やエール、ガーラミンドたちを一通り見てくすっと笑った。
ヒイカたちが心配していたよりもトレアは元気で、それが空元気かはわからなかったものの、ネガティブにはなっていない様子だった。
寝室に案内され、部屋割りを決めたところで大広間に集合した。
ネクリア:今後どうするかだけど、とりあえずあのワープ少女に任せっきりってのも暇だし、私たちも明日からはそれぞれで行動しようと思うの。
ヒイカ:たしかに、この人数で集団行動しても無意味だものね。どこかでネガティブベッガーに会っても対応できるように、弱い奴は強い奴と組みなさい。
ユラク:あたしはお姉様と一緒がいいよ!
ネクリア:そこは好きにしなさいな。
ジャング:神隠しの村の時みたいな事もあるだろうから、出来るだけ3人以上で行動するべきだろうな。
ハリイノギョ:せやな。
トレア:ねぇ、私も参加してもいい?
ヒイカ:やめておきなさい。あなたにもしもの事があったら…
トレア:そんな冷たい事言わないで?これでも再現の力を持つ、トライフェーン家一の力を持ってるんですもの。
ウミナギ:いいじゃねェか。本人がしたいって言ってんだからよ。ただ、自分の身は自分で守れよなァ。
トレア:当然ですわ。
それからしばらく今後の行動について話をした後、それぞれ寝室に戻った。
続く
最終更新:2014年03月16日 01:57