「もしあなたも強く願うのなら、またいつか出会うことができるでしょう…」
パークが人間の世界へ戻ってから、1ヵ月が経った頃。
〈ゆうえんち〉救助隊はファイ、イースト、ヒーナ、オトの4人で救助活動をしていた。
フェオレとレイスはパークがいなくなったからか、〈ゆうえんち〉に絡む事は少なくなった。
ファイ:よーし、今日も依頼が山もりだな。
ヒーナ:また依頼来てるの~?って3つも…
イースト:1人1つずつで、どれか1つだけ2人だね。
ヒーナ:それじゃあ私はこの依頼をオトとこなしてくるわ。行きましょ。
オト:はいですわ。
ファイ:そんじゃオレはこっちの依頼するから、イーストはこっち頼むぜ。
イースト:おっけー。
4人は特に何も起こることなく、毎日救助をこなしていった。
ポケモン広場
サイコ:ん?ファイか。どうだ?調子は。
ファイ:オレはいつだって絶好調だぜ。
サイコ:その割には元気がないように見えるがな。
ファイ:そうか?
サイコ:ああ。前のようなお前らしい激しさがない。
ファイ:そんなことねぇよ。オレはいつだってオレだろ?
そういうとファイは駆けて行った。
ダウギ:やっぱりあいつ、まだ引きずってるんだな。
サイコ:無理もない。1ヵ月そこらで傷が治るなら、あそこまでいい救助隊にはなれていないだろう。
ダウギ:でもよ、もうパークには会えないのにいつまでも引きずってるんじゃ、ファイの体が心配だ。あいつ、最近痩せたように見えるんだ。
サイコ:私も感じていた。ちゃんと食べていればいいが…
夜
ファイ:(あ~あ。眠れねぇな…最後にまともに寝たのっていつだっけか?…ちょっと外出るか。)
ファイは目的もなくふらふらと歩いた。
ファイ:(あ…この場所…)
いつもファイが目的もなしに歩けば自然とたどり着く場所…
ファイ:(最初に、パークに会った場所…。オレはまたここに来ちゃったのか…)
キャタピー:あれ?ファイさん?
ファイ:キャタピー?こんなとこで何してんだ?…って、聞くまでもないか。
キャタピー:じゃあ、ファイさんも…
ファイ:ああ。無意識にここにきてしまうんだ。…最初にパークに会ったこの場所に。
キャタピー:ボクもです。もうなんどめかわかりませんけど…いつもいつもここにきてしまうんです。
ファイ:もう大丈夫だ、もう来ないって思ってはいるんだ。でも、どうしてここにきてしまうんだろう…
キャタピー:ファイさん……
ファイ:ま、そんなこと言ってても仕方ないしな。じゃあオレは帰るぜ。キャタピーも気をつけて帰れよな。
キャタピー:はい。
シュン
キャタピー:ん?
ファイ:どうした?
キャタピー:(いま、なにかがとおったような…?)いえ、なんでもないです。
次の日
ハスブレロ:えぇーっ!?盗まれたぁ!?
カクレオン兄:そうなんですよ~!ワタシの商売道具を盗まれたんです~!
ファイ:どうしたんだ?
ブルー:あ、〈ゆうえんち〉。
ハスブレロ:なんでも、カクレオンの店の道具が盗まれたみたいなんだ。
イースト:ど、泥棒がきたってこと?
カクレオン兄:く~っ!ワタシとした事が…商売人の恥です~!
サイコ:心配するな。犯人は私たちが必ず見つけよう。
ダウギ:俺らも協力してやるからよ。
カクレオン兄:皆さん…ありがとうございます~!
ヒーナ:〈FLB〉たちに任せておけば、私たちは行動する必要なさそうね。
オト:でも、一体誰がこんなひどいことを…
ファイ:探しはしないけど、頭の隅っこには入れておいた方がいいかもな。
サイコ:ああそうだ。ファイ。
ファイ:ん?なんだ?
サイコ:ノウレイがお前を呼んでいたぞ。暇があったら行ってくれ。
ファイ:おう、わかった。
イースト:ファイ、行ってきなよ。今日の依頼は少ないし、僕らだけで出来るから。
ファイ:そうか。じゃあ任せたぜ。
精霊の丘
ファイ:おーいノウレイー。オレに何の用だ?
ノウレイ:・・・・・・・クワーーーッ!!
ファイ:なんだようるせぇな…
ノウレイ:ファイ、一度パークと共に世界を救ったお前に頼みがある。
ファイ:頼み?っつーか世界を救ったのはパークだけどな。
ノウレイ:細かい所は問題ではない。ファイ。……もう1度、パークに会いたいと思わないか?
ファイ:えっ!?
ノウレイ:今、この世界は隕石落下を回避して平和が訪れた。しかし、未だに各地で災害が起こり続けている。
ファイ:でも、徐々に災害は減ってるんだろ?
ノウレイ:ああ、最初はそうだった。徐々に災害が減り、ワタシも安心していた頃だった…
ファイ:最初はって…じゃあ今は?
ノウレイ:どこからか不思議なマイナスエネルギーが放出されている。そして、そのエネルギーの影響で、災害は減るどころか増加傾向にある。
ファイ:何だって!?なんなんだよ?そのマイナスエネルギーって…
ノウレイ:わからない。しかし、ワタシの予知によればこのままではこの世界はまたしても破滅へ向かってしまう。
ファイ:それって…パークがやったことが意味がなかったってことかよ…?
ノウレイ:いや、パークが世界を救ってくれた事は確かだ。だが、それとは別に異変が起きているのだ。
ファイ:じゃあ、どうするんだよ?
ノウレイ:パークがどのようにして人間の中から選ばれたのかはわからない。だが、きっと選ばれたからには理由がある。何か特別な力を持っているはずだ。
ファイ:え、おいまさか…
ノウレイ:パークをもう1度この世界に呼ぶ。
ファイ:ちょっと待てよ…パークは人間の世界に帰って、もう平和に過ごしてるだろ?パークの幸せを奪うようなマネなんか…出来るわけないだろ…
ノウレイ:そう言うと思った。だから、確かめるのだ。
ファイ:確かめる?
ノウレイ:お主が人間の世界へ行き、パークにとってどちらがいいのかを確かめるのだ。
ファイ:オレが…人間の世界に?そんなこと出来るのかよ!?
ノウレイ:心配はいらない。ワタシがそういう事を出来るポケモンを紹介してやろう。
ファイ:そんなポケモンがいるのか?
ノウレイ:そのポケモンを教えるかどうかは…ファイ、お主次第だ。
ファイ:オレ次第…(オレは、どうしたらいいんだ?確かにオレはパークに会いたい。でも、もしパークが人間の世界でもう幸せに暮らしているなら、オレがその邪魔をするわけにはいかない。)
ノウレイ:ファイよ…お主はどうしたい?今回の異変のことを除いたとして…お主自身がどうしたいのか考えるんだ。
ファイ:オレ自身がどうしたいか?……オレは…(どうしたいのか。その結果なんて…決まってる…)オレは、パークに会いたい!たとえパークが幸せを手にしてこっちの世界に連れて帰ってこれなかったとしても…もう1度だけでも会いたい!
ノウレイ:いい覚悟だ。それならばゆくがいい!氷雪の霊峰へ!
ファイ:…は?
ノウレイ:ゆくがいい!氷雪の霊峰へ!
ファイ:ちょっと待て。出来るポケモンってもしかして…
ノウレイ:ああ。キュウコンだ。
ファイ:やっぱり…
ノウレイ:キュウコン伝説の真偽がどうかはわからんが、少なくとも世界を移動させる力はある。
ファイ:ホントかよ…
ノウレイ:本当だ。
ファイ:信憑性なくね?
ノウレイ:大丈夫だ。現にワタシは前にユノクと共に人間の世界へ行ったことがある。
ファイ:はぁっ!?
ノウレイ:もう600年は前になるか…
ファイ:お前ら何歳だよ…
ノウレイ:ワタシは652歳だが?
ファイ:そんなに長生きなのかよ!?っつーか、お前がキュウコンと知り合いだなんて初めて知ったぞ。あの時お前がパークは違うって証明してくれればよかったんじゃないか?
ノウレイ:それはダメだ。お主らはあの逆境に打ち勝つ力を身につける必要があった。それに、あの逃避行があったからこそ、グラードンやレックウザを倒す力が身についたのではないか?
ファイ:そうかもだけど…
ノウレイ:それに、この方法は本来ならしてはいけない禁忌なのだ。2つの世界の境界が消えるに等しいこの方法は絶対に口外禁止だ。わかったな?
ファイ:おう。わかったよ。
ノウレイ:さて、それではお主をユノクの所まで飛ばそう。
ファイ:は?どうやって?
ノウレイ:テレポートで飛ばすのだ。
ファイ:色々待て。
ノウレイ:どうした?
ファイ:お前この前3人で協力してやっとで結晶作ったよな?なんでそんな簡単にテレポートさせられるんだ?
ノウレイ:そりゃ今回は1人だけだからな。ワタシ1人の力で十分だ。
ファイ:ああそうかい。
ノウレイ:ではゆけ!
ファイ:(パーク……もう1度…お前に…!)
遊:ファイ!!
・・・・・・・・・・・・
先生:どうした?光風。
遊:あ、あれ~…?夢?
(にしても変な夢だなぁ…ってか、ファイって誰よ…)
続く
最終更新:2014年03月16日 02:44